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実機を触ってわかった「iPhone 16e」の使い勝手は?第3世代「iPhone SE」から多数のアップデートで買い替えは必至!?

2025.02.27

アップルは、iPhone SEシリーズの後続機とも見られる「iPhone 16e」を発表。2025年2月28日に発売を開始する。価格はApple Storeで9万9800円から。

iPhone 16eがiPhone SEの後続機として見られるのは、通常ラインアップが毎年9月に発売されるのに対し、春発売である点。そして、必要がない(と思われる)機能を削り、手を出しやすい価格におさえて販売される点がある。

円安などの影響もあり、本体価格は9万9800円からと、廉価モデルとしては高価なものの、auでは初回3円、月々2円。ソフトバンクでも、月々1円と、購入プログラムへの加入が前提ではあるものの、発売開始のタイミングから、かなり安価に設定されている。

では、iPhone 16eは、これまでのiPhone SEユーザーや、iPhone 11、iPhone 12といった端末を使っているユーザーにとって、買い替えるべき端末なのか。実機を試しながら、その特徴について紹介していこう。

iPhone 16eはiPhone SE(第3世代)からどう進化した?

まずは、iPhone 16eがiPhone SE(第3世代)からアップデートされたポイントを中心に見ていこう。

■ディスプレイが大型化したけど握り心地は?

iPhone 16eをiPhone SEシリーズの後続機として見るのであれば、大きな変更ポイントは、ホームボタンがなくなり、前面がほぼディスプレイのデザインになった点があげられる。iPhone X以降のモデルより続くデザインに、廉価モデルも追いついた形だ。

ホームボタンがなくなったことで、Touch IDは廃止。代わりにFace IDに対応した。指紋認証と顔認証、どちらが優れているのかという論争はさておき、前面のほぼすべてをディスプレイとするデザインへの変更は、時代の流れから見ても、必然といえるアップデートだろう。ただし、インカメラ部分はDynamic Islandではなく、ノッチデザインを採用している。

これにより、ディスプレイは4.7インチから6.1インチへと大幅にサイズアップ。WebコンテンツやSNS、動画を見るうえで、ある程度の画面サイズがあったほうがいいというのが個人的な見解だ。新たに有機ELパネルが採用されたことで、発色もよくなり、現代的なスマホに仕上がったという印象だ。

本体サイズは、146.7×71.5×7.80mm、質量は167g。iPhone SE(第3世代)は138.4×67.3×7.3mm、質量144gであったため、ディスプレイサイズとともに、本体サイズ、質量もヘビーになっている。

とはいえ、近年のスマホとしては比較的コンパクトかつ軽量で、片手での操作感にも優れている。純正ケースをつけても、軽い感覚で操作ができるので、iPhone SEシリーズや、miniシリーズからの乗り換え先としては、充分候補になるだろう。コンパクトなスマホの選択肢があまりないという話でもあるが、普段iPhone 16 Proを使っている筆者は、やっぱり軽くていいなとも感じている。

デザイン面でもうひとつ魅力なのが、比較的厚みのないシングルカメラを搭載したことで、本体をデスク上などに置く際に、がたがたしないという点だ。平置きした状態でも文字入力などがしやすくなっているのは、使用方法によってはアドバンテージとなりえるだろう。

■アクションボタン搭載でiPhoneの使い勝手は結構変わるかも

iPhone 16eの大きな特徴が、本体側面のアクションボタンがある。アクションボタンは、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxと、iPhone 16シリーズにしか搭載されていないため、アクションボタンを搭載したiPhoneとしては、iPhone 16eが最安となる。

アクションボタンは、iPhone 15以前の機種では、着信/サイレントスイッチが搭載されている。前後にスイッチを切り替えることで、消音モードのオンオフが切り替えられたが、アクションボタンの場合は、長押しで消音モードオン、もう一度長押しをしてオフといった切り替えをすることになる。

これはあくまでデフォルトの状態で使用した場合。アクションボタンには、集中モードやカメラ、フラッシュライト、ボイスメモといった機能へのショートカットを、任意で割り当てることができる。

「コントロールを選択」「ショートカットを選択」を設定すれば、より細かい、自分好みの操作を割り当てることも可能。筆者は、コントロールを設定>ウォレットと設定し、スピーディーに支払いができるようにしている。支払いを行う際には、画面がオフの状態からでも、アクションボタンを長押しし、顔認証を行うだけで決算ができる。

少々複雑な設定が必要になるが、ホーム画面に戻るショートカットを作成すれば、アクションボタンをホームボタンの代わりとして使うこともできる。指紋認証機能はないが、「操作に躓いたら、ボタンをおしてホームに戻る」という安心感が欲しいという人には、ぜひ設定してもらいたい。

そのほかおすすめの設定として、カメラを設定すれば、すぐにカメラアプリが起動するが、「どのモードで起動するのか」を設定できるのが魅力。ボイスメモに設定していれば、アプリが開くだけでなく、すぐに録音を開始してくれるのもありがたい。

また、詳しくは後述するが、Apple Intelligenceの「ビジュアルインテリジェンス」を起動するボタンとして割り当てることもできる。iPhone 16シリーズでは、カメラコントロールを使い起動するが、iPhone 16eにはカメラコントロールがないので、即時起動をしたい場合は、アクションボタンを活用するのがおすすめだ。

ビジュアルインテリジェンスでは、カメラに映した文字をテキストデータとして保存したり、被写体をそのまま画像検索することができる。検索はグーグルやChatGPTで行える。

