「Workman Colors」注目のメンズ製品
Workman Colorsは流行を見極めてから短納期で生産する、同社トレンドPB品のブランド名でもある。すでにColorsブランド品は大盛況で入荷即完売状態が続いており、Colors店を象徴する人気Colorsブランド品は、今後は主力の製品ラインのひとつに育てる方針を打ち出している。
〇「万能パンツ」「万能ジャケット」
「万能パンツ」と「万能ジャケット」は、軽くてストレッチ性があり、速乾機能、イージーケアで、毎日着用して繰り返し洗っても肩崩れしにくい。パンツ、ジャケット共に1500円で、他社同等品の1/2~1/3程度の価格設定だ。
パンツはウールライク、コットンライクの素材違い2タイプで、ビジネスシーンでもカジュアルでもフィットする万人受けするシルエットで、様々なトップスに合わせやすい。
コットンライクはノータック&クリースで、トップスにTシャツを合わせるようなカジュアルなスタイルに適したアイテム。ウールライクタイプはタック&センタークリースでビジネスシーンにも使える。同素材でジャケットも展開。
〇トレンドを取り入れた1000円台のカジュアル
セレクトショップだと1万円を超えてしまいそうな、トレンド性のある透かし編みを使用した「クラフトメッシュニットシャツ」は1780円。「ストライプレースオープンカラー半袖シャツ」は1280円と、基本的に1000円台ですべて揃うようなラインナップで展開している。
トレンドを取り入れたいがセレクトショップだと価格的に躊躇するという人や、キレイめカジュアルが好きな人にも最適なラインを狙っている。
〇機能グレードの格付けで天候に合わせて着る服を選びやすく
ワークマンといえば高機能がウリのひとつだが、機能性の表示がわかりにくい、機能が多すぎてどの製品を選べばよいのかわからないとの声が寄せられていたことから、今季の秋冬物から自社PB製品に対して機能グレード格付けを開始。
また、今年の2月からワークマンの公式サイトでは「機能の格付け予報」をスタート。こちらはシーンや状況に応じて機能性を格付けし、耐雨度、防寒度、冷感度、UVカットなど、天候に応じておすすめ製品を1~5段階で表示する。
例えば雨合羽の場合、耐水圧だけではなく、濡れにくさにつながる透湿度や、生地構造も考慮して快適性も含めながらグレードを格付けしている。下記画像はUVカットグレード5の汗がしみても目立ちにくい長袖Tシャツに水を吹きかけた実験。汗じみが気になる夏場でも、グレード5(右)ではほとんど跡が残らないので、汗じみが目立ちにくい。
【AJの読み】ベーシック製品を充実させファミリー層をターゲットにした「Workman Colors」
「#ワークマン女子」の店舗では男性客が2割程度で、家族連れで来店しても、父親と子どもは外にいて、母親だけが店に入るという光景を多く見かけたと土屋専務は話す。「女子」で培ったベーシック衣料を、男性もの、キッズまで拡大して提供するのが「Colors」の特色だ。
Colors製品では、ベーシックな中にも「少し光る」デザインを取り入れ、男性用は「快適普段着」、女性用はトレンド感を入れた「キレイめ」デザインに、ワークマンらしさを感じる遊び心を加えている。
「中国のSHEINは7日で製品を作るとして知られるが、ワークマンは1か月で製品を作ることが可能なので、最新のトレンドを押さえて生産できることも強み。
女子店では既存店と性別で差別化しようとしたが、Colors店は製品を専売化して既存店との違いを出していく。2025年秋にはColors店の専売製品比率は6割に、2026年秋には8割まで引き上げる」(土屋専務)
また、業界最大手の半額以下の価格も大きな魅力。値札を見ないでも安心して買える価格設定に加え機能性も高いという強みを活かし、競合の多いベーシック製品への切り込みを狙う。
取材・文/阿部純子