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都心へのアクセスが良く、仕事や子育てに便利な首都圏。しかし、住宅価格の高騰により、郊外で賃貸物件を探す子育て世帯も少なくないだろう。
そこで「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」は、賃貸物件への問合せ数を集計した「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング(首都圏版・ファミリー編)」を発表したので、結果をお伝えしよう。
シングル編とは対照的に、ファミリー編は郊外に位置する駅が上位をほぼ独占
40m²以上の賃貸物件への問合せ数を集計した「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング(首都圏版・ファミリー編)」の1位は、「借りて住みたい街ランキング(首都圏版)」で前回まで4年連続トップだった「本厚木」が獲得。
シングル編ではTOP10にランクインしていなかったことからも、特にファミリー層からの支持が強く、その影響を受けていることが分かる。
2位は「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!借りて住みたい街ランキング(首都圏版)」で1位の「葛西」、3位は同3位の「大宮」となった。
9位には総戸数1,487戸という巨大賃貸マンションが募集開始している「勝どき」がランクインし、総合ランキングでも来年以降の順位が注目される。
ファミリー編のTOP10には、東京都と神奈川県が4駅ずつ、千葉県と埼玉県が1駅ずつランクインしていた。
2位「葛西」と8位「勝どき」を除いて準近郊~郊外に位置する駅ばかりで、TOP3が「北千住」「川崎」「池袋」となったシングル編の動きとは対照的に、ファミリー層はテレワークを積極的に活用する前提で、賃料が相対的に安価な郊外方面で物件を選んでいることが分かる。
ファミリー向け問合せ数急上昇1位は「成増」 2駅3線利用可の交通利便性が評価
前年から問合せ数を伸ばした駅をランキングする「急上昇ランキング」。
「2025年 LIFULL HOME’S みんなが探した!借りて住みたい街 急上昇ランキング(首都圏版・ファミリー編)」の1位は「成増」、2位は「一之江」、3位は「西小山」という結果に。
TOP3の駅はいずれもJR山手線の外側に位置し、都心の主要駅へのアクセスが良いことで知られているが、もっぱらベッドタウンとして機能する駅だ。繁華性はそこまで高くなく、落ち着いて子育てができる環境が整っている。
ほかにも、4位「馬込」、7位「菊川」、8位「西新井」など、知名度がそれほど高くはなくとも、都心近郊で交通利便性の良さと、落ち着いた生活環境の両方が得やすい街がランクイン。
TOP10は東京都から8駅、神奈川県から2駅がランクインした。都心から城西・神奈川県方面にかけてのベッドタウンが、概ねファミリー向け賃貸需要の高いエリアと見ることができる。
出社率が高まるなか、より短時間で通勤でき、賃料が比較的安価なエリアを検討している人が多いようだ。
なお、10位の「勝どき」は、総戸数1,487戸でシニア向けやシェアハウス、ケア付き賃貸も用意された物件への関心が急速に高まっていることがうかがわれる。
調査概要
集計期間:2024年1月1日 ~ 2024年11月30日
集計方法:LIFULL HOME’Sに掲載された40m²以上の賃貸物件への問合せ数を駅別に集計
エリア:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
<備考>
家賃相場:問合せのあった賃貸物件の賃料の中央値を40m²に換算
急上昇ランキング:総合順位200位までの駅を対象、問合せ数が一定以下の駅は除く
構成/Ara