このように、アクションボタンは設定項目が豊富で、使いこなせれば、iPhoneでの操作をかなり効率化できるので、iPhone 16eを購入した際には、ぜひよく使うショートカットを設定してみてほしい。

■廉価モデルでもApple Intelligenceに対応

iPhone 16eは、A18 Bionicを搭載することで、アップルのAI機能であるApple Intelligenceにも対応している。アクションボタンと同じく、iPhone 16eが、Apple Intelligenceを使える、最も安価なiPhoneとなった。

Apple Intelligenceは、2024年4月に正式な日本語対応を予定しており、執筆時点ではベータ版のiOS 18.4をインストールすることで利用できる。

Apple Intelligenceへの対応により、先に紹介したビジュアルインテリジェンス機能や、文書作成機能、優先的に重要なメッセージの通知を確認する機能などが利用できる。

Siriもアップデートされており、言語理解能力の強化、より自然な形での会話が可能。ChatGPTと連携した検索機能なども利用可能となる。

AI関連の機能は、近年のスマホの進化にとって欠かせないものとなる。同時に、人間がどのようにAIを使うのかを試されているとも感じるが、文字入力の手間が省けるなど、スマホの使い方を大きく変える可能性が感じられる。

日本語への正式対応は4月だが、搭載当初はどの程度の精度で使えるのかは未知数。例えば、ボイスレコーダーでの文字お越し機能などは、Google Pixelシリーズが頭一つ抜けており、先に日本語対応しているGalaxyシリーズでも、まだまだと感じるシーンが多い。アップルがどのようにAI機能をiPhoneに落とし込んでくるかは、今後も注視していきたい。

■カメラの画素数はアップしたけど……

iPhone 16eのアウトカメラは、48MP Fusionというもの。イメージセンサーなど、厳密にはiPhone 16のメインカメラとは別ものといわれているが、iPhone SE(第3世代)の12MPと比べれば、進化は目覚ましいものだ。

写真の仕上がりを見れば、解像感が明らかに違うことがわかる。ディスプレイ性能も向上しているので、仕上がった写真を閲覧するという意味でも、よりきれいになっている。

iPhone 16e

iPhone SE(第3世代)

iPhone 16e

iPhone SE(第3世代)

iPhone 16e

iPhone SE(第3世代)

また、解像度が上がったことで、光学相当の2倍ズーム撮影ができるのも、大きなアップデートといえる。デジタルズームも、iPhone SE(第3世代)の最大5倍から、最大10倍へとアップデートされており、使いやすさが増した。

iPhone 16e 2倍ズーム

iPhone 16e 10倍ズーム

一方で、シングルレンズということもあり、10万円程度するスマホとしては、超広角、望遠レンズがないという物足りなさも感じる。特に超広角カメラは、集合写真を撮る際や、マクロ撮影にも使うことが多いため、撮影シーンが限定されてしまうのは、少々残念に思う。

■バッテリー持ちは6.1インチiPhone史上最長

iPhone 16eの特徴の1に、初の自社開発モデムとなるApple C1搭載というものがある。モデムの変更により、ドコモが使用するBand21に対応しないなど、通信の安定性に疑問符が付くが、省電力性が増し、バッテリー持続時間が長くなったのは、うれしいポイント。実際、6.1インチディスプレイを搭載したiPhoneの中では、最長のバッテリー性能を持つとされている。

実際に試していても、半日外出し、数回写真を撮影する程度の使い方であれば、バッテリー残量は50%以上残っている。ゲームアプリといったヘビーな使い方をしなければ、モバイルバッテリーなどを持ち歩く必要もないだろう。

ただし、MagSafeには非対応となっている点は無視できない。現在MagSafe充電器を使っている場合は、Qi規格でのワイヤレス充電自体はできるものの、磁石でくっつけることができなくなるので注意が必要。また、iPhone SEユーザーの場合は、充電端子がUSB-Cになっているので、Lightningケーブルが使えない点も、念頭に置いておいてほしい。

iPhone 16eはいますぐ機種変更するべき端末なのか

iPhone 16eを実際に使っていると、iPhone SEユーザーやiPhone 11、iPhone 12といった、発売からそれなりに時間が経ったモデルからの機種変更を勧めるべき端末か、非常に悩ましく感じる。その要因は、やはり販売価格だろう。

Apple Storeでの価格を見ると、ストレージ128GBモデルでも9万9800円。通信キャリアの端末プログラムを適用すれば、月額をかなり抑えることができるが、継続してiPhone 15といったモデルも販売されているのに加え、iPhone 16もそれなりに安価に使えてしまう。店頭に行けば、iPhone 14といったモデルがまだ売られていることもあるため、最新廉価モデルを買うか、型落ちでもスタンダードモデルを買うかの選択が必要になる。

iPhone 16eの強みは、Apple Intelligenceとアクションボタンを搭載している点と、バッテリー持続時間が伸びた点、A18 Bionicの搭載により、多くのモデルよりも処理性能が向上している点だろう。iPhone SEシリーズからの進化でいえば、ディスプレイが大きく、きれいになり、カメラの画素数が上がっているのもポイントだ。

現在どのモデルを使っていて、どの機能を新たに使いたいかによって、iPhone 16eの評価は大きく異なるはずだ。ユーザーとして、最新AI機能が利用できるiPhoneの選択肢が増えたことは好ましいが、必要機能の取捨選択は、引き続き必要になるだろう。

取材・文/佐藤文彦

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