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東日本大震災からまもなく14年、あらめて見直したい災害対策のアイデア10選

2025.02.23

今年の3月11日で東日本大震災から14年。当時、被災し、1カ月以上、上下水道が使えないなどの経験をした筆者は、以来、日々、防災について考え、この@DIMEでも災害に備えるアイデアを発信してきました。そこで、2025年3月11日を前に、改めて災害に備えるアイデア10選としてまとめてみました。

3.11を前に改めて災害の備えを見直したい

1. ミネラルウォーターや備蓄食料&電池などは部屋の中で分散する。箱に大きく賞味期限を明記 リスト化も

命にかかわる大事なアイテムの一つが水。断水したときに備え、ミネラルウォーターを備蓄することは必須ですが、2Lのペットボトルだけ・・・というのは避けたほうがいいと思います。何故なら、カセットコンロとやかん、鍋を使ってお湯を沸かすのには適していますが、水分補給という意味では、洗う必要のあるコップの使用は控えるべきで、500mlのペットボトルが適しているのです。

水の備えは、一般的な目安として1人1日3Lと言われていて、最低でも3日分(4人家族なら1日12L×3日=36L)、いや、1週間分(4人家族なら1日12L×7日=84L)をストックしておくと安心です。例えば4人家族の1週間分を2Lペットボトル6本入り(12L)を4箱(48L)と、500mlペットボトル24本入り(12L)を3箱(36L)用意しておけば、4人家族7日分の84Lの水のストックになります。

わが家では箱に賞味期限をマジックで大きく書いておく(ローリングストックのため)のと同時に、分散して置いてあります。わが家は2階建ての一軒家ですが、1階と2階、置けるスペースのある部屋に分散。どこかの部屋の被害が大きく、せっかくストックしたミネラルウォーターが取り出せない・・・という事態を想定してのことです。この分散ストックは、災害時に不可欠なモバイルバッテリー(マメな充電を)、LEDランタン、電池、カセットコンロ&カセットガスなどにも共通します。ちなみにカセットコンロはアウトドアでも使える防風仕様が、外で使う際、風の影響を受けにくく、便利です。

2. 避難リュックだけでなく避難ベストも用意したい

災害時に不可欠なのが、避難用リュックです。その重さは男性で15kg、女性で10kg程度が背負って移動、避難する際に適していると言われていて、わが家の女性陣は比較的軽量な重量で避難用品をまとめていますが、男性の筆者はけっこう重めになってしまうため、実は、キャリーバックとしても使えるリュックを使用しています。もちろん、背負うこともできるし、ゴロゴロ転がすこともできる二刀流リュックです。

それを基本に、わが家では各自、避難ベストも寝室に準備しています。こちらは小さく軽量な避難アイテムを多ポケットに詰め込んでいるのですが、リュック同様、身の回り品を持ち出すのに、両手が空くところがポイント。一番大きなポケットは空けてあり、財布や鍵などをサッとしまい、身に付けられるようにしてあります。夏でも快適なメッシュ仕立て、釣り用の本格的なもの、ファッションとしても通用するデザインのものなどがありますが、多ポケット付きの物が避難用ベストとして適していると思います。避難所での貴重品を、常に身に着けておける盗難対策としてのメリットもあるのです。2枚目の画像でブラ下がっているのは超小型LEDライトです。

そして、避難リュック、避難ベストともに、季節によって中身を変えることも重要。寒い時期は防寒アルミシート&ポンチョ、厚手の靴下、カイロなどを揃えるという具合です。また、暑い時期は汗拭き用のウェットシート、蚊に刺されたとき用の防虫、虫刺され用品も必要になってくるでしょう。

