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経済効果は15年で6.8兆円、7月に開業する「ジャングリア沖縄」は日本発のリゾートビジネスとして成功を収めることはできるのか

2025.02.03

刀(大阪市、代表CEO森岡毅氏)とジャパンエンターテイメント(名護市、代表CEO加藤健史氏)が推進する沖縄北部大型テーマパーク「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」の概要が28日明らかになった。

刀の森岡毅氏によると、テーマパークのオープンは7月25日。コンセプトは「Power Vacance!(パワーバカンス)」だった。人間の本能が旅に求める価値は、興奮や贅沢、解放感といったもの。沖縄ならではの生命力に満ちた、珍しい植物が生い茂るやんばるの大絶景の中で、その地にしかない体験を通して生まれる「興奮」と、本物の自然に没入する「贅沢」が重なると、今までに体験したことのない「開放感」が本能を貫き、人生最高に心が昂(あが)るパワーバカンスを体験できる、としている。

また、ジャパンエンターテイメントの加藤健史氏は、「沖縄から日本の未来を作る」をテーマに取り組んできた点と、特に地元沖縄への経済効果を期待している点を強調した。

会見では石破総理も登場し、第二次世界大戦中、旧海軍司令壕で自決した太田実海軍中将の「沖縄県民斯(か)く戦えり」の言葉を引用しながら、「県民に幸せを実感してもらうのは国家の使命」とし、今回のテーマパークのオープンは「大きな意義をもつもの」とあいさつした。

オリジナリティあふれる旅を実感できる施設概要

やんばるのジャングルの中に姿を現すジャングリア沖縄。パーク総面積約60ヘクタールの広大な敷地の中でアトラクション、エンターテイメント、スパ、レストラン、ショップを楽しめる。今回明らかになった施設の概要を紹介しよう。

入ってすぐのエントランスでは、沖縄の多種多様な植物を巨大な大木に見立てたユニークで壮大なシンボルツリーがゲストを迎えてくれる。

デイゴ、ガジュマル、ヤエヤマヤシなど生命力あふれる植物と、本物と錯覚するかのような幹が織りなす荘厳なツリーが唯一無二の存在感を放っている。

レストランやショップが集まるエントランスビレッジにはパーク全体を見渡せる開放的なインフィニティテラスがあり、遠くにブラキオサウルスが見える。パワーバカンスを象徴する風景となっている。

充実したアトラクション

■恐竜に近づけるダイナソーサファリ

巨大生物が施設を破壊して脱走した?というシチュエーションで進行する「ダイナソーサファリ」。大型オフロード車に乗り込んだ先には約20頭の恐竜が生息している。

壮大なジャングルの木々よりも大きくビル7階に相当する約19メートルの巨大なブラキオサウルスや、背中の突起が特徴的な大型ステゴサウルス、三本の角のトリケラトプスなど迫力ある恐竜たちに最短1メートルの距離まで近づいてジャングルの奥深くに進んでいく。VRとは違うリアリティがあり、体験時間約17分の架空サファリ体験が楽しめる。

■ファインディングダイナソーズ

恐竜の住む世界を楽しむアトラクションで、ジャングルの中で迷子になったパキリノサウルスの赤ちゃんを捜していく。翼竜プテラノドンなど6頭の赤ちゃん恐竜と遭遇しながら、神秘的な洞窟や木々が生い茂るトンネルをくぐり抜けていく。

揺れる吊り橋を渡ったり、トロッコを運転しながら赤ちゃんを捜す、子どもから大人まで記憶に残る物語に出会えるアトラクションとなっている。

■ホライゾンバルーン

直径23メートルの巨大な気球に乗り込んで、360度を見渡す風景は大自然の、圧倒的な絶景だ。生命力あふれるやんばるの木々と、高度を上げると見えてくるエメラルドグリーンの海が見える。

バルーンはガス気球を採用することで独特の浮遊感と安定飛行を体験することができる。標高200メートルを超えた空中で飲むスパークリングワインは最高だろう。アトラクションの体験時間は約10分。

■ジャングルエクストリームズで空中を飛び込む7つのアトラクション

興奮を体験するアトラクションは7つ。都会ではできない、圧倒的な壮大な大自然の中で脳に刻まれる体験が可能になる。極限のスリル体験が味わえる。

スカイフェニックス)
19メートルの高さからやんばるの大自然に向かって両手を広げてダイビング。鳥のように沖縄の空を高速で駆け抜ける、280メートルを滑空する空飛ぶ体験。

