小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

京都・祇園に「帝国ホテル 京都」が2026年春に開業

2025.02.03

帝国ホテルは、2026年春の開業に向け京都市東山区で準備を進めている新規ホテルの名称を「帝国ホテル 京都」に決定。併せてロゴマークを制定して発表した。

帝国ホテル 京都は、京都・祇園甲部歌舞練場敷地内の弥栄会館(やさかかいかん)の一部を保存活用したもので、帝国ホテルブランドのホテルとしては、東京、上高地、大阪に次いで4軒目であり、1996年の帝国ホテル 大阪のオープン以来、30年ぶりの新規開業となる。

約90年前の風景を未来へ継承するために

国の登録有形文化財ならびに京都市の歴史的風致形成建造物である弥栄会館は、建物の老朽化や耐震性の問題により本来の用途である劇場を含む大部分が使用されなくなっていた。

そこで、地元の人達や観光客に地域のランドマークとして親しまれ愛されてきた弥栄会館を、現代のニーズに合わせたホテルに再生しながら未来へつなぐプロジェクトに挑戦。

外壁や構造体の保存、外壁タイル・テラコッタの保存と再利用、銅板屋根や飾り金物の復元などによって、約90年前の風景を未来へ継承していくことになった。

■「躯体一部保存+外壁2面保存・増改築」によるホテルへの再生

弥栄会館は、耐震性の不足が確認されたことから、現在、「躯体一部保存+外壁2面保存・増改築」によるホテルへの再生が行なわれている。記憶の中にある弥栄会館のシルエット、特徴的な意匠を引き継ぐために、現場では次のような試みが進行している。

<外壁の保存>
景観継承の観点から南西面の外壁を残す必要があったほか、施工中の安全性も考慮しながら、構造体の解体と補強が並行して行なわれた。また、外観の特徴である軒庇の保存、外装材であるタイルとテラコッタの保存・再利用も実施されている。

<銅板屋根の復元>

弥栄会館の外観で印象的な屋根は、劣化していたため新たに作り変えられた。今回は銅板を使用して、オリジナルの形状と寸法を忠実に再現。時間経過とともに金→茶→黒→緑と変化し、やがて工事前のような屋根色になることが想定されている。また、軒丸の“歌”の刻印も復元された。

<外壁タイルの保存>

地元の人達や観光客の目につきやすい南西側の外壁のタイルの大半は、剥落防止措置を施してそのまま残した部分と、“生け捕り”し再利用して貼り直した部分から構成される。

“生け捕り”とは、再利用を前提に、既存の材料に損傷を与えないように取り外すこと。本工事では、外観を構成していたオリジナルのタイル1万6387枚(解体前建物全体の10.6%)を生け捕ることに成功した。

<外壁テラコッタレリーフの保存>

外観のもう一つの特徴が、壁面の装飾部材であるテラコッタのレリーフだ。状態の良い物はアンカーピンを打ち付けてそのまま固定し、修復が必要なものは一度取り外し塗装を施し再利用している。文様は自然や和を感じさせる唐草文様の一種「宝相華(ほうそうげ)」。

帝国ホテル 京都 計画概要

敷地面積/3623.17平方メートル
延床面積1万804.24平方メートル
階数/地上7階、地下2階 高さ31.50メートル
構造/鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造
主要用途/ホテル(客室:55室)、レストラン、バー、ウェルネス施設(スパ、プール、フィットネスジム)他
着工時期/2022年4月
竣工時期/2025年10月
※2025年1月29日現在

関連情報
http://www.imperialhotel.co.jp

構成/清水眞希

 

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年12月16日(月) 発売

DIME最新号は、「大谷翔平研究!」。今年を象徴するDIMEトレンド大賞の発表や、Aぇ!group、こっちのけんと他豪華インタビューも満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。