「感傷的」とは、どういう状態を指すのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。感情が動かされやすく、涙もろくなっている様子を指して使われます。本記事では、「感傷的」の意味や使い方・例文、言い換え表現、感傷的になりやすい人の特徴をご紹介します。
目次
感傷的とは?

感傷的は「かんしょうてき」と読みます。感情を動かされやすく、何かにつけて涙もろくなっている様子を指します。
ここでは、感傷的の意味や、「感情的」との違いをみていきましょう。
■感情を動かされやすい状態
感傷的は、感情が動かされやすく、刺激されやすい状態を指す言葉です。喜びや感動などのポジティブな感情ではなく、悲しさや寂しさなどの感情を表現するときに使われます。
ちょっとしたことでも感情が乱れやすく、涙もろくなっている状態です。何か刺激を受ければ、すぐに感情がゆさぶられてしまう状態といえるでしょう。
参考:デジタル大辞泉
■「感情的」との違い
「感傷的」と混同しやすい言葉に、「感情的」があります。「感情的」は、理性を失って感情をむき出しにしたり興奮したりする様子を指す言葉です。
「感傷的」が内面的な様子を表しているのに対して、「感情的」は気持ちが表面に出ている点が異なります。「感情的」は自分の感情をコントロールできない状態を表し、あまりよい意味では使われません。
参考:デジタル大辞泉
感傷的の使い方・例文

「感傷的」の使い方について、例文をみながら確認していきましょう。
- この曲はつらい状況のときによく聞いていたので、今でも流れてくると感傷的な気分になる
- 彼女は感受性が強く、すぐに感傷的になって涙ぐんでしまう
- あまり感傷的にならず、たまには外に出て気分を発散させた方がいいよ
- その映画は多くの人を感傷的な気分にさせた
- 感傷的な気分に浸っていても何も解決しない
- コンサートの最後には静かな音楽が流れ、観客は感傷的なメロディを聴き入っていた
- 久しぶりに実家に帰省して楽しい時間を過ごしたが、休暇が終わり仕事に戻らなければならず、感傷的な気分に陥っている
- 面倒見のよかった上司が定年退職してしまい、彼女は感傷的な気持ちになった
「感傷的」の言い換え表現

「感傷的」という言葉は、次の言葉に言い換えることができます。
- センチメンタル
- 悲哀(ひあい)
いずれも、「感傷的」と同じく悲しい・寂しいという感情を表す言葉です。
ここでは、「感傷的」の言い換え表現を解説します。
■センチメンタル
センチメンタルとは、感じやすく涙もろい様子を表す言葉です。「感傷的な」という意味の「sentimental」がカタカナ語になり、「感傷的」とはほぼ同じ意味で使われています。
(例文)
- ラストが悲劇で終わる映画をみて、センチメンタルな気持ちになってしまった
- 彼は今、センチメンタルな気分に浸っていて、誰とも会話をしたくなかった
■悲哀
「悲哀」は、悲しく哀れな様子を表す言葉です。「感傷的」は感情が刺激されやすい状態ですが、「悲哀」は感情の1つを表す言葉である点が異なります。また、「感傷的」は「悲哀」のように悲しさに限らず、寂しいという感情も含まれています。
(例文)
- 短い期間に不幸な出来事が重なり、彼は人生の悲哀を感じていた
- 試合の残り時間では逆転できないことがわかり、チームを応援していた観客はみな悲哀に満ちた眼差しを向けていた
感傷的になりやすい人の特徴

「感傷的」とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。
ここでは、感傷的になりやすい人の特徴を解説します。
■感受性が強い
感傷的になりやすい人は、感受性が強いのが特徴です。感受性の強い人は外からの刺激を受けやすく、周囲や環境の影響を受けやすい傾向にあります。
また、感受性が強いために共感性が高く、人の気持ちにも敏感です。その場の空気で相手の感情を感じ取りやすく、よい感情だけでなく、悲しい・寂しいという負の感情も敏感に察知してしまいます。
親しい人が落ち込んでいると自分まで落ち込んでしまったり、SNSなどで書き込まれた悲しい出来事にも心を痛めたりすることもあります。
自分に関係のないことにも感情移入してしまい、自分は経験しているわけではないのに同じ気持ちになり、感傷的になりやすいでしょう。
■物事を感情で捉えやすい
感傷的な人は、物事を感情で捉えやすいという特徴があります。論理的に考えるよりも感情が先行し、悲しいときは感情をコントロールできずに感傷的な気分に陥りがちです。
たとえば、問題が起きたときでも、感情が先に立ってしまうことが多いでしょう。論理的に考える人は原因を究明し、具体的な解決策を検討します。
しかし、感情で捉えやすい人は問題を起こしたことに「なぜこんなことが起きたのか」と動揺し、「つらい」「悲しい」という感情を表現します。
■ネガティブ思考に陥りやすい
感傷的になりやすい人は、ネガティブ思考になりやすいのも特徴のひとつです。物事を悪い方向に考えやすく、悲観的になって感傷的な気分になることもあります。
たとえば、新しい仕事を任されたとき、ポジティブな人は「新しいことを覚えられる」と前向きな気持ちで取り組むでしょう。
しかし、ネガティブ思考が強いと「失敗するかもしれない」「失敗したら評価が下がる」など、マイナスのことばかり思い浮かべます。そのため、不安が大きくなり、落ち込んで感傷的な気分に陥ることも多いでしょう。
ネガティブ思考は、心身が疲れているときに陥りやすくなります。普段なら気にならないようなことに対して感傷的な気分になる場合は、休息をとるとよいかもしれません。
感傷的の意味を正しく覚えよう

「感傷的」は、感情を動かされやすい状態を指す言葉です。あくまで内面の状態を表す言葉で、感情を表に出す「感情的」とは意味が異なります。言い換え表現には「センチメンタル」や「悲哀」があり、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
感傷的になりやすい人は「感受性が強い」「物事を感情で捉えやすい」といった特徴があります。また、ネガティブ思考になりやすい人も、感傷的になることが多いでしょう。
「感傷的」の意味を正しく覚え、適切に使うようにしてください。
構成/須田 望







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