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海外を中心に注目を集めている「トランスフォーマティブ・トラベル」とは、日本語に直訳すると「自己変革の旅」。温泉でゆっくりリラックスしたり、旅先の美味しいグルメを堪能するなど、仕事を忘れて何も考えずに休日を楽しむ「レジャー」とは違い、「学び」を重視する。自分自身の可能性を高めることに特化した旅のことを指し、訪日外国人を中心に人気だ。
学びを得た旅先は、特別な思い入れのある地へ
「アフターコロナで旅の価値や目的が見直され、潮目が変わったと感じます。自身の成長に繋がるスタイルが主流になっていくのではないでしょうか」と語るのは、株式会社しいたけクリエイティブ代表取締役・本郷誠哉氏。2022年より同社が主催する「ジャパントラベルアワード」では、今年過去最多の163社がエントリーした。
外国人に人気の日本でのコンテンツの例としては、城や神社仏閣がある。ただ現地を観光するのではなく、城が築き上げられた歴史的な背景や、当時の武将の人間模様を学んでもらう。現場の雰囲気を生で感じることで、今まで思いつかなかったアイデアが生まれると注目を集めている。学びを得た旅先は、特別な思い入れのある地にもなっているだろう。
【DIMEの読み】
リモートワークなど働き方が多様化した現代。ネットではなくリアルでなければ感じることができない「学び」の旅を通じて、自分のキャリアを考える新しい旅スタイルは日本人でも増えそうだ。
「ジャパントラベルアワード」2024
ただの観光地ではない「感動地」に相応しい地域や企業を部門別に表彰する。トランスフォーマティブ・トラベル部門には以下の2つを選出。
合同会社田歌舎 / 京都府南丹市
遊+食+住+自然エネルギー=自給自足が見える場所として、古き良き日本の原風景の色濃く残る山里でライフスタイルや自然や動物との共存を真正面から伝える体験ができる。
INOW / 徳島県上勝町
日本初廃棄物ゼロ宣言(ゼロ・ウェイスト)をした上勝町では、地域住民や企業との交流を通じて地域に溶け込んでもらうことで住民の暮らしぶりを多角的に旅行者に伝える。
文/鳥海高太朗