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スギ花粉の飛散は1月下旬から、西日本は過去10年で最大級の可能性

2025.01.19

ウェザーニューズから花粉シーズンを間近に控え、「第三回花粉飛散予想」(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)が発表された。

同予想によれば、今シーズンは東日本と北日本で飛散開始が平年(※1)よりやや早まる見込みで、西日本では概ね平年並となるという。また1月下旬に静岡県でスギ花粉の飛散が始まり、2月上旬には九州や中国・四国の一部、東海、関東でも飛散が始まる予想だ。

ウェザーニューズが1月9日に行った調査(※2)では、西日本と東日本の太平洋側でスギ花粉を感じているという報告があり、すでに少量のスギ花粉が飛んでいる可能性がある。

本格的な飛散はスギ花粉が2月中旬から、ヒノキ花粉が3月中旬からの予想。飛散量は西日本と東日本を中心に平年を上回る予想で、特に西日本では高温・多照の夏の影響と飛散量が増える「表年」傾向が重なり、過去10年で最も多いか、それに匹敵する飛散量に達する予想となっている。
※1 平年:天候の平年は1991〜2020年の過去30年平均、花粉飛散の平年は2015〜2024年の過去10年平均
※2 アプリ「ウェザーニュース」の利用者へのアンケート調査(調査日:1月9日、回答者数:1万1307人、沖縄を除く)

飛散開始時期:1月下旬から静岡、2月上旬には関東や九州などでスギ花粉の飛散開始

スギの雄花は冬の寒さを経験することで休眠から目覚め(休眠打破)、その後は暖かさに促されて生長し、花粉を飛ばし始める。

昨年12月から今年1月上旬にかけては冬型の気圧配置となる日が多く、断続的に上空に強い寒気が流れ込んだ。気温は北日本で平年を下回り、東日本から西日本では概ね平年並で、平年より低くなる時期もあった。

このため、多くの地域で休眠打破が適度に起こっていると考えられる。休眠から目覚めた雄花は花粉の飛散開始に向けて徐々に生長し、気温が高いほど生長が早く進む。

1月後半以降は全国的に暖気と寒気が周期的に流れ込む予想となっており、暖気が流れ込んで気温が上がったタイミングでスギ花粉の飛散が開始するとみられ、2025年春の花粉の飛散開始時期は平年と比べると西日本でほぼ同等、東日本や北日本でやや早くなる予想となった。

静岡県では全国で最も早く1月下旬にスギ花粉の飛散が開始し、2月上旬には九州や中国・四国の一部、東海、関東でも飛散が始まる。2月中旬になると西日本と東日本のその他の地域、さらに東北南部の太平洋側でも飛散が開始する予想だ。

その後、3月上旬にかけて東北の各地でも飛散が始まる模様。北海道のシラカバ花粉は4月中旬からの飛散となりそうだ。なお、詳細な飛散開始時期は今後の気象動向に大きく左右されるため、最新の情報を確認すること。

本格飛散時期:スギ花粉は2月中旬、ヒノキ花粉は3月中旬から

スギ花粉が本格的に飛散するのは九州で2月中旬〜3月上旬、中国・四国や東海、関東・山梨は2月中旬〜3月中旬、近畿では2月下旬〜3月中旬の予想。北陸・長野や東北南部では2月下旬〜3月下旬、東北北部では3月上旬〜4月中旬になると考えられる。

なお、スギ花粉の本格飛散開始は2月頃の気象動向に大きく左右され、気温が高い状態が継続すると、飛散開始の直後に本格飛散開始となることがあ流ため、最新の情報を確認しておきたい。

3月中旬に入るとスギ花粉の飛散は徐々に収まり、西日本や東日本ではヒノキ花粉の飛散が多くなる。

ヒノキ花粉が本格的に飛散するのは九州や中国・四国で3月中旬〜4月上旬、近畿や東海、関東・山梨で3月下旬〜4月中旬、北陸や東北南部は4月上旬〜中旬だろう。ただし、北陸や東北南部ではヒノキの樹木が少ないため、スギ花粉に比べると飛散量が少なくなる見込みだ。

