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後輪駆動でもへっちゃら!?雪上走行でわかったボルボ「EX30」の走行性能

2025.02.23

今年の冬は日本の各地に強烈寒波が来襲し、各所に大雪注意報が発令されている。その最中、なんと北欧の自動車メーカー、ボルボの電気自動車、EX30の試乗が上越妙高で行われるという。EX30にはこれから前後にモーターを搭載する全輪駆動=4WDのツインモーターやクロスカントリーも加わるはずだが、今回、新潟、妙高で走らせるEX30は2023年11月にすでに発売されている2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーにも選ばれた、Ultra Single Motor Extended Rangeの後輪駆動=FRモデルなのである。

後輪駆動のFRでは雪道に弱いのでは?

後輪駆動のFRは雪道に弱いんじゃあ・・・なんていう思いが頭をよぎる。一般論としては、雪道に強いクルマの駆動方式を並べると、4WD→FF→FRとなる。悪路や雪道に強いとされる4WDはもちろん4輪で駆動力を発揮し、SUVにも多く、最低地上高に余裕があることも雪道に強いとされる所以だ。フロントエンジンのFFは前輪のみを駆動するのだが、重たいエンジンが前輪側にあり(フロントヘビー/前60:後40の重量配分が一般的)、前輪にかかる荷重が大きく、その駆動力、グリップ力で雪道を比較的安定して走れるとされている(平地の場合)。

では、フロントエンジンのFR=後輪駆動はどうかと言えば、重たいエンジンが前輪側にあり、しかし駆動するのは後輪のため(前55~50:後45~50の重量配分が一般的)、雪道では駆動する後輪に十分な荷重がかかりにくく、発進、坂道での駆動輪のトラクションを稼ぎにくいとも言われている。

しかし、勘違いしてほしくないのは、雪道でもっとも怖いのは「止まらない」「曲がらない」ことであり、ブレーキ性能と曲がる性能に関して、駆動方式はあまり関係がない、ということ。雪国の知り合いによれば、4WD車を過信しすぎているからか、グイグイ走って雪道で止まれず、カーブを曲がれず、雪に突っ込んだりしている4WD車は少なくない・・・とのこと。もちろん、雪道では4WD×ノーマルタイヤもまた、もってのほかである。

が、まてよ。それらはICEと呼ばれるガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどのクルマの常識だったりして。そう、Ultra Single Motor Extended RangeのボルボEX30はFR=後輪駆動ながら、当然、エンジンは搭載されず、272ps、35.0kg-m、0-100km/h5.3秒というスポーツカー並みのスペックを発揮する電気自動車であり、69kWhのバッテリーは床下に搭載。FR=後輪駆動とは言え、前後重量バランスは約47:53となり、駆動側の重量配分が多めなのである。

ゆえに、自然で軽快な操縦性、FRならではのリヤから押し出される加速感覚を味わえるとともに、雪道など滑りやすい路面でも、電気自動車ならではの緻密なトルク制御によって後輪のトラクションがかかりやすいと推測でき、他の電気自動車の雪上走行経験からも、モーター駆動がもたらすアクセルレスポンスのリニアリティによる雪道=低ミュー路での走りやすさも大いに期待できそうなのである。加えて、モーター駆動車ならではのワンペダル機能、つまりアクセルだけでスピードコントロールができ、穏やかな減速パワーが発揮され、完全停止までもっていける機能=ワンペダルドライブも雪道で大いに役立ってくれるかも知れない。

小回りの効きやすさもポイント

ところで、雪道では道路左右に除雪された雪が壁のように立ちふさがり、道路幅が狭くなっていがちだ。しかしボルボEX30のボディサイズはボルボSUVとしてもっともコンパクトな全長4235×全幅1835mm。小回り性の目安になる最小回転半径も5.4mと合わせ、極めて扱いやすく小回りが効くため、道幅が狭まった雪国の道でも極めて安心というわけだ。

寒い日にうれしい機能としても、シートヒーターはもちろん、ステアリングヒーターも用意され、さらにスマホのアプリからあらかじめ車内を暖房で温めておく(夏は冷やしておく)こともできるのだから、スタートも季節を問わず、快適である。

そんなことをあれこれ考えながら、早朝の上越新幹線で上越妙高駅に向かう筆者だった(特異なドアミラーの調整方法も思い出さねば)。新潟・妙高での雪降る中の新雪路、圧雪路、高速道路、山道を含むボルボEX30 Ultra Single Motor Extended Rangeの試乗インプレッションについては、このあとの後編にてお伝えするが、結論を先に言ってしまえば、予想はほぼ的中。FR=後輪駆動でも電気自動車ゆえの重量配分、駆動輪の緻密なトルク制御によって、路面が雪に覆われた高速道路から雪深い山道さえ、じつに快適に、安心して走破できたのである(スタッドレスタイヤタイヤ装着×安全運転)。

後編に続く

文・写真/青山尚暉

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