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荒木飛呂彦氏が描く現代の「美人画」がスゴい!ヱビスビール135周年を記念したコラボ企画が話題

2025.02.20

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

2024年4月にオープンした「YEBISU BREWERY TOKYO」は、ミュージアム、ブルワリー、タップルームで構成される体験型施設。開業から12月末時点で23万人が来場し、ヱビスビールは比較的高い年齢層の愛飲者が多いイメージだが、来場者は20、30代が約6割となっている。

荒木飛呂彦氏が描いた令和の「美人画」

ヱビスビール135周年特別企画として、同施設で2025年5月31日まで開催されているのが、人気漫画家の荒木飛呂彦氏とコラボレーションした「美人画で巡るヱビス」だ。

オープンに先立ち開催された『2025年ヱビスブランドアクション発表会「美人画で巡るヱビス」先行内覧会』にて、荒木氏が手掛けた「美人画」やヱビスビール描き下ろしデザイン缶、数量限定オリジナルビールなどが公開された。

「ヱビスビールが誕生した明治時代には、ビールカテゴリーのみならず、美人画と呼ばれる広告ポスターが展開されており、ヱビスでも明治後期から美人画ポスターを展開していました。

美人画ポスターにはそれぞれの時代の美的感覚や文化的な価値観が反映され、ヱビスの伝統感という意味でも重要な要素だと考えており、1971年にヱビスビールが復活発売をした際にも、ヱビスの伝統を訴求するために、大日本ビール時代のかつての美人画ポスターの図柄を活用して広告の展開をしています。

今回、美人画を荒木先生に現代的にアップデートして描いていただきました。荒木先生ご自身が楽しみながら作品作りに向き合っているということ、40年以上漫画家として活躍されながら、常に新しい可能性を追求して、さらに漫画家という領域を超えたさまざまな活動に挑戦されていること、そして既存の枠にとらわれない唯一無二の独創的なアートスタイルで、日本にとどまらず、世界中に驚きや感動を与え続けているということから、ヱビスの考え方ともリンクする部分が多いと思っており、今回のコラボレーションをお願いいたしました」(サッポロビール株式会社 マーケティング本部 ヱビスブランド ブランドマネージャー 沖井尊子氏)

荒木氏による美人画は「ビーチパトロール」と「ウエスタン」の2作品。「ビーチパトロール」で女性がまとっている着物には、南国の花や植物が描かれており、帯留めには太陽、髪留めにはイルカがあしらわれている。トロピカルな印象を与える雰囲気は、南国の浜辺で飲む冷たいヱビスビールをイメージしている。

「ウエスタン」では、鮮やかなオレンジ色の地に、カウボーイや羽根飾り、蹄鉄、照りつける太陽など、西部の荒野をイメージさせるモチーフが散りばめられている。いずれも一般的な和服の柄とは異なる斬新なデザインだ。

荒木氏はヱビスビールとのコラボレーションについて、特別インタビューの中でこう話している。

「僕の絵を見ながらみなさんがビールを飲むことを想像し、季節感だとか、外にいるようなシチュエーションを描きたいと思いました。缶に印刷されることを考慮して、背景をごちゃごちゃと描かずに、コスチュームの柄を風景にしようという逆の発想でデザインしました。

また、美人といっても、優しい女の人がいいのか、力強い僕の漫画に出てくるような女性がいいのかも迷いましたが、活動的な女性のイメージを缶に入れようと、『一緒に飲もう』『楽しく行こうよ』というキャラクターが、僕の美人の概念になりました。

伝統というのは幸福につながるデザインだと思うんですね。ですから、伝統にこだわるときは幸福アイテムが必ず入ってくると。例えば恵比寿様だったら鯛を釣り上げて大漁みたいなイメージ、女性だったら活動的に前向きに生きていくみたいなイメージです。

和服の指定があったので、桜の花とか秋の風景だとかも考えましたが、もう少し新しいものを入れようかなと、和服にはちょっとありえないようなウエスタン柄とかトロピカルな柄を和服のデザインにしました。

ビールって、季節的に明るいときに飲むイメージがあり、人生を楽しく、前向きに行こうというメッセージを缶のデザインに込めたつもりです。アルミの缶に印刷されるという仕事は初めてだったので、個人的にはそちらもとても楽しみです」(荒木氏)

「美人画で巡るヱビス」では、明治から昭和の美人画ポスターのルーツを辿る展示のほか、荒木氏が現代的にアップデートして描き下ろした美人画を高さ3mの巨大美人画として展示。2月12日から発売された「ヱビスビール 荒木飛呂彦描き下ろしデザイン缶」でも表現している世界観を、さらに色鮮やかなデザインとして楽しむことができる。

「受け継がれる意思、血のつながり」をテーマとし、ホップが紡いできた歴史を感じながら楽しむ数量限定オリジナルビール「受け継ぐ者」をタップルームにて販売している。「受け継ぐ者」は荒木氏が命名した。

「受け継ぐ者」は、ヱビスビールで使用している「ハラタウトラディション」、その祖であるドイツ最古のホップのひとつ「ハラタウミッテルフリュー」、ドイツを代表する品種のひとつ「ペルレ」、その後継として生み出された最新品種「アコヤ」による、千年以上の歴史の中で生み出された“ホップファミリー”の味わいをひとつのビールで表現している。

展示に合わせて、Tシャツやポーチ、トートバッグ、コースター、クリアファイルなど荒木氏の描き下ろしデザインのオリジナルグッズも販売する。

2月12日から全国・数量限定で発売された「ヱビスビール 荒木飛呂彦描き下ろしデザイン缶」は、350ml缶には「ウエスタン」、500ml缶には「ビーチパトロール」の美人画をデザイン。

缶の印刷には色の制限があるため、展示されている元のイラストとは別の色づかいになっている。缶の色味については荒木氏が色の指定を行うなど綿密にやり取りを重ね、色数の制限があるとは思えないほど、色鮮やかで華やかなデザインに仕上がっている。YEBISU BREWERY TOKYOで、原画のイラストと缶の色の違いを楽しむのも一興だ。

【AJの読み】美人画と並び荒木先生描き下ろしの「恵比寿様」にも注目!

荒木先生の描き下ろしデザイン缶はすでに販売されているので、目にしている読者も多いと思う。缶の印刷では色の制限があり、原画の色づかいとは若干異なっているため、荒木先生ならではの華やかな色づかい、独創的なポーズや和服の柄など、ぜひYEBISU BREWERY TOKYOの巨大美人画で堪能してほしい。

また、美人画と並んで筆者が目を奪われたのが、荒木先生が描き下ろした「恵比寿様」。ヱビスビールのシンボルにもなっている恵比寿様を荒木先生が大胆に表現している。

左手に鯛を抱えて右手に釣竿を持つ、柔和な笑顔のおなじみの姿で描かれているのだが、表情の裏側にそこはかとなくドス黒さのようなものも感じ、荒木先生の作品に悪役として登場しそうな魅力的な人物に描かれている。

YEBISU BREWERY TOKYO(一部オンラインストア)にて、現在は美人画2作品のオリジナルグッズが数量限定で販売しているが、恵比寿様デザインのグッズは4月3日に発売開始される予定で、こちらも要チェック。詳細については「美人画で巡るヱビス」特設サイトを参照のこと。

(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

取材・文/阿部純子

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