NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所では、2024年1月にスマホ・ケータイ所有者の動画サービス利用と民放公式テレビ配信サービス「TVer」利用動向について調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
TVer認知率約8割、利用率は年々増加して25.1%に
無料動画サービスの認知率はYouTubeがほぼ100%と非常に高く、TVerも約8割の認知率となった。
図1. 無料動画サービス認知率・利用率調査
[調査対象:全国・15~79歳男女・スマホ・ケータイ所有者対象・複数回答・n=6305]
利用率(月1回以上利用)についてはYouTubeが約7割と他の無料動画サービスよりも高く、次いでTVerが3割弱だった(図1)。
振り返ると、2019年にはTVerの認知率は46.4%で半数以下だった。2022年4月からTVerでは地上波放送の同時配信「リアルタイム配信」を開始。いつでもどこでもスマホやパソコンで地上波放送を視聴できるようになった。そのような背景もあり、認知率は年々増加して2024年には78.4%まで達した。
図2. TVerの認知率・利用率(2019年~2024年)調査
[調査対象:全国・15~79歳男女・スマホ・ケータイ所有者対象]
また2019年の利用率は8.2%で1割以下でだったが、利用率も年々増加して25.1%まで達している(図2)。
■学生の利用が3割超を占める
性年代別でTVerの利用率を見ると、女性全体で27.0%、男性全体で23.3%と女性の方が高かった。10~60代では女性の方が男性よりもTVerを多く視聴していた。
図3. 性年代別TVer認知率・利用率
[調査対象:全国・15~79歳男女・スマホ・ケータイ所有者対象・n=6305]
年代別に見ると、20代女性が34.5%、次いで40代女性が33.5%、30代女性が29.7%と続いている(図3)。
図4. 職業代別TVer認知率・利用率
[調査対象:全国・15~79歳男女・スマホ・ケータイ所有者対象・n=6305]
続けて、職業別にTVerの利用率を調査すると、学生が3割超で最も多い。次いでパート・アルバイト、公務員、会社員が3割弱と続く(図4)。
■移動時に鉄道を利用する人の約3割が利用
図5. 移動手段別TVer認知率・利用率
[調査対象:全国・15~79歳男女・スマホ・ケータイ所有者対象・n=6305]
通勤通学や買い物など、移動時に主にどのような交通手段を使っている人がTVerを利用しているのかを調査した。
その結果、主に鉄道・電車を利用して移動している人の3割弱がTVerを利用しており、他の交通手段の利用者よりも多く利用していることがわかった(図5)。
<調査概要>
調査名/2024年一般向けモバイル動向調査
調査方法/Web
調査対象/全国の15~79歳男女
有効回答数/6440
サンプリング/QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付
調査時期/2024年1月
関連情報
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/
構成/清水眞希