3. 断水に備えるペットボトルシャワー

14年前の3月11日、東日本大震災の時には、わが家ではその日の夜から断水(後に下水の使用禁止令も)。飲料水はある程度確保していたものの、困ったのが手洗いや入浴。入浴はしばらくして近所の銭湯を利用したり、近隣のホテルがお部屋を使わせてくれることになってある程度は解決したのですが、日々の手洗いはできずじまい。ウェットティッシュを使い続けるのには限界がありました。そこで今は、警視庁のライフハックにある、ペットボトルの下部分にキリなどで小さな穴をいくつか開けた手洗い用ペットボトルを作り、準備しています。水を入れた状態でも、キャップを閉めていればキリで開けた穴から水がこぼれることはなく、キャップを開けることで水がシャワー状に出る仕組みです。そうしたペットボトルを洗面所や台所のシンク周りに用意しておくといいでしょう。

4. LEDランタンは電池&USB充電式がベター

停電時に欠かせないアイテムがLEDライト&ランタンです。懐中電灯と違い、周囲まで明るく照らしてくれるメリットがあるのですが、わが家では単三電池とUSB充電の両方で使えるLEDランタンを各部屋に用意しています。USB充電が可能ということは、電池のストックが切れたとしても充電によって使えるわけですが、ここで「停電していたらUSB充電などできないはず」というツッコミがあって当然。が、愛車の車内にUSBコンセントがあれば(クルマが無事なら)、車内での充電が可能になるという使い方、メリットがあるのです。

併せて、両手が空くネックライトもあると便利でしょう。

ローリングストックの食料にカップスープを加えたい

5. カップ麺よりカップスープが備蓄に向く理由

食料品の備蓄は人それぞれ、家族によってそれぞれでしょう。わが家ではカップ麺よりも具材の入っているカップスープのようなものを比率として多くストックしています。その理由はまず、カップ麺より賞味期限が長いこと。そして、スープパスタはスープに具が入っているわけで、お腹持ちがよく、さらにスープなのでカップ麺のように汁を残さず食べられ、汁を捨てる(下水道の損傷で、捨てられないこともある)必要がないのです。とはいえ、カップ麺も用意してあるため、100均で手に入るカップ麺の残り汁の凝固剤(例えばダイソーの「ぐるグルポイっ!」)を多数、用意。これならの残り汁を燃えるゴミとして、宅内に保管しておけます。

6. クルマの中を避難所にするアイデア(ペット対応)

自宅が被害にあっても、クルマが大丈夫なことを想定し、クルマの車内に避難用品をしまっておくことや、シートのフラットアレンジができるのであれば、車中泊ができるようなアイテムを用意しておくことも一考です。車内にはエアコン、ラジオ、スマートフォンなどを充電できるUSBコンセントなどがあったりするため、プライベートな避難場所としても適切なのです。

車中泊カーと言えばミニバンなどを想像してしまいますが、軽自動車やコンパクトカーでもシートアレンジによって、なんとか横になれるベッドスペースが確保できることもあるので、一度、前後席を倒すなどして、車内をお座敷化、ベッド化できるか確認しておくといいですね。車内用の寝袋もあると助かるでしょう。とくに、わが家のように愛犬と暮らしている場合、愛犬や愛猫とともに避難所に入れないため(同行避難は可能でも、屋内の同室避難は多くの避難所で不可)、車内避難はひとつの手段として考えておく必要があります。

その際、フラット化したシートに敷くクッション、マット、そして全周遮光カーテンがあるとより快適に過ごせるでしょう。

軽自動車のハスラーでもフラットに寝られます

7. 断水、上下水道使用不可に備えた防災トイレの準備は不可欠だが・・・トイレットペーパーの備蓄も忘れずに

断水でトイレが使えなくなることも、災害時では深刻な問題となります。

災害時の仮設トイレ

まず用意したいのは、トイレの便座に設置する非常用トイレ。わが家では愛犬のお散歩でも使っている「うんちが臭わない袋」でも定評あるBOSSの「非常用トイレ50回分4点セット」を2セット備蓄。便器のカバーを上げ、便器に青い便座カバーをセットし、便座のカバーを戻し、黒い汚物袋をかぶせて使う2重構造で、排泄は50回分ある吸水ポリマーの凝固剤を入れて行うもので、最後にBOSS自慢の付属の白い「臭わない袋BOSS」に汚物袋を入れ、「臭わない袋BOSS」の口をねじってしっかり結ぶ、というもの。ゴミ処理がままならない状況下では、臭いの問題も考慮すべきなのです。もちろん、トイレットペーパーのストックも忘れずに。14年前の東日本大震災の直後から、トイレットペーパーが突然、品薄になり、店頭から消えたことを思い出してほしいと思います。

