フィリピンでは、年間約2万トンの規格外バナナが発生している
日本ではバナナは20年連続で「よく食べる果物」の首位を占めていて(※1)、フィリピンや中南米から年間に約103万トンのバナナを輸入している(※2)。年間約20万~25万トンほどのバナナを輸入している株式会社ドール(以下「ドール」)によると、日本市場では規格外のバナナの販売が難しいため、フィリピンの産地では年間に約2万トン、日本国内でも年間約1千トンの規格外バナナが発生しているという。
ドールはそうした状況を改善したいと考え、2021年から規格外のバナナの活用を拡大する取り組み「もったいないバナナプロジェクト」を開始。現在、50社以上の企業が参画している。
※1 日本バナナ輸入組合調べ
※2 財務省貿易統計(2023年)
※「第20回 バナナ・果物消費動向調査」(日本バナナ輸入組合)より転載
参画企業のひとつスターバックス コーヒー ジャパン 株式会社は、2024年5月29日から、「バナナ ブリュレ フラペチーノ®」「バナナの米粉マフィン」「バナナの米粉ロールケーキ」を発売(現在は終売)。「もったいないバナナ」の約300万本の使用につながったという。
また株式会社ドトールコーヒーが運営する「ドトールコーヒーショップ」では、2024年12月12日から店舗限定で、「もったいないバナナ」を使ったドリンク「ドトールシェイク バナナ」の発売を開始した。
ドトールコーヒーオリジナルのソフトクリームを使用したミルクシェイクに、「もったいないバナナ」使用のバナナソースを加えた「ドトールシェイク バナナ」(税込み540円)
そして、規格外バナナの消費拡大の次の一手としてドールが今、取り組んでいるのが、もったいないバナナを炭化させた「バナナ炭」なのだという。それはいったいどんなものなのか。ドールの担当者を直撃した。
お話を聞いた、株式会社ドール ドール拡大推進室室長 出田大樹氏。手に持っているのは「バナナ炭」