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2024年の夏以降、首都圏を中心とした闇バイトによる強盗事件が相次いだ。その前は〝ルフィ〟と呼ばれる指示役による広域強盗も話題となったが、こちらとの大きな違いはターゲット。防犯アドバイザーの京師美佳さんは以下のように解説する。
〝攻める防犯〟が不可欠
「これまではお金持ちの世帯がターゲットでしたが、昨今は郊外の古い戸建て住宅で強盗が頻発しました。それは高齢者が住んでいることが多い古い住宅はセキュリティーが甘いうえに、高額の現金がある可能性が高いから。さらに住民を連れ去り、口座の暗証番号を聞き出す荒っぽい手口もありました。それに対抗するにはこれまで以上の〝攻める防犯〟が不可欠といえるでしょう」
京師さんはこれまでの強盗対策として「音」「光」「時間」「人の目」を意識した〝犯罪者が嫌う4原則〟を意識するよう提言。人の動きを感知して自動的に点灯する「センサーライト」や、音が鳴る「防犯アラーム」などの導入だけではなく、次の一手も必要となるという。
「例えば防犯カメラを搭載するのはもちろん、自分の声で侵入者を威嚇できる〝双方向通話機能〟を搭載するのも有効です。特に闇バイト強盗は犯罪経験のない若い人の可能性も高く、直接的な威嚇は非常に効果があると思います」
古い戸建てをすぐに新しくするのは難しい。そういった場合はやはり万全の防犯対策をすることで、強盗から身を守るしかないのだ。
年末年始は特に犯罪が増える時期
いつも以上に攻めの防犯対策を!防犯アドバイザー
京師美佳さん
2009年に一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事に就任。講演やメディアで防犯の啓蒙活動を展開中。
data1|窃盗侵入は過去20年で減少!
しかし2003年から〝窃盗犯認知〟件数が急増中!!
侵入窃盗の認知件数の推移
警視庁「令和4年の刑法犯に関する統計資料」
犯罪件数だけ見ると右肩下がりだが、「窃盗犯」の認知件数は2023年から急増。しかし検挙件数がそれほど増えていないのが怖い。
窃盗犯(各年1〜9月)
警視庁「犯罪統計資料」(令和6年1月〜9月)
京師さんによると強盗が侵入する際に5分以上かかると8割以上が諦めるそう。まずは侵入に時間がかかるよう対策することが需要だ。
data2|他人事ではないDIME読者の親世代……
侵入盗のターゲットはやはり50代以上が6割超!!
侵入盗(うち住宅対象)年齢別認知件数
警視庁「犯罪統計資料」(令和6年1~9月分)の数値をもとに編集部がグラフを作成
住居などに不法に侵入する「侵入盗」の被害者による年齢分布図はこちら。やはり高齢世帯が多いが、約4割は40代以下となっている。
data3|防犯対策をすべき場所がある!
戸建住宅は窓、集合住宅は出入り口に要注意!!
一連の闇バイト強盗において共同住宅はターゲットとなっていないが、窃盗被害はもちろん発生している。特に注意すべきは表玄関からの侵入。京師さんによると宅配業者を装った犯罪も増えているそうなので、宅配ボックスなどを活用したいところだ。