が、その方法が使えるのは、家のトイレが無事であった場合。わが家では最悪の事態(トイレに入れない、トイレが壊れた)を想定し、セイワの非常時にいつでも使えるポータブルトイレIMP309(10回分の排泄袋と凝固剤付き)を用意。普段はコンパクトに折り畳め、いざというときに簡単に設置できる耐荷重100kg、丸洗いできる非常用トイレです。ちなみに”いかにもトイレ”というデザインではなく、普段、踏み台、スツール、コンテナ、ゴミ箱としても利用できるので1台あると便利この上なし。

8. 防犯ブザーも家屋倒壊時などに役立つ

以前、この@DIMEで「宅内防犯ブザーの薦め」という記事を公開しましたが、災害時にも防犯ブザーが役立つと考えます。家の中に閉じ込められた時、避難中に身動きができなくなったときなど、ホイッスルという手段も紹介されていますが、体力を使わずに大音量で緊急事態を周囲に知らせることができる防犯ブザーを家の中、避難バッグに用意しておくと安心です。その多くはLEDライト付きです。なお、防犯ブザーは120dB以上のものを推奨します。70~80dBぐらいだと、災害時の喧騒の中では役に立たない可能性があるからです。

9.AC100V/1500Wコンセント付きの電動車で電源供給

先ほど、クルマが無事であれば、車内が、エアコン、ラジオ(クルマによってはTVも)、スマートフォンの充電ができるUSBコンセント完備のプライベートな避難所になりうる、と説明しましたが、電動車に標準装備、またはオプションで備わる、アウトドアにはもちろん、災害時にも役立つAC100V/1500Wコンセントがあれば最強です。1500Wまでの家電品、例えば湯沸かしポットや簡易電子レンジ、電気毛布などが車内外で使え、家の中に延長コードを介して電源を引くことも可能になるのです。これからHV、PHEVなどの電動車を購入予定なら、ぜひAC100V/1500Wコンセントが付いているクルマ、あるいはオプションで装着できるクルマを選ぶと災害時にも強い味方になってくれるでしょう。

10.モバイルバッテリーが命綱になる 10000mAh マメな充電を心がける

災害時に備え、モバイルバッテリーを用意している人、家庭も多いと思います。わが家では各自、持ち歩き用(軽量な5000 mAh)と家の中に置いておく災害時用(10000mAh以上)の2つ以上を揃えています。しかし、モバイルバッテリーは持っているだけでは役に立たないことも。そう、満充電を心がける必要があります。災害時、モバイルバッテリーを引っ張り出してきたのはいいものの、充電切れ、充電少々では役に立たないのです。ぜひ、マメな充電を心がけましょう。わが家では月に1度、すべてのモバイルバッテリーの補充電を行っています。いつ、充電したか、モバイルバッテリーといっしょに充電した日付をメモ書きしておくと完璧です。

スマートフォンについてですが、災害時に持ち出すのはもちろんですが、ポケットに入れて万一、落としたりしないように、ネックストラップで首からさげておくのもいいかも知れません。メールやLINEなどの確認もいち早く行えるでしょう。

そのほか、わが家では災害対策用としても使える折り畳み自転車、給水車から水を運ぶタンク(袋状のものもあり)と折り畳み式キャリー(ベビーカートやへっとカートでも流用可)、寝室のベッド横にはサッと履けるスリップインスニーカーも用意しています。もちろん、マスクのストックも!! ぜひ、参考にしてください。

文・写真/青山尚暉

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