
結婚式は一生に一度レベルの大イベント。そのため、多くの費用がかかるわけだが、結婚式を実施した人からの「費用」に関する評価は、コロナ禍前と比較してどのくらい上下動しているのか?
くふうウェディングは、ウェディング総合情報サイト「みんなのウェディング」に蓄積された60万件以上の口コミ及び費用明細データを分析することで、「結婚式のリアル」と「結婚式満足度向上」の検証に取り組んでいる。今回、結婚式を実施した人による「費用」に関する口コミデータについて分析し、その結果を発表した。
コロナ禍前と比較して「結婚式費用」の口コミ評点は上昇、初期見積もりから25%増が満足度の分かれ目に
「みんなのウェディング」では、ユーザーからの「本音の口コミ」を掲載している。口コミの種類には、新郎新婦の体験による「本番」「下見」「申込」「キャンセル」、ゲストの体験による「招待」などがあり、それぞれ「立地・交通の便」「スタッフ」「料理」「費用・コストパフォーマンス」などの項目において、5点満点の評点と口コミを投稿してもらっている。また、新郎新婦に投稿してもらう費用明細画像にも「本番」「下見」の2種類があり、両方の費用を公開するサービスは業界で「みんなのウェディング」だけが提供するものだ※。
※ 2025年2月時点での主要結婚式情報サイト7件を調査(くふうウェディング調べ)
結婚式を実施した人による「本番」の「費用」に関する口コミデータについて、コロナ禍前の2019年とコロナ禍後の2024年を比較したところ、口コミ評点の全地域平均は、2019年の「4.12」から2024年は「4.20」に上昇していた。地域別では、全国でも結婚式・披露宴の開催数が多い関東・関西・東海エリアにおける上昇が顕著となった。
また、見積金額の上昇率(下見時の初期見積から本番時の最終見積への上昇率)について分析したところ、全地域平均は17.6%となった。結婚式・披露宴の開催数が多い関東エリアについて詳細を分析したところ、上昇率が「25%」を超えると低評価の集団が発生していることがわかった。見積金額の上昇には、人数の増加、オプションの追加など様々な要因があるが、「25%」が満足度の分岐点の1つとして考えられそうだ。
上記の分析結果と口コミ投稿内容の傾向を踏まえて、「みんなのウェディング」のレビューアナリスト・黒須氏による分析は以下の通りだ。
■慎重な情報収集がもたらす結婚式費用の認識変化
「口コミやSNS等で情報を収集する動きは従前からありましたが、コロナ禍を経てより慎重に情報収集する傾向がみられます。昨今の物価上昇の波が結婚式業界にも影響を及ぼしていることを踏まえると、結婚式費用に関するユーザーの満足度が上昇したというよりも、業界の一般的な価格帯に対する認識が広がり、新郎新婦の想定とのギャップが縮まってきていることが、費用に関する口コミ評点の全体的な上昇に繋がっている可能性が考えられます」
■ユーザーの情報収集が進む中、見積もりの透明性が評価を左右するカギに
「これまでは初期見積時に最低見積もりだけを出し、契約後に金額が上昇するケースが多く見られましたが、こういった傾向に対するユーザーからの厳しいコメントも数多く寄せられています。初期見積もりの段階で丁寧な説明を行い、最終的に価格が上がったとしても、ユーザーに納得感を持ってもらえるかどうかが、評価の分かれ目と言えます。
中には、初期見積もりの時点で最低価格のプランだけでなく、標準的なプラン、希望を全て含んだプランの3パターンを出すことで高評価を得ている式場もあります。式場を訪れる前に情報を収集しているユーザーが増える中、オープンに情報を提供する方針に切り替えている式場は評価されている傾向がみられます」
■料理単価の上昇に関する声が増加、求められる丁寧な説明
「足元では、物価の高騰による料理単価の上昇に関する投稿が増えており、開催直前に価格が上がるケースに驚きを隠せないといったコメントが目立ちます。価格そのものだけでなく、スタッフの対応が費用の満足度に影響を与えることからも、より丁寧な説明が求められています」
<プロフィール>
2012年に株式会社みんなのウェディング(現 株式会社くふうウェディング)に入社。式場向け広告の営業経験を経て、プロダクト企画部にて口コミの統括管理を行う。日々ユーザーが投稿する口コミを管理することで、ユーザーと式場の間で発生する見学や打合せ、挙式当日のやり取りを把握し、ユーザーの動向を分析する業務に取り組む。
構成/こじへい