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ビジネスシーンでよく聞く「お心遣い」という言葉の意味と正しい使い方

2025.03.18

「お心遣い」の言い換え

「お心遣い」には、次のような言い換え表現があります。

  • 心配り
  • ご配慮
  • ご深慮
  • ご厚情

どの言葉も、「お心遣い」と同じように、相手の言動に対する謝意を示すときに使えます。

なお、「お心遣い」は口語として使われることが多い言葉です。ビジネスシーンでメールや文書で記載する場合は、言い換えの表現が適しています。

ここでは、「お心遣い」の言い換えについて、それぞれの意味や使い方をご紹介します。

■心配り

「心配り」とは、相手の立場や感情を考慮し、あれこれと気をつかうことです。相手の思いやりに対して、謝意を伝える表現になります。

「心配り」と似た言葉に、「目配り」「気配り」があげられます。目配りとは、さまざまなところに注意を行き届かせ、観察することです。

「気配り」とは、相手が次にどのような行動をするのかを推察し、行動することを指します。あれこれと考え、「自分であれば次にどのような行動をするか」を考えて行動します。

気配りは自分の視点で考えるのに対し、「心配り」は、相手の立場になって考え、行動するという点が異なります。相手の心に寄り添った行為といえるでしょう。

例文は、次のとおりです。

  • 皆様の温かい心配りには、スタッフ一同感謝しております
  • いつも心配りをしてくださり、誠にありがとうございます

■ご配慮

「ご配慮」とは、自分を気遣う行為や心遣いに対して御礼の気持ちを伝える際に使います。ビジネスでは、相手に対する敬意を示すシーンで幅広く使われる言葉です。

「ご配慮」を使うのは、主に次のような場面です。

  • 感謝を示すとき
  • 依頼するとき
  • 自分の状況を察してもらいたいとき

相手から配慮のある行為をされた場合、謝意を伝えるときに「ご配慮」を使います。例文は、次のとおりです。

・課長にご配慮いただいたおかげで、期日までに業務を終わらせることができました

・出社時間をご配慮いただき、ありがとうございます。用事を無事に済ませることができました

また、相手に対し、物事に気を配るよう依頼したいときも「ご配慮」を使います。

たとえば、次のような使い方をします。

  • 割れ物が入っているため、配送のときはご配慮ください
  • ほかのお客様のご迷惑とならないよう、携帯電話での話し声にはご配慮いただきますようお願い申し上げます

「ご配慮」は、相手に自分の状況を察してもらいたい場合にも使えます。

例文は、次のとおりです。

・次の日曜日は他のイベントの開催が重なり駐車場が不足しているため、できるだけご来場は交通機関を利用するなどのご配慮をお願いいたします

・納期が重なっているため、締切の期限をご配慮いただけますと幸いです

■ご深慮

「ご深慮(ごしんりょ)」とは、相手の深くめぐらした考えを敬う表現です。相手が自分に対して深く考えてくれたり、思いやりのある行動をしてくれたりした際、謝意を表すときに使います。相手の行為に重点をおきたいときに適した表現です。

例文は、次のとおりです。

  • この度は急な依頼にもかかわらず、ご深慮いただき、重ねて感謝申し上げます
  • 今回の件についてはご深慮を賜りたく、何卒よろしくお願いいたします

■ご厚情

「ご厚情(ごこうじょう)」は、相手からの厚い情や深い思いやりに対して、敬う気持ちを表現する言葉です。フォーマルな場面で使用される言葉で、取引先や顧客、目上の人に対して謝意を伝えるときに使います。

主にメールやお礼状などの書面で使われることが多く、スピーチや公式な場にも適した言葉です。

「ご厚情」と似たニュアンスの言葉に「ご厚誼(ごこうぎ)」「ご高配(ごこうはい)」があります。いずれも、改まった場面やメール・文書などで使用される言葉です。

「ご厚誼」とは、厚い心遣いという意味の「厚」と「以前からの親しい関係」といった意味を持つ「誼(よしみ)」からなり、「親しい付き合い」「厚いよしみ」という意味です。

「今後ともご厚誼のほどよろしくお願い申し上げます」というように、長年続く関係に感謝を示すときに「ご厚誼」が使われます。

「ご高配」も「ご厚情」と同じく相手の思いやりに敬意を表す表現です。「高」は相手への敬意を示し、「配」は「配慮」を意味します。とくに、相手の行為や配慮に焦点をあてたいときに使います。

「ご厚情」を使うときは、意味の重複に注意が必要です。「ご厚情」には「深い思いやり」という意味があり、「ご厚情のお気持ち」や「深いご厚情」という表現は、意味が重複してしまいます。また、丁寧になりすぎないよう、多用しないようにしましょう。

「ご厚情」を使った例文は、次のとおりです。

  • これもひとえに、ご厚情の賜物でございます。心より御礼申し上げます
  • 今後も変わらずご厚情賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします

「お心遣い」の意味を正しく覚えよう

「お心遣い」は、自分への思いやりのある行為や心配をかけたことに対し、感謝を示す敬語表現です。

「お気遣い」と似た言葉ですが、「お気遣い」は社会マナーの範囲内で相手に配慮するのに対し、「お心遣い」は社会的礼儀の範囲を超え、心からの思いやりを示すことを表します。

「お心遣い」は「お気遣い」よりも相手の配慮に深く感謝している気持ちを表すため、目上の人に使うのに適しています。言葉の意味やニュアンスの違いを把握し、適切に使うようにしてください。

「お心遣い」には「心配り」や「ご厚情」などさまざまな言い換え表現があるため、この機会に覚えておくとビジネスシーンで役立つでしょう。

構成/須田 望

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