北海道でシラカバ花粉の飛散が本格化するのは4月下旬〜5月中旬の予想で、ちょうどゴールデンウィークと重なる見通しとなっている。

飛散量:西・東日本で平年を上回る予想、西日本は過去10年で最多に匹敵か

2025年春の花粉飛散量は西日本、北陸や関東北部の一部で2024年を大きく上回る一方、北日本では下回る地域が多い予想だ。西日本では2024年の飛散量が非常に少なかったため、2024年比で800%を超える地域もあり、過去10年で最も多いか、それに匹敵する飛散量になるという。

一方、東北北部や北海道では2024年の飛散量が多かったため、2024年比で50%を下回る地域がある。東海の一部や関東南部と山梨、長野、東北南部では2024年並の飛散量と見込む。

全国平均では2024年比166%となる予想だ。平年と比べると、西日本や東日本、東北太平洋側では平年を上回る地域が多く、特に西日本では200%を超える地域もある一方で、北日本では平年並の地域が多い予想だ。全国平均では平年比165%となる予想となっている。

エリア別の2025年花粉飛散予想

■北海道:4月中旬から飛散開始、飛散量は前年比で半減

冬から春の気温は平年より高くなる傾向で、4月以降の寒さが緩むタイミングでシラカバ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は道南や道央など早い所で4月中旬、その他のエリアで4月下旬から5月にかけての予想で、平年よりもやや早くなるとみている。

本格飛散は道南や道央でゴールデンウィーク前後、道北や道東では5月上旬〜中旬で、5月下旬になると段々と飛散量は少なくなる見込み。例年、北海道では飛散開始後、数日で本格的な飛散となる傾向があるため、4月に入ったら早めに対策を始めておくとよさそうだ。

■東北北部:2月中旬〜3月上旬に飛散開始、飛散量は大幅減も平年並

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多く、寒気の影響を強く受けた。そのため、気温は平年よりもやや低くなり、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。休眠から目覚めた雄花は開花に向けて生長を再開して、気温が高いほど生長が早く進む。

飛散開始時期に影響が大きい2月から3月初めの気温は平年より高くなる予想で、寒さが緩むタイミングで太平洋側からスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は平年よりも早く、2月中旬〜3月上旬の予想。スギ花粉の本格的な飛散は3月上旬以降と見込まれるが、気温が高い状態が継続すると飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。4月中旬以降は飛散量が次第に少なくなる見込みだ。

■東北南部:2月中旬〜下旬に飛散開始、飛散量は平年を上回る予想

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多く、寒気の影響を強く受けた。そのため、気温は平年よりもやや低くなり、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。

飛散時期に影響が大きい2月の気温は平年より高くなる予想で、寒さが緩むタイミングで太平洋側からスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は平年よりも早く、2月中旬~下旬の予想だ。

スギ花粉の本格的な飛散は2月下旬~3月下旬と見込むが、気温が高い状態が継続すると飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。ヒノキ花粉の本格飛散は4月上旬~中旬で、その後は飛散量が次第に少なくなる見込みだ。

■関東・山梨:1月下旬から飛散開始、飛散量は平年を上回る予想

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多く、寒気が流れ込みやすくなった。そのため、気温は概ね平年並となり、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。

飛散時期に影響が大きい1月から2月の気温は平年より高くなる予想で、寒さが緩むタイミングでスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は関東南部の一部で1月下旬、その他のエリアで2月上旬〜中旬の予想で、平年よりも早くなる模様だ。

スギ花粉の本格的な飛散は2月中旬〜3月中旬と見込まれるが、気温が高い状態が継続すると、スギ花粉の飛散開始が予想よりも早まる、あるいは飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。ヒノキ花粉の本格飛散は3月下旬~4月中旬で、その後は飛散量が次第に少なくなる見込みだ。

