新潟発のスキンケアブランドが人気。持続可能な地方創生に繋がるコスメ
フェルナンダ「フレグランスリッチハンドクリーム(ブロッサムビューティー)」990円(税込)など。
コスメでは単にサステナブルな成分を使うのではなく、その先の地方創生に繋がる取り組みを行う企業が増加している。フェルナンダ「ブロッサムビューティー コレクション」は東京都・大島町に咲く「大島桜」の花びらから抽出した天然由来原料を使用。
フェルナンダは2021年より東京都立大島高等学校・NPO法人伊豆大島観光再生プロジェクト・日本の四季ふるさと財団が行っている「大島桜植樹プロジェクト」に参加し、高校生たちの「大島桜を見に、たくさんのの観光客が大島へ訪れて欲しい」という想いを応援している。
Itoguchi「みどりまゆ モイストリッチマスク」1枚入り 1,760円(税込)など。
新潟県十日町市の株式会社きものブレインが2022年に立ち上げた「Itoguchi」は、広く流通する中国産の蚕のシルクではなく、着物のまちである十日町市で育てた蚕から作る純国産シルク「みどりまゆ」のスキンケアブランド。十日町市は10年で約1万人が減るほど人口減少が進んでおり、特に若者の人口流出が問題視されている。
そこできものブレインは「若者が十日町市で働く場所を作りたい」という想いのもと、シルク業界の衰退に伴う新規事業として「Itoguchi」をスタート。「Itoguchi」のスキンケアは発売以来、各メディアのベストコスメを受賞するなど注目度が高まっており、2025年1月にはロフトの販売店舗が5店舗から15店舗へと拡大。2025年はさらなる売上拡大が期待できるだろう。
単なる一過性のブームではなく、人々の生活に着実に根付き始めている「サステナブル」。SDGs達成に実際には貢献していない「SDGsウォッシュ」が2024年に問題となったが、今回の取材を通して真にサステナブルを考えているアイテムが支持され、それを継続できるメーカーや企業が、今後も残っていくと感じた。SDGs達成目標年となる2030年までは、あと5年。よりよい未来に向けた新素材やアイテムに、今後も期待したい。
取材・文/小浜みゆ