毎年、ニューイヤーボールドロップイベントを一目見ようと世界中からの人が押し寄せるニューヨークのタイムズスクエア。
2025年の新年の祝賀も多くの人手で盛り上がり、ハッピ~ニュイヤ~の歓声とともに新年の幕が開けた。
毎年、派手に行われるこのボールドロッピングには、New beginnings and the excitement of starting fresh (新たなスタートと新しい門出への胸の高鳴り)の意味があるのだそう。
年の初め、新しい月、特別な日に立てた目標は、実践実行に移しやすいと言われているそうで、「Fresh Start Effect/フレッシュスタートエフェクト」とも呼んでいる。
…が、新年に向けてリストアップしたニューイヤーリゾルーションだけど、長く続くがどうかは別問題。今年、アメリカで人気のあった抱負ランキングをご紹介しよう。
1. ダイエット
3人に1人が肥満であると報告されているアメリカ。アメリカは、先進国の中でも、最も、肥満の多い肥満大国でもある。2023年度のKFFヘルストラッキングの調査によると、現在、61%のアメリカ人が何らかのダイエット法で減量を試みていると報告があるほどだ。
少なくとも10パンド(約4.5キロ)減らしたい。しかし、減量を達成するために何らかのサポートシステムが必要であると感じている人は多く、年初めは、フィットネスジムへの入会者が最も増える月でもある。
2. 貯金
予期せぬ病気や怪我、失業、自然災害などで収入が絶えてしまった時に必要なエマージェンシーファウンドを蓄える。
日本と比べると貯蓄感覚が薄いアメリカでは、現在、蓄えたエマージェンシーファウンドの金額は400ドル。又は、ゼロと答える人も。3ヶ月分の貯蓄があると答えた人は、44%ほどに過ぎない。物価の高騰が激しいアメリカでは、月々、生活することも苦しい実情があり、備えあれば憂いなしと分かっていても、中々、現実化するのが厳しいアメリカのお財布事情だ。
目指すのは、貯蓄3-6-9ルール。1人暮らしであれば、3ヶ月分の貯金。子供がいるのであれば、6ヶ月分の貯金。余裕を持って生活を心がけたいのであれば、少なくとも9ヶ月分の貯金が必要なのだそう。緊急事に備えた貯金。新年のマネーセービングは、3-6-9が目標だ。
3. これまで成し遂げられたかった事を一つ叶える
仕事に必要なスキル、自身のウェルビーング、クオリティータイムの向上に新しいスキルを身につける。海外旅行に行く。引っ越しなど、これまで、何かしらに理由をつけてできなかったことに挑戦することで、新たなスタートラインを踏み出すきっかけを作る。
しかし、転職を考えている人は、わずか9%とあまり多くないのが現状。転職希望者は、最も動きのある業界とされているソフトウェアディベロッパー、システムマネジャーなどのテクノロジー業界。看護師、ヘルスマネージメントなどの医療業界。ファイナンシャルマネージャー、マネージメントアナリストなどのビジネスマネージメント。または、マーケティングアナリストや弁護士など、現在、注目度の高い職種への希望が多いのだそう。
自身のキャリアップ、収入のアップ。新しい出会い。新しい場所、新しい業界と視野を広げて新しいライフプランを立てることが目標だ。
4. 悪いクセを止める
不規則な食生活。不健康な食習慣。ジャンクフードの食べ過ぎ。カウチポテトで運動不足。ソーシャルメディアやストリーミングの見過ぎで、夜更かし。睡眠不足。必要のないものに手に取ってしまう無駄遣いなど、自らの言動に後悔炸裂。
さらに、自分自身に対する自己肯定感の低さやネガティブ思考。給料にそぐわない働き方、働きすぎによるストレスなど、心身の健康に負担を伴う悪いクセの改善が必要なのだそう。新年は、心と身体の健康に焦点をあて、自分磨きに励み、バッドハビットからは卒業だ。
5. 大切な人と過ごす時間を増やす
毎日の生活に追われているうちに、一年があっという間に過ぎてしまう。何かの時に話を聞いてくれる人、側にいてくれる大切な家族、友人、恋人の存在を大切にすること。新しい年には、時間に追われることに背を向けて、かけがえのない人との過ごす時間を増やし、真のクオリティーライフを見つけ出したいという意見がある。
今年も、健康、お金、人間関係がニューイヤーリゾルーションのトップ3の項目に上がったが、1ヶ月間、継続できるのは、たったの43%だけ。ニューイヤーリゾルーションを達成できるのは、わずか9%に過ぎない。それも、2週目の金曜日は、最も、脱落者が多い曜日で、QUITTERS DAY/脱落者の日とも呼ばれている。
新年が明けると、筆者が勤務する会社のモール内にあるフィットネスジムの駐車場は満車となる。ジム帰りのスーパーでヘルシーフードを爆買いするアメリカ人の買い物かごを見ると、決意を新たに新拠点に立ったのかと思いきや、2月には、何もなかったように、買い物かごの中には、チョコレートやスナック菓子、ジャンクフードが山のように埋め尽くされている。
結果に繋げるのは、中々、難しいようだ。
とりあえず、EMBRACE CHALLENGEでチャレンジを受け入れる。LOVE MYSELFで自分を受け入れる。まずは、始めてみることからスタート。「いつかやってみたいリスト」を「やってみたリスト」に変えるのは自分だけだ。
白井朝美のプロフィール:
米大学在学中にダンサーに。NYを拠点にダンサーとして活動後、多種多様な業界を渡り歩く。米フォーチュン500最も働きやすい米大手企業で働いた後、米最高の雇用者に選ばれる米大手企業に現職。持ち前のキャラとハードワークで担当セクションの売り上げがリージョナルトップに。最も感動を与えたメンバーとして称され、チャンプ、パーティなどのニックネームで現職中。執筆は、企画立案から取材、インタビュー、コラムなど媒体やオンラインメディアに多数執筆。ダンスとヨガとネコと自由を謳歌する自由人。
https://morningbeauty917.wixsite.com/mysite
出典・参照
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