タイタンズスウイング)
高さ18メートルの4人乗りブランコ。風を切って高速でスウイングする。

バンジーグライダー)
地上約20メートルのタワーに立って、足下の床が突然はずれて急落下する。宙ぶらりんの状態から一気に前に放り出される。上下に飛び跳ね、揺られながら、予想できない動きを楽しめる。

ヒューマンアロー)
後ろに体ごと引っ張られて猛スピードで上空に向かって放たれる。ゴムの特性を生かして、行ったりきたりできる。

グラビティドロップ)
約19メートルの高さで宙吊りにされている状態から突然フックがはずれて背中から真っ逆様に急落下する。すべてが解放され、重力だけに身を委ねられる不思議な体験。

スカイエンドトレッキング)
全長84メートルの長い吊り橋をロープを頼りに空を歩くアトラクション。

ツリートップトレッキング)
ジャングルの上にかかった吊り橋を渡るファミリー向けアトラクション。踏み板の隙間の下はやんばるの深い森となっている。

■バギーボルテージ

オフロードを本格バギーで失踪する爽快アトラクション。走るコースは1)ファンアドベンチャーコースと2)アドレナリンチャレンジコースの2つがある。

ほかにも屋外ステージ「ブリーズアリーナ」で行われるエンターテイメントショーや、移動しながら楽しめるトラム型アトラクション、ヤンバルクイナなど沖縄の動物たちをモチーフにしたインタラクティブな屋内アトラクションも見所の一つ。

■2つのメインレストランとスパ

旅の楽しみの一つが食事。ジャングリア沖縄では「パノラマダイニング」と「ワイルドバンケット」の2つの代表レストランと15の飲食施設が点在する。

パノラマダイニングはパークの景色を一望できるレストラン。食材は沖縄県産の新鮮な素材を生かした料理となっている。

ワイルドバンケットは屋外レストランで、沖縄県産の食材が豪快にグリルされるライブキッチン。椰子の木々や色鮮やかな熱帯植物に囲まれた、南国リゾート感を満喫できる。

スパは絶景を望み、世界最大級のインフィニティ風呂を備えている。他の施設には無い開放感が特徴で、サウナ、カルシウム岩風呂、天然温泉や洞窟風呂など、バラエティ豊かな風呂となっている。

入場チケットは国内在住者大人一人6930円(税込み以下同)、子ども4950円、スパチケットは大人2640円、子ども1540円となっている。JTBとジャパンエンターテイメントはオフィシャルマーケティングパートナーシップ契約を締結し、JTBのみの限定プログラムではオープン15分前に入場可能で、パートナーラウンジの利用が可能になっている。

施設概要を紹介してくれた刀(かたな)のエクゼクティブ・ディレクターマーケティング兼ジャパンエンターテイメントCMO森崎菜穂美さんによると、今後は「やんばるの動物とふれあえるアトラクションも計画されている」「夜の体験ショーもぜひ楽しみにしてほしい」としている。

沖縄モデルのリゾートビジネスを世界に展開

今回のテーマパークは沖縄の観光開発と同時に、壮大なリゾート観光ビジネスモデルの事例でもあると、森岡さんは語っていた。刀は「マーケティングとエンターテイメントで日本を元気にする会社」を標榜しているが、今回、このジャングリア沖縄を成功させた後、アジアで事業を水平展開し、世界的なリゾートビジネスへと展開したいと考えている。

沖縄北部県民所得は国内で最も低く、地域の経済復興が課題だった。ジャングリア沖縄のオープンによる経済効果は開業から15年で約6兆8080億100万円、雇用創出は88万1531人と、関西大学が発表している。成功すれば国内展開だけでなく、世界のリゾート地へとフランチャイズ展開も可能になりそう。

渡り鳥のルートでもあり、絶滅危惧種ヤンバルクイナや固有種ノグチゲラが生息する沖縄北部のリゾート再開発。自然豊かな土地での観光開発に厳しい視線が集まる今、自然を体験できるというコンセプトのテーマパークが人々に受け入れられるかどうか。期待とともに注目されている。

文/柿川鮎子

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