近年、急速に広がりを見せている「推し活」。そんな推し活の新しい応援の形として「推し広告」というものがあるのをご存知だろうか。推し広告とは、ファンが推しを応援するための広告であり、近年注目が集まる新しい応援の形だ。
センイルJAPANは、推し広告がもたらす心理的変化や、推し活への影響を調べるべく、2023年11月から2024年10月にかけて、15,340人(普段推し活を行っているユーザー)を対象にアンケート調査を実施した。
推し広告(センイル/応援広告)の認知率は「約9割」!推し広告参加率は「約3割」
推し活を積極的に行うファン層の約9割の人が、推し広告について「知っている」と回答。近年、日本国内でも推し広告が多く見られるようになり、その認知度は急速に高まっているようだ。
アンケート調査によると、回答者5,718名のうち約3割にあたる1,514名が「他人が企画した推し広告に出資して参加したことがある」と答えた。
主な参加理由として、
「推しへの愛や応援を伝えたい」
「推しをより多くの人に知ってもらいたい」
「ファンダムが団結できる」
「他のファンダムと交流ができる」
などが挙げられている。
一方、参加経験がないと回答した層からは、
「企画を知らなかった」
「参加方法がわからなかった」
「金銭的に負担を感じる」
という意見が見られた。
推し広告は、推しへの愛情を深め、ファンコミュニティ活性化にも大きく影響
では、推し広告に参加するとファンの心理にどのような影響があるのだろうか。以下は推し広告の企画に実際に参加した人への追加アンケート項目だ。
1. 推しへの愛情が深化:79%が「推しへの想いが増した」
推し広告に参加したファンの約8割が、企画参加後に「推しへの愛情や想いが増した」と回答。その背景には、以下の要素が関係しているのではないかと考えられる。
・推し広告を通じて推しの新たな魅力を再発見し、自分の想いが形となるという特別な成功体験
・推し広告を実施することで「推しへの貢献」を実感できる
これらの成功体験や推しへの貢献感がファン心理にポジティブな影響を与え、推しへの愛情をさらに強化しているようだ。
2. ファンコミュニティの絆を強化:78%がより結束力を感じる結果に
また、同じく約8割が「ファンコミュニティへの絆や帰属感が高まった」と回答していた。推し広告を企画する過程で、以下のようなファン同士の活発なコミュニケーションが生まれているようだ。
・相談やアイデアの共有
・進捗状況へのリアクション
・目標達成に向けた協力
他のファンと協力して目標を達成することで、ファンダムとの絆や一体感がより深まっていることがわかる。推し広告は単なる応援手段を超え、ファンの心理的充足感とファンダムの結束力を強化する大きな役割を果たしているようだ。
3. 再参加意欲が非常に高い:93%が「また参加したい」と回答
推し広告に参加した約9割が「また参加したい・どちらかというと参加したい」と回答。その理由として、以下が考えられる。
・広告実現の達成感
・推しへの想いの再確認
・推しに貢献できる満足感
・ファンダムの結束力の強化
これらの特別な成功体験が、心理的充足感を高め、再参加意欲に繋がっているのかもしれない。
4. 推し活を更に活性化:56%が「推し活が増えた」
約6割が企画参加前より「推し活が増えた・やや増えた」と回答。その理由としては、推し広告を通じて高まったモチベーションや、ファンダム内での新しい交流などが考えられる。
『推し広告』は、ファン心理を活性化し、推し活全体をさらに盛り上げる大きな役割を果たしている。センイルJAPANは、この流れを『推しループ』と名付けた。
1. 自分の『推し』ができる
2. 推し広告で推しを応援する
3. 推しがさらに好きになる
推し広告は、単なる応援の手段を超え、ファンの心理的充足感を高め、ファンダムの絆を深める新しい文化として定着しつつある。
企業はこの『推し広告』をいかにして、自社のファン拡大に繋げるかが、今後の推し活トレンドをモノにする一つの鍵と言えそうだ。
調査概要
15,340人に聞いた!推し活・推し広告アンケート調査!1年間総集編(23年11月~24年10月)
調査対象:推し活経験のある15,340人
調査期間:2023年11月~2024年10月
調査方法:オンラインアンケート
実施企業:センイルJAPAN(推し広告専門代理店)
関連情報
https://birthdayadjp.shop/blogs/oshikatsu_oshiad_investigation/2311-2410
構成/Ara