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生まれてこの方、30年近く短髪一本勝負で過ごしてきた。しかし、三十路を超えて急に色気付き出した筆者。現在、髪を伸ばしている。
そんなわけで、人生ではじめて「枝毛」に遭遇するようになった。手櫛を入れると、短い毛がポロポロ抜ける。ひどく惨めな気分だ。
その対策をするため、妻のトリートメントを拝借したり、美容師さんにおすすめしてもらったヘアミルクやオイルも試したり。だが効果なし。そのことが結構なストレスになってしまった。
ほかにできることはないか。その末にたどり着いたのがドライヤーの新調である。
ただ、「高級ドライヤー」としてよく耳にするメーカー「ReFa」や「KINUJO」などは女性向けのデザインが多い。メンズが手にしてテンションが上がる1本が、意外と存在しない。
そんな中、メーカーのご厚意で「Air Blow Stick」を試す機会を得た。
特別感のあるスティック型。シルバーカラーが男心にもグッとくる。
シルバー、ブラック、ホワイトの三色展開。筆者はシルバーを試した。写真●Noend
価格は2万4800円とかなりお高めだ。ただ、今回記事化にあたって調べたところ、上に上がいるとわかった。美容室で使われるようなハイエンドモデルも含めると、2万円台のAir Blow Stickは、“高級ドライヤー”としては入門クラスなのかもしれない(それでも十分以上に高価だが)。
軽くて強い。「Air Blow Stick」の魅力
片手で持って使うというドライヤーの性質上、軽さは正義。その点、わずか330gと超軽量なAir Blow Stickは、一度使うだけでダイレクトに魅力を感じられた。これまで浸かっていた国内メーカーのドライヤーは500g以上あったため、余計にそのインパクトがある。
さらに、最大3.05㎥/分と大風量なのもの頼もしい。単純に、速く髪を乾かせるので身支度にかかる時間が短縮された。
また、調べるに熱は髪へのダメージになるという。風量が弱いドライヤーで熱風を当て続けていると、それが枝毛などの原因になり得るそうだ。ちなみに、人気高級ドライヤーの同価格帯の製品と比較すると、その風量は3倍近い。どれだけパワフルかおわかりいただけるだろう。
そして、Air Blow Stickは3段階で風量を調整できる。筆者と妻は大風量で、まだ幼い息子には風量を落として、と使い分けができるのも良かった。
また、温度は以下の5つのモードで切り替えできる。風量と組み合わせると、合計15種類の使い分けが可能だ。
・温冷循環モード:美容サロンのブロー技術を自動で再現
・コーディングモード(冷風):冷風でアホ毛を抑えながらキューティクルを整えた髪へ
・ツヤモード(120度):ツヤを出しながら、最適な温度で毛先までまとめまる「ウルツヤ髪」に
・スカルプモード(90度):低音設定で優しい風が髪と頭皮を保湿し、健康的な地肌に導きます
・カラーキープモード(60度):熱によるキューティクルのダーメ時を最小限にふぇぎ、カラー剤を流出しにくくします
※引用:Amazon。
仮に筆者が白髪染めをし始めたとしても、「カラーキープモード」が用意されているのは心強い。
枝毛の改善は…? 別売りのヘアブラシはマストです
Air Blow Stickには、別売りのオプションパーツとして専用ヘアブラシ(3980円)が存在する。筆者としては、これはマストで購入するべきだと思う。
というのも、はじめの1週間はドライヤー単体で使っており、“ある程度満足”なヘアケアができていたのだが、専用ブラシをきちんと使うようになってから、劇的な変化を得たのだ。数週間ほど試した結果、手櫛をしたときの引っ掛かりはほとんどなくなった。
3万円超えのドライヤーというと、正直かなり腰がひける。筆者も、試用のチャンスがなければ手に取らなかっただろう。しかし、今や“マストバイ”と言える。髪の毛に対してどれほどストレスを抱えているかにもよるのだが、もし枝毛などに悩まされている方がいるのなら、きっと納得できる対価になるだろう。
ちなみに、ロングヘアの妻も同じ恩恵を得ており、アホ毛も減少したと喜んでいる。家族で使う1台として購入するのももちろんいい。
しかし、不満も1つだけある。それは収納のしづらさだ。ドライヤーの収納方法として、皆さんはどんなスタイルを思い浮かべるだろうか。筆者は、“ぶら下げる”一択だった。それを裏付けるように、市場のドライヤーの多くはフックやリングなど、引っ掛けるためのパーツを搭載しているはずだ。
一方、Air Blow Stickにはそれらのパーツがない。だからこそシャープなデザインを実現しているのだが、実利用に落とし込むと不便ではある。ドライヤーをしまう引き出しやラックなどの用意がない人は注意だ。
ありそうでない、メンズも満足できる高級ドライヤー。ここまで書いてきた性能面はもちろん、買って、手にして、テンションが上がるというのも大切なポイントだと思う。また、高級ドライヤーの入門機としても、Air Blow Stickは非常に有用な選択肢になるはずだ。
文/関口大起(https://x.com/t_sekiguchi_)