自動字幕起こし機能を利用すると、動画を字幕表示させて視聴できる。より内容がわかりやすくなり、音声を再生できないときにも便利だ。本記事では、自動字幕起こしの使い方について解説する。
目次
動画視聴の際に、周囲の雑音が多くて聞き取りづらいときや音声を再生できないときには自動字幕起こしを利用すると便利だ。
スマホに端末の機能として搭載されているほか、YouTubeの動画再生の設定としても字幕のオン/オフが選択できる。
本記事では、自動字幕起こし機能について詳しく解説する。設定方法や、オフにしたいときの解除の方法も確認しておこう。
自動字幕起こしとはどんな機能?
まずは、自動字幕起こしの基本機能や設定方法について解説する。自動字幕起こしによってできることを把握しておくと、さまざまなシーンで役に立つだろう。
■自動字幕起こしは音声コンテンツの字幕を表示する機能
自動字幕起こしは、多くのスマホに聴覚サポート機能として搭載されている。端末で音声コンテンツを再生した際、画面に音声が字幕表示される機能だ。自身で撮影した動画や通話、ポッドキャストなど、あらゆるコンテンツの音声を字幕表示してくれる。
周囲の雑音が多い環境だと、音量を上げたりイヤホンで聞いたりしても音声が聞き取りづらいことがある。また、音を出せないが動画の内容を把握したいときもあるだろう。そんなときに自動字幕起こしを利用すれば、音声を字幕で確認できるため便利だ。
スマホ・PCで自動字幕起こしを設定する方法!
スマホで再生される音声コンテンツ全般を字幕で表示させたい場合は、端末の設定で自動字幕起こしをオンにしよう。iPhoneとAndroid端末における自動字幕起こしの設定方法を以下で解説する。なお、一部の端末では機能が搭載されていない場合や、操作方法が異なることがある。
■iPhoneの場合
iPhoneでの自動字幕起こしの設定は、次の手順で行う。
- 端末で「設定」を開く
- 「アクセシビリティ」を選択する
- 「標準字幕とバリアフリー字幕」を選択する
- 「クローズドキャプション+SDH」をオンにする
機能をオンにすると、下にある「スタイル」から字幕の表示スタイルを編集できる。選択できる項目は主に以下の3つだ。
- 文字のフォントや表示サイズ、カラー
- 背景のカラーと不透明度
- 文字の不透明度やエッジスタイル、ハイライト
デモ画面にカスタマイズしたスタイルで字幕が表示されるので、自分が見やすいものを選択しよう。
■Androidの場合
Android端末での自動字幕起こしの設定方法は、以下の通り。
- 端末で「設定」を開く
- 「ユーザー補助」を選択する
- 「聴覚補助」から「自動字幕起こし」を選択する
- 「自動字幕起こしを使用する」をオンにする
さらに、言語の選択や文字スタイルの設定、通話の字幕起こしに関する項目を細かく設定できる。初めて機能を利用する際には、Wi-Fiに接続できる環境で言語パックをダウンロードする必要があるため注意しよう。
なお、対応機種では以下の方法でも簡単に自動字幕起こしをオンにできる。
- 端末サイドの音量ボタンを押す
- 音量コントロールメニューを表示させる
- 自動字幕起こしアイコンをタップする
この手順で操作できるのは機能のオン/オフ切り替えのみなので、詳細をカスタマイズしたい場合は先述した方法で設定しよう。
■Google Chromeの場合
Chromeでも自動字幕起こしの設定ができる。オンにしておくと、Chrome上で再生された音声コンテンツに限り字幕の表示が可能だ。手順は以下の通り。
【スマホの設定方法】
- 端末でChromeを開く
- 右上の設定アイコンをタップ
- 「設定」から「ユーザー補助機能」をタップ
- 「字幕」を選択し「字幕を表示」をオンにする
【PCの設定方法】
- PCでChromeを開く
- 右上の設定アイコンをクリック
- 「設定」から「ユーザー補助機能」をクリック
- 「自動字幕起こし」をオンにする
なお、PCの場合はリアルタイム翻訳が可能。字幕の内容は翻訳のためにGoogleに送信される。
YouTubeにも自動字幕起こし機能がある
YouTubeの動画を再生する際に字幕を表示させたい場合は、設定から自動字幕起こしをオンにしよう。ここでは、YouTubeにおける自動字幕起こし機能について解説する。
■自動字幕起こしの設定方法
スマホの場合、動画再生中に画面をタップするとccと表示されたアイコンが表示されるため、それをタップすれば字幕がオンになる。
もしくは、設定アイコン→「字幕」→「日本語(自動生成)」でも設定が可能。