■北陸・長野:2月中旬から飛散開始、飛散量は前年・平年を上回る予想

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多く、寒気の影響を強く受けた。そのため、気温は平年よりもやや低くなり、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。

飛散時期に影響が大きい1月から2月の気温は平年よりやや高くなる予想で、寒さが緩むタイミングでスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は2月中旬の予想で、平年よりも早くなる見立て。

スギ花粉の本格的な飛散は2月下旬~3月下旬と見込むが、気温が高い状態が継続すると飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。ヒノキ花粉の本格飛散は4月上旬~中旬で、その後は飛散量が次第に少なくなる見込み。

■東海:1月下旬から飛散開始、飛散量は前年・平年を上回る予想

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多くなり、寒気が流れ込みやすくなった。気温は平年並で、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。

飛散時期に影響が大きい1月後半から2月の気温は周期的に大きく変化する予想で、寒さが緩むタイミングでスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は静岡県で1月下旬、その他のエリアで2月上旬~中旬の予想で、平年よりも早くなりそうだ。

スギ花粉の本格的な飛散は2月中旬〜3月中旬と見込んでいるが、気温が高い状態が継続すると、スギ花粉の飛散開始が予想よりも早まる、あるいは飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。ヒノキ花粉の本格飛散は3月下旬~4月中旬で、その後は飛散量が次第に少なくなる見込み。

■近畿:2月上旬〜中旬に飛散開始、過去10年で最多に匹敵する大量飛散のおそれ

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多くなり、寒気が流れ込みやすくなった。そのため、気温は概ね平年並であったものの、平年より低くなる時期もあり、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。

飛散時期に影響が大きい1月後半から2月の気温は周期的に大きく変化する予想で、寒さが緩むタイミングでスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は2月上旬~中旬の予想で、平年並という予想だ。

スギ花粉の本格的な飛散は2月下旬〜3月中旬と見込んでいるが、気温が高い状態が継続すると、スギ花粉の飛散開始が予想よりも早まる、あるいは飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。ヒノキ花粉の本格飛散は3月下旬~4月中旬で、その後は飛散量が次第に少なくなる見込み。

■中国・四国:2月上旬〜中旬に飛散開始、過去10年で最多に匹敵する大量飛散のおそれ

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多くなり、寒気が流れ込みやすくなった。そのため、気温は概ね平年並であったものの、平年より低くなる時期もあり、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。

飛散時期に影響が大きい1月後半から2月の気温は周期的に大きく変化する予想で、寒さが緩むタイミングでスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は早いところで2月上旬、広範囲では2月中旬の予想で、平年並かやや早くなるという。

スギ花粉の本格的な飛散は2月中旬〜3月中旬と見込んでいるが、気温が高い状態が継続するとスギ花粉の飛散開始が予想よりも早まる、あるいは飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。ヒノキ花粉の本格飛散は3月中旬~4月上旬で、その後は飛散量が次第に少なくなる予想だ。

■九州:2月上旬〜中旬に飛散開始、過去10年で最多に匹敵する大量飛散のおそれ

12月以降は冬型の気圧配置となる日が多くなり、寒気が流れ込みやすくなった。そのため、気温は平年よりもやや低い地域が多くなり、休眠打破はすでに起こっていると考えられる。

飛散時期に影響が大きい1月後半から2月の気温は周期的に大きく変化する予想で、寒さが緩むタイミングでスギ花粉が飛び始める。花粉の飛散開始時期は2月上旬の予想で、概ね平年並になると予想だ。

スギ花粉の本格飛散は2月中旬〜3月上旬と見込んでいるが、気温が高い状態が継続するとスギ花粉の飛散開始が予想よりも早まる、あるいは飛散開始の直後に本格飛散開始となることがある。ヒノキ花粉の本格飛散は3月中旬~4月上旬で、その後の飛散量は次第に少なくなる見込みだ。

関連情報
https://jp.weathernews.com/news/50629/

構成/清水眞希

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