柔らかな描写と上品なボケ、M-ROKKOR 90mmの表現力
3本目もライツミノルタCLE用の交換レンズ、MINOLTA M-ROKKOR-QF 90mmF4である。「X-M5」に付けると135mmと懐かしの望遠レンズの画角になる。50mm、35mmを手に入れたら、次に買う望遠レンズは135mmが定番だった。今にして思えば運動会で我が子のアップを撮るにも、TDLのパレードにも物足りない焦点距離だが、当時のレンジファインダーカメラにはピントが合うギリギリ限界で、一眼レフなら80‐200mmの望遠系ズームが使えたのだ。短焦点なら400mmが長望遠扱い。ニッコールレンズでは開放測光が使える最も長い玉が400mmF5.6だった。「X-M5」は液晶画面の拡大表示で正確なピント合わせができるため、このレンズの実力を十分に引き出せた。
公園の注意書きの文字にもカッチリとピントが来ることを確認
FUJIFILM「X-M5」M-ROKKOR-QF 90mmF4 1/160sec F4 ISO160
日差しに浮かび上がる葉の鮮やかな色が再現された
FUJIFILM「X-M5」M-ROKKOR-QF 90mmF4 1/300sec F4 ISO160
100%まで拡大した画像、描写が柔らかく円形のボケが美しい
FUJIFILM「X-M5」M-ROKKOR-QF 90mmF4 1/900sec F4 ISO160
日陰の落ち葉はしっとりとした色合いでグラデーションの再現が見事
FUJIFILM「X-M5」M-ROKKOR-QF 90mmF4 1/100sec F4 ISO1000
パンダのツルツルした質感と背景の乾いた落ち葉のザラザラ感の対比がいい
FUJIFILM「X-M5」M-ROKKOR-QF 90mmF4 1/320sec F4 -0.33 ISO160
いつオープンしているのか謎の店、望遠で引き寄せるとCoffeeの文字が読めるが開店しているようには思えない
FUJIFILM「X-M5」M-ROKKOR-QF 90mmF4 1/900sec F4 ISO160
写真・文/ゴン川野