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上質で快適な乗り心地を実現した三菱の新型「アウトランダー」の進化を徹底検証

2025.01.31

乗り心地は上質、もはや高級車の乗り味

まず、7人乗りとなる3列シート仕様のPエグゼクティブパッケージに乗り込み、エコ・ノーマル・パワー・ターマック(ここまでが舗装路用)・グラベル・スノー・マッドの7モードを持つドライブモードをデフォルトのノーマルにセットして走り出せば、一瞬、最重量級グレードの重量感を思わせるものの、そこからはEVモードのまま、静かに滑らかに加速を開始。洗練・上質というMCモデルのキーワードは見事に実現されていると感じさせられる。そして素晴らしく、速い。

乗り心地は文句なしに濃厚な上質さあるものだ。サスペンションの再チューニングと、タイヤの名柄変更も効いているはずで(BSエコピア→SUV専用のBSアレンザ)、荒れた路面、段差などもじつにしなやかにいなしてくれるのだ。もはや高級車の乗り味だと断言できる。路面を問わずすこぶる快適であり、だからシートのかけ心地の良さもあり、軽井沢へのロングドライブでも疲れなかった。

ドライブモードをエコモードに切り替えれば、アクセルレスポンスと加速性能はやや穏やかになるものの、バッテリー容量、出力のアップの恩恵で、十分以上の動力性能を発揮。つまり、まったく遅くない。

PHEVモデルはEV走行を粘り強く行ってくれるため、EV走行時の車内の静かさは当たり前とも言えるが、そこで気になるのがロードノイズ。電気自動車(BEV)もそうだが、パワーユニットが発するノイズがないため(PHEVモデルではEV走行時)、そのぶん、ロードノイズが目立ってしまうことがありがち。が、MCされた新型アウトランダーは、MADE IN JAPANにこだわったヤマハのプレミアムオーディオの新採用(BOSE→ヤマハ)もあり、フロント周りの遮音、吸音材を増量。新タイヤのロードノイズの小ささと合わせ、アウトランダー史上最上の車内の静かさ、オーディオのリスニング空間が実現され、それが車内のさらなる静粛性に直結している。

ちなみにジェネレーターにカバーを設けたことでPHEVのシステムノイズまで軽減しているのだから徹底している。そしてエンジンが始動したハイブリッドモードでも、エンジンノイズなど気にならない、ハイブリッド車として類稀な車内の静かさが保たれるのだから恐れ入る(今回、スタッドレスタイヤ装着車をドライブしても、である)。

市街地走行では、静かに快適に走れるエコ、ノーマルモードが適切だが、山道では最大システム出力300psオーバーをフルに発揮するターマックモードで走るのがお薦めだ(ドライブモードはエコ、ノーマル、ターマック、グラベル、スノー、マッド、パワーの7モード。そのほかにEVモードがある)。アウトランダーの実力を100%引き出すことができるモードである。

ターマックモードは、パワーステアリングが適度に重くなり、アクセルレスポンスが向上し、回生レベルが高くなる(山道の下り坂でも有効)モードであり、AYC(アクティブヨーコントロール)のゲインが増すとともに、リヤよりの駆動配分になるのが特徴で、アウトランダーのダイナミクス、曲がりやすさを最大限に発揮。もっともパワフルで速い走りが可能になる。加えて、タイヤのグリップ感も増した印象で、碓氷軽井沢ICからプリンス通りに至るバイパスの山道でも抜群のタイヤの接地感、安定感を披露してくれたのである。

7人乗りに対して40kg軽くなる(2180kg→2140kg)Pエグゼクティブパッケージの5人乗りはどうか。高級感溢れる乗り心地や車内の静かさはそのままに、重量級車でありながら、ほんの少しとは言え、車重を感じにくいキビキビ感、軽快感ある走りを味わうことができる。これが装備差でさらに20kg軽くなるPの5人乗りであれば(Pエグゼクティブパッケージ7人乗りに対して計60kg軽量)、その軽快感がより強く感じられるかも知れない。ちなみに7人乗りと5人乗りでは、リヤサスペンションが別チューニングで、5人乗りはリヤ部分の重量減に対応するリヤサスペンションが与えられているという。

アウトランダーの7人乗りの3列目席は、アクセス幅130mm、シート長360mm、シート幅1040mm、シートバック高440mm。ヒール段差(フロアから座面先端までの高さ)270mm、身長172cmの筆者が座れば頭上に20mm、膝周りに0~110mm(2列目席最前端位置/筆者は座れる)しかない、デリカD:5とは違う緊急席、子供用席となるため、3列目席に大きな期待は禁物。

ハンズフリーでもバックドアを開閉できる5人乗りのラゲッジルームの実測寸法は、開口部地上高790mm、フロア奥行き960mm(7人乗りの3列目席格納時も同)、スクエア形状のフロア幅1170mm、開口部高790mm。4名での宿泊を伴うドライブ旅行の荷物(ゴルフバッグ4個、スーツケース3個の積載が可能)も余裕で積み込むことができる大容量である。

よって、高級感、走行性能、快適性抜群のクロスオーバーSUVとして普通に選ぶのであれば、7人乗りの場合、3列目席をフラットに格納すれば5人乗り同様のラゲッジスペースが得られるとはいえ、装備の充実したPまたはPエグゼクティブパッケージの5人乗りを推奨したい。PHEVはハイブリッドと電気自動車の中間に位置する電動車。ガソリン満タン、満充電で1000キロオーバーの航続距離を備え(WLTCモード)、ガソリンが入っていれば電欠の心配もない。

さらに4輪の駆動力、制動力を高度に制御するS-AWC、ツインモーター4WDによる走破性の高さ、さらには室内とラゲッジルームにAC100V/1500Wコンセントを備える、リゾートドライブやアウトドアだけでなく、災害時にも頼りになる便利さを備えた最強の1台、オールラウンダーと言えるのが、新型アウトランダーではないだろうか。

なお、新型アウトランダーは、その文句なしのフラットかつ快適感溢れる乗り心地、車内の静かさから、車内でどこかにつかまることができず、聴覚に優れていて騒音によるストレスを受けやすい愛犬を乗せ、ドライブするにも最適・最高だろう。

三菱アウトランダーPHEV

文/青山尚暉
写真/雪岡直樹 青山尚暉

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