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コンデジ界の〝雷電為右衛門〟に待望の後継モデルが登場!ニコン「COOLPIX P1100」はどこがどう進化した?

2025.02.18

日本語の「変態」という単語は、近年では肯定的な意味合いも帯びるようになっている。「ニッチでマニアックな要望を叶えてくれるモノ・コト」を指す単語として用いられることがしばしばあるのだ。

ニコンのコンパクトデジタルカメラ『COOLPIX P1000』(以下P1000)は、光学125倍ズームができる「コンデジ界の雷電為右衛門」だった。重量約1,400gという点も、「コンデジ」と形容するにはあまりに巨大過ぎる製品だ。そんなP1000の後継機『COOLPIX P1100』(以下P1100)が、いよいよ2月28日に発売される。

一部のユーザーから大いに待ち望まれた次世代の雷電為右衛門。果たして、どこがどのように進化したのか!?

バードウォッチングのためのコンデジ

35mmで3,000mm相当の望遠性能。カメラに詳しくない人は、そう言われてもピンと来ないだろう。

プロ野球やプロサッカーの試合を撮影するカメラマンは、まるで大砲のようなレンズをはめたカメラを持っている。本当にざっくり言ってしまえば、「35mmで3,000mm相当」とは「スポーツ撮影用のカメラ」だ。

ただ、この表現には語弊もある。「ならば、P1000及び2月中の発売を控えているP1100は遠方からのスポーツ撮影用途を想定しているカメラなのか?」と聞かれると、やはりそれは違う。スポーツ撮影も可能ではあるが、この製品の場合はそれよりももう少し静的な、たとえば風景撮影やバードウォッチングなどでの利用を強く想定している。

特にバードウォッチングは、撮影もやるとしたら大きな肉体的負荷のかかる趣味である。

相手が鳥である以上、人間が歩み寄って至近距離から撮影……というわけにはなかなかいかない(種類にもよるが)。したがって、写真撮影の際は望遠レンズが欠かせないが、デジカメでもフィルムカメラでも35mmの望遠レンズは気軽に持ち運べる代物ではない。

以上の理由から、「超望遠機能を持つコンデジ」には根強い需要があるのだ。

ボディサイズは先代と全く同じ

さて、ニコンの公式サイトには「製品を比較する」という機能がある。こちらが自由に選択した製品同士の性能諸元を簡単に比較できる、非常に便利な機能だ。

これを使ってP1000とP1100を比較してみよう。

まずはセンサー。これは両者とも1/2.3型原色CMOSで、それに応じて画素数も1,679万画素であることは変わりない。光学125倍ズーム、開放F値f/2.8-8、レンズ構成はEDレンズ5枚、スーパーEDレンズ1枚の12群17枚という点も不動である。ISO感度は100~1600としているが、どちらもモードによっては3200、6400も選択可能。

そもそも、P1000とP1100とではボディに殆ど違いが見られない。寸法は約146.3×118.8×181.3mm、重量はP1000は約1,415gでP1100は約1,410g。使用するリチウムイオン電池も全く一緒だ。

さすがにBluetoothの項目は、大幅の変化が見られる。P1000は「Bluetooth標準規格 Ver.4.1」という表記のみだが、P1100は以下の通りの豊富な記述量である。

・通信方式:Bluetooth標準規格 Ver.5.2
・周波数範囲(中心周波数):
-Bluetooth:2402~2480MHz
-Bluetooth Low Energy:2402~2480MHz
・出力(EIRP):
-Bluetooth:4.2dBm
-Bluetooth Low Energy:4.2dBm

また、P1100ではUSB-C端子に対応。このあたりはちゃんと近代化されているようだ。

AFエリアの選択ができるように

P1100の進化は、より多様なバードフォトを撮影できる点が挙げられる。

というのも、P1000からある「鳥」モードの際、今製品ではAFエリアの選択が可能になる。とにかくP1100は、今までよりもさらに野鳥撮影に寄り添った設計が施されているのだ。言い換えれば、前作P1000の愛用者はやはりバードウォッチャーが多かったのだろう。

また、シーンモードの比較明合成に「花火」が新機能として実装され、夜空に上がる花火をより鮮明かつ簡単に撮影できるという。おおっ、これはいいぞ! 筆者も地元静岡市の安倍川花火大会を趣味で撮影しているが、毎回どうも上手く行かないんだよなぁ……。

とにかくこのP1100は、

・バードウォッチングを含めた、野生動物の写真を撮影する人
・望遠レンズで風景写真を撮影する人

に向けた製品と言えるだろう。

日本は多彩な生態系を抱える国

ここから見えるのは、我々の国日本は極めて豊かで多彩な生態系を抱えているという事実である。そうでなければ、西大井の住宅街の只中に本社を置く企業がこのような製品を開発するはずはない。

日本は亜寒帯から亜熱帯にかけて南北に細長く伸びている島嶼国家。鳥に限らず、そこに住む野生動物の種類は極めて豊富だ。「フォトサファリ」というとアフリカの国立公園でしかできないと思いがちだが、実はそれと同様のことは日本でもできる。

我々は、恐ろしくダイナミックなバイオームの中に住んでいるのだ。それを再確認させてくれる新製品が、工場からの出荷を待っている。

【参考・画像】
COOLPIX P1100-ニコン公式サイト

文/澤田真一

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