ご当地ヒーローになれる券/兵庫県多可町
兵庫県のほぼ中央に位置する多可町は、のどかな田園風景が広がり、懐かしくも不思議な風景が印象的だ。
酒米の最高峰『山田錦』発祥のまちとして、田植え体験や日本酒フェスタなどが行われているが、密かに「敬老の日」発祥のまちでもある。
そんな多可町が誇る変わった返礼品が「ご当地ヒーロー タカゴールドになれる券」だ。ヒーローになって何ができるのか?そもそもタカゴールドとは何者なのか?多可町商工観光課の宮崎さんに聞いた。
――ヒーローになれる券を採用した経緯を教えてください
「当初、返礼品は特産品だけで寄付金は微々たるものでした。多可町は全国的に知名度が低く、目を引くようなことを考えなければ寄付金は増えないと思い、導入したのが『タカゴールドになれる券』でした」
「全国の自治体の返礼品を拝見し、ご当地ヒーローを使用した返礼品はどこにもなく、これは目を引くのではないかと思ったのがきっかけです。私もそうですが、レンジャーになれるという子どものころの憧れを実現させたいという方は全国に多いのではないかと思ったんです」
ちなみに「タカゴールド」は、ふるさと納税の返礼品として生まれた新たなヒーロー。
もともと5人組のタカレンジャーというご当地ヒーローが存在していたのだが、ふるさと納税の寄付金=お金=ゴールドという発想から、タカレンジャーを統率するキャラクターとして発案されたという。
「タカレンジャーは多可町内では町長に次ぐ有名な存在で、そのレンジャーを指揮するゴールドに1年間なれるというプレミアム感を出すため、寄付金額100万円で年に1人しかなれないように考えました」
――実際にタカゴールドになったらどんな体験ができるのでしょうか?
「ご当地ヒーロー「タカレンジャー」と一緒に町内のイベントに参加し、ヒーローショーや写真撮影、参加者との交流を楽しんでいただきます。(就任期間は1年間)。他にも、ホテルのペア1日宿泊券やマスコットキャラクターグッズもプレゼントします」
非常に盛り沢山な内容だが、実はいまだ「タカゴールド」への申し込みはない。
初代タカゴールドはまだ、生まれていない。
「やはり…寄付金額が高額ということが一番の理由だと思います。他には多可町にお越しになっての活動というのがネックになっているのかなぁと。。。」
ヒーローになれる券以外にも、多可町には地元ならではの国産有機醤油や多可町の鹿肉を使用した無添加・穀物フリーのドッグフードなど、魅力的な返礼品が揃っている。
そんな返礼品に負けじと、そろそろ一人目のタカゴールドがお目見えしてほしいところ。改めて多可町の魅力を伺った。
「四季折々の美しい自然と景色が楽しめ、自然の恩恵を受けた風土は良質な作物や優しい人々を生み育てています。酒米の最高峰『山田錦』と1000年以上の歴史を持つ手すき和紙『杉原紙』、そして国民の祝日『敬老の日』、3つの発祥のまちに是非お越しください」
「そして、子どものころの憧れだったヒーローになれます!多可町内では一番の有名人になれます!ぜひ1年間タカゴールドで多可町の子どもたちの笑顔と平和を守ってください。ハッピーソウル!タカレンジャー!」
文/太田ポーシャ