「逮捕状が出ています」と言われたらどうする?
偽逮捕状詐欺では、警察を装う相手から「逮捕状が出ている」と告げられる。このときの対処法について、三上氏は次のようにアドバイスする。
「とにかく国際電話番号(先頭に+がつく番号。ただし日本からの+81を除く)からの着信はすべて無視し、一切出ないこと。
もし出てしまって『逮捕状が出ている』などと言われたらすぐに電話を切り、近隣の警察などの電話番号を調べてかけて、本当に逮捕状が出ているか確認してください。
メッセージでやりとりをした場合は、相手からのメッセージをスクリーンショットし、可能ならアプリなどで録音しておきましょう。また、やりとりの流れをメモしておくことも忘れずに。
ただし、国際電話番号であるため、送金していない場合は具体的な被害がないため、警察による捜査は進まないことが多いと思ったほうが良いでしょう」
今後気をつけるべき電話詐欺
今後、電話詐欺において注意したほうが良いことについて三上氏は次のように話す。
「国際電話では電話番号の後半を偽装できるため、今後は自分の電話番号からの着信、家族や友人をよそおった詐欺が出てくる可能性があるので注意しましょう。また大手通販サイトや宅配便をよそおった詐欺が出てくる可能性もありますので、警戒をしておきましょう」
迷惑電話ブロックアプリで「思わず」を未然に防止
三上氏が勧める基本の対策は、「国際電話からの着信は心当たりがない限り出ないこと、かけ直さないこと」だ。とはいえ、思わず出てしまうこともあるため、「国際電話からの着信であることを強調するアプリなどを利用するのもおすすめ」だという。例えば次の3つのアプリがある。
1.「SUMAMO」(テレステーション)
迷惑電話を自動でブロックするアプリ。迷惑電話は着信せず履歴にも残らないため、うっかり出てしまった、かけ直してしまったなどを防止。国際電話からの着信は「海外からの着信」と画面に表示される。またセキュリティ会社と連携して作成した迷惑電話データベースをもとに、登録のある番号は画面上で警告を表示する。
2.「ダレカナブロック」(ストアフロント)
電話の発信元を自動識別したり、SMSのフィルタリングができるアプリ。迷惑電話の識別ができるほか、オリジナルの着信拒否リスト登録により、自動着信拒否も可能だ。
3.「電話帳なび」(RiBrison inc.)
スマホに登録がない電話番号であっても、電話帳のデータベースと照合し、相手先情報を表示するアプリ。見覚えのない電話番号も、データベースに登録があれば表示されるため便利だ。
前述の通り、国際電話詐欺をはじめとした電話詐欺は、近年巧妙化している。騙されないと思っている人も、今回のアドバイスを参考に、あらゆる予防線を張ってほしい。
取材・文/石原亜香利
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