ZTEジャパンは、自社内のプレミアムブランドという位置付けにある「nubia」の日本本格展開を開始。新たに、折りたたみスマホの「nubia Flip 2」、エントリークラスの「nubia S 5G」、タブレットの「nubia Pad SE」の発売を発表した。
スマホ2機種は、ソフトバンクのワイモバイルブランドでも取り扱われる。nubia Flip 2は、新規/MNP契約時の総額が6万4080円(機種変更時は8万5680円)と、折りたたみスマホとしては驚異的な安さであるのに加え、新たに発表されたワイモバイルの端末返却プログラム「新トクするサポート(A)」を適応すれば、支払い総額が1万9680円となる。
折りたたみスマホといえば、興味はあっても、高価でなかなか手出しできないと感じていた人もいるはず。nubia Flip 2は、こういった“折りたたみスマホ初心者”でも手に取りやすい安さと安心感を兼ね備えたスマホとして注目だ。
本記事では、nubia Flip 2に焦点を当て、その特徴や魅力について紹介していく。
驚きの安さで使えるnubia Flip 2が折りたたみスマホ初心者におすすめできる5つの理由
nubia Flip 2は、折りたたみスマホ初心者にこそ試してもらいたい、性能と価格のバランスに長けた製品になっている。
■3インチの長方形に進化したアウトディスプレイでほぼ全てのアプリが使える
nubia Flip 2のような縦折スマホにとって重要なのが、サブディスプレイ(外側のディスプレイ)の使い勝手。ここが使いにくいと、折りたたみというギミックの魅力が半減してしまうとすら感じる。
nubia Flip 2のサブディスプレイは約3インチで、縦折スマホとしては珍しい、長方形になっている。ちなみに前モデルは円形のサブディスプレイを搭載していたため、明確に改良されたポイントだ。
長方形のサブディスプレイは、メインディスプレイと同じになっている。そのため、ほとんどのアプリが、メインディスプレイと同様に操作可能になっている。
円形や正方形に近いサブディスプレイの場合、画面比率の関係から、アプリが正確に表示できないことがある。また、無理やり表示して、おかしな比率になったり、そもそもアプリが動かせないこともある。nubia Flip 2では、この問題が基本的に起こらないため、サブディスプレイの使い勝手が飛躍的に進化している印象だ。
なお、前モデルの円形サブディスプレイの場合は、通知のほか、天気といったウィジェットの表示のみができるようになっていたが、nubia Flip 2では、逆にウィジェットの配置ができなくなっている。できれば両方対応して欲しいというのが個人的な意見だが、どちらかを選ぶのであれば、ほぼ全てのアプリが無条件に使用できるメリットの方が、格段に大きいだろう。
また、細かなポイントだが、サブディスプレイは上下を逆さまにして表示できる。サブディスプレイが片側に寄ったデザインになっているため、操作のしにくさを感じる人もいるかもしれないが、上下逆さまに持てば、この問題も解決できるというわけだ。
なお、基本的にアプリの横画面表示には対応していないが、YouTubeアプリなどで再生している動画は、横向きに表示できる。
■ヒンジの改良でより軽量かつ頑丈に進化
折りたたみスマホの購入をこれまで見送ってきた人にとっては、折り目部分の操作性や耐久性も不安の一因だろう。
nubia Flip 2の場合、折り目のフラットさが前モデルから25%改良されており、パッと見では普通のスマホに見えるレベルに仕上がっている。触れば折り目の凹凸を感じるが、操作性に関しては、慣れれば気にならないレベルだろう。
気になる耐久性の部分では、ヒンジを改良することで、30万回の開閉に耐えられるとのこと。毎日100回の開閉を行なっても、10年ほどは持つ計算になる。また、nubia担当者によると、故障してしまった際のアフターサポートについても、準備を進めているとのことだ。
落下時の耐衝撃性も前モデルの3倍になっているとのことで、製品発表会では、登壇者が、胸の位置からnubia Flip 2を落下させ、問題なく動く様子が紹介されている。もちろん、落下時の打ちどころが悪ければ、故障やディスプレイ破損のリスクがあるだろうが、これは一般的なスマホにもいえることだろう。
■手に馴染みやすいコンパクトなデザイン
そもそも一般的なサイズのスマホを縦に折りたたむ利点は、スマホの携帯性が上がるところにある。持ち運びは畳んでコンパクトに、動画やゲームアプリは開いて大画面で楽しむといった使い分けができる。
nubia Flip 2は握り心地にもこだわられており、側面が緩やかにカーブしているため、手によく馴染む印象。メインディスプレイが約6.9インチの大画面ながら、質量も約191gに収まっている。開いた際は7.5mm、閉じた際は15.8mmと、比較的薄いデザインになっているのも魅力的だ。
折り畳んだ際には、胸ポケットにも収まるサイズになる。加えて、サブディスプレイでほとんどのアプリが駆動するため、チャットの返信といった簡単な作業であれば、閉じたままでも問題なく利用できる。バーコード決済アプリなども、サッと開けるので、折りたたむデメリットをクリアしているのが特徴だ。
本体カラーはブラック、ホワイト、ブルーの3色展開。ブラックは若干指紋の付着も気になるが、いずれも透明感のある爽やかな色味に仕上がっている。
■多数のAI機能やおサイフケータイ機能、2種類の生体認証にも対応
nubia Flip 2は、昨今のスマホでよく耳にするAI機能にも対応。比較的安価な端末ながら、独自の機能が利用できるのも魅力だろう。
具体的には、11言語で利用できるリアルタイムAI通訳機能、着信にAIが応対してくれるリアルタイムAI助手機能を搭載。カメラアプリにも、多数のAI機能が盛り込まれている。
そのほか、おサイフケータイ機能や顔認証、指紋認証の両方に対応。防水防塵はIPX2/IP4Xに準拠する。バッテリーは4300mAhで、33Wの急速充電にも対応している。nanoSIMとeSIMでのデュアルSIM運用にも対応した。
■何といっても低価格が魅力
nubia Flip 2の詳細を確認してきたが、冒頭でも触れた通り、やはり販売価格が大きな魅力だろう。機種変更時は8万5680円、新規/MNP契約時は6万4080円というだけでも、折りたたみスマホとしては破格だが、ワイモバイルの新トクするサポート(A)を利用すれば、月々820円(1回目から24回目)、支払い総額が1万9680円に収まる。
新トクするサポート(A)を利用した場合、お得に利用するには、端末が手元に残らないというデメリットこそあるが、安く使えるメリットは捨てがたいところ。特に折りたたみスマホ初心者には、導入機としておすすめできる価格だろう。個人的には、
コンパクトな筐体を活かし、サブ端末としての運用も、視野に入る完成度だと感じている。
取材・文/佐藤文彦