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万が一に備えてダウンロードしておきたい防災系アプリ。リアルタイムで素早く最新情報を取得できるため、災害発生時に効力を発揮するが、平時で利用している人はどれくらいいるのだろうか?
NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所はこのほど、全国15~79歳男女10,355名を対象に「防災系アプリ」に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。
1. 約半数の人が防災系アプリをインストールしている 高齢者が最も高い
スマートフォンを所有している人を対象に「防災系アプリ」のインストール状況を調査した。その結果、全体の約半数が何らかのアプリをインストールしていることがわかった(図1)。
年代別に見ると、シニア層のインストール率が最も高く、65~79歳では55%の人がアプリをインストールしていることが明らかとなった。具体的なサービスのインストール率を見ると、15歳~64歳までのTOP3は、1位「Yahoo!防災速報」、2位「ウェザーニュース」、3位「NHKニュース・防災」となっていた(表1)。
図1. スマホに防災系アプリをインストールしている割合
表1. サービス別防災系アプリのインストール率(年代別)
2. インストールしているアプリの約7割が災害時に利用
インストールしているアプリについて、災害が発生している、または発生する可能性がある時に利用しているかどうかを調査した。その結果、どのサービスも利用率が約7割に達していた。特に「NHKニュース・防災」や「自治体が作成しているアプリ」については、年代が上がるにつれて災害時の利用率が上昇する傾向が見られた。
図2. 防災系アプリの災害時の利用(年代別)
3. 平時の利用頻度が高いと災害時の利用頻度も高い
平時の防災系アプリの利用頻度を調べたところ、「ウェザーニュース」が平時に利用する割合が高く、一方で「Yahoo!防災速報」が平時に利用していない割合が高くなっていた。
平時の利用頻度と災害時の利用頻度を合わせて見たものが、図4となる。平時の利用頻度が高いと災害時の利用頻度も高い傾向が見られた。
図3. 平時の防災系アプリの利用頻度
図4. 防災系アプリにおける平時の利用頻度と災害時の利用(n=6,297)
<調査概要―「2024年防災調査」―>
調査方法 Web
調査対象 全国 15~79歳男女
有効回答数 10,355
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期 2024年11月
構成/こじへい