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世界で最も売れているクルマ、フォルクスワーゲン新型「ティグアン」の実力と完成度

2025.01.30

フォルクスワーゲンと言えば、ゴルフ、もっとも売れている車種としてゴルフを連想する人は多いはずだが、実は、2019年以降、全世界のフォルクスワーゲン販売台数でトップになっているのはSUVのティグアンなのである。

新型ティグアンの進化のポイント

その3代目となる新型ティグアンが2024年11月に日本上陸。プラットフォームは新たにMQB evoを採用。3サイズは全長4540×全幅1860×全高1655mm。ホイールベースは2680mm。つまりボディサイズ的には先代の全長4520×全幅1860×全高1675mm。ホイールベース2675mmと大きく変わっていない。パワーユニットはeTSIがゴルフでもお馴染みの1・5L直4直噴ターボエンジン(気筒休止システム付き)、150ps、25.5kg-m、モーター18ps、5.7kg-mの48VマイルドハイブリッドとなるeTSI(FF)、および2L直4ディーゼルターボエンジン193ps、40.8kg-mを発揮するTDI 4MOTION(4WD)の2種類。ミッションはいずれもフォルクスワーゲン自慢の7速DSGが組み合わされる。WLTCモード燃費はeTSIが18.3km/L、TDIが16.9km/Lとなる。

モデルラインナップはベースグレードのアクティブ(17インチタイヤ)、中間グレードのエレガンス(18インチタイヤ)、スポーティグレードのR-ライン(20インチタイヤ)がそれぞれに用意される。なお、新開発された可変ダンピングシステム=DCC ProはeTSIのR-ライン、TDIの全グレードに標準装備されている。

エクステリアは一目でT-クロスやT-ロックとは違うより上級感と迫力ある印象を受ける。ゴルフ8.5同様に、左右のヘッドライトを結ぶLEDライトストリップ、大型メッシュグリルが特徴的で、リヤビューの堂々感、スタイリッシュさも新型ならではだ。

インテリアに目を移すと、ソフトパッドの多用や、新たに15インチ!!となった大画面センターディスプレーが新鮮だ。操作系のほとんどがセンターディスプレーに集約されているのは最近のフォルクスワーゲン流だが、ゴルフ8で不評だったエアコンのスライダーパネルに夜間の照明がなかった点についてはゴルフ8.5同様に改善。照明が加わっている。

シフトセレクターも新しい。先代のセンターコンソールからステアリングコラム右側に移動し、レバーを回して操作する方式に変更。Pレンジは先端のボタンを押せばよい。それは慣れれば(DとRの切り替えにはやや戸惑うが)問題なさそうなのだが、ステアリングコラム左側のウインカーレバーがワイパースイッチと兼用になっている点は、はっきり言って使いづらいと思えたのも本当だ。

室内は広々だ。身長172cmの筆者のドライビングポジション基準で前席頭上に最大220mm(シートハイトコントロールによる)、後席頭上に170mm、膝周りに240mmのスペースがある。ちなみにゴルフ8ヴァリアント(ホイールベース2670mm)は同160mm、130mm、220mmだから、さすがに格上の広さを実現していると言っていい。後席でもゆったり、快適そのものだ(後席2名乗車の場合)。

また、ラゲッジルームの広々していて、実測で開口部地上高740mm、フロア奥行き845~880mm、スクエアな形状の幅1005mm、開口部高735mm、トノカバー下高440mm。6:4分割の後席を倒した時のフロア長は1500mmに達する。床下にはスペアタイヤが鎮座しているため、荷物を入れるサブトランクスペースはない・・・。

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