YouTubeの動画で表示される字幕のスタイルは、端末の設定に準拠する。字幕のサイズやカラーを変えたい場合は、端末の設定から変更しよう。
または、YouTubeのマイページを開き、「設定」の「映像と音声の設定」からも変更できる。
なお、端末の設定で自動字幕起こしをオンにした上でYouTubeの字幕もオンにすると、字幕が2種類表示されてしまう。全画面で動画を再生すると字幕のスペースが多くを占める場合もあるため、注意が必要だ。
PCの場合はccのマークがなく、字幕アイコンが表示されるので、それでオン/オフの切り替えができる。スマホと同様、設定アイコンからも操作可能。
YouTubeの自動字幕起こし機能の特徴・注意点
YouTubeの自動字幕起こしに関する便利な機能や、利用する上での注意点を紹介する。
■翻訳もできるので海外の動画も日本語で字幕表示できる
YouTubeで視聴できる海外の動画には、和訳されていないものも多い。YouTubeの自動字幕起こし機能では元の言語を表示させるだけでなく、翻訳も可能だ。
自動翻訳の設定方法は以下の通り。スマホもPCも操作手順は同様。
- 設定アイコンをタップする
- 「字幕」を選択し、「自動翻訳」をタップする
- 字幕表示させる言語を選び、「日本語」をタップして完了
自動翻訳を利用すれば、幅広い言語の動画を日本語字幕で楽しめる。YouTubeの楽しみ方が広がるおすすめの機能だ。
■一部の動画では表示されない場合もある
YouTubeの動画で字幕を表示させるには、動画の制作者が字幕生成を許可することと、使用されている言語が字幕表示に対応している必要がある。また、音声認識が可能な音質であることも重要だ。そのため、YouTubeでは、以下のような理由で字幕表示ができない動画がある。
- 動画の制作者が字幕表示に必要な設定をしていない
- 言語が自動字幕起こし機能に対応していない
- 複数の言語が使われている
- 複数人が話しており、音声が重なっている
- 動画が長すぎる
- 動画の冒頭で、無音が長く続いている
- 字幕表示機能がない頃に制作されており、必要な設定がされていない
- 音声処理に時間がかかっているため、まだ字幕が完成していない
音声処理が完了すれば字幕が表示される場合もあるので、新しい動画に字幕が出ないのであれば時間をおいて確認してみよう。
YouTubeの字幕を消したいときの解除方法
「いつ設定したかわからないが、必要ないのに字幕が出る」
「動画に最初からテロップがあるので、字幕はいらない」
便利な字幕表示だが、状況や動画の内容によっては不要なこともあるだろう。ここからはYouTubeを視聴していて字幕が邪魔なときの解除方法と、オフにならないときの対処法を解説する。
■自動字幕起こしをオフにする方法
YouTubeの自動字幕起こしは、次の2つの方法で解除できる。
- 動画に表示されるccアイコンをタップする
- 設定アイコンの「字幕」から「字幕をオフにする」を選択する
■オフにならないときは?
アプリや端末の不具合で、設定をオフにしても字幕が表示されることがある。そんなときは次の対処法を試してみよう。
アプリを再起動する
YouTubeのアプリを閉じて、再起動させてみよう。ホーム画面に戻るだけではなく、マルチタスク画面で開いているアプリを確認し、YouTubeアプリを上にスワイプして終了させた後に、再度アプリを起動する。
キャッシュを消去する
YouTubeアプリのキャッシュを削除するのも、エラー解消の方法の一つ。Android端末は設定からアプリのキャッシュ削除が可能だが、iPhoneの場合はアプリをアンインストールする必要があるため、注意しよう。
【Android端末のキャッシュ削除方法】
- 端末で「設定」を開く
- 「アプリ」の項目からYouTubeアプリを選択する
- 「ストレージ」から「キャッシュを削除」をタップ
【iPhoneのアプリのアンインストール方法】
iPhoneの場合、再ログインが必要になるため、ログイン情報を確認した上でアンインストールを行おう。
- YouTubeアプリを長押しして、メニューを表示させる
- 「アプリを削除」をタップ
- App StoreからYouTubeアプリをインストールする
端末を再起動する
アプリに問題がない場合は端末の不具合の可能性があるため、スマホの再起動が有効だ。サイドボタンを長押しして「再起動」を選択し、スマホが起動した後にYouTubeアプリを開いて確認してみよう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部