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LCCよりレガシーキャリアがアツい!名古屋からタイまで3万円で往復できた話

2025.01.23

円安の影響は、日本人の生活にも多大な影響を及ぼしている。

正直、筆者自身も今は旅行がしづらくなっていると感じている。現地のインフレーションも相成り、パンデミック前よりも明らかにモノが高い。筆者の世代は「デフレの子」。それ故に昨今の物価高には驚くばかりだ。

しかし、そんな物価高に敢えて挑戦するかの如く旅に出てしまった筆者。みんなが仕事始めの1月6日に、中部国際空港からタイ・バンコクへの飛行機に乗ったのだった。「こんなご時世に海外旅行とは」と言われそうだが、実は時期と運次第でLCC(格安航空会社)よりも遥かに安くレガシーキャリアのチケットを購入することができるのだ。

レガシーキャリアで往復3万円!?

2012年は「LCC元年」と呼ばれている。

この年、日本国内で複数のLCCが就航。「チケットは代理店ではなく自分でネット予約」「預入荷物や機内食はオプション」「キャンセル料はレガシーキャリアより高額」という諸条件のあるLCCは、果たして日本では浸透するのかという疑問も当時はあった。

また、LCCの浸透によりレガシーキャリアは窮地に追い込まれるのではという声も存在した。だが、実際にはレガシーキャリアは今も健在だ。むしろ、預入荷物やキャンセル料などを考えたらレガシーキャリアはLCCよりも割安ではないかと思えるチケットもしばしば登場する。

筆者が今回購入したチケットは、中国東方航空の名古屋―バンコク・スワンナプーム空港の往復航空券。お値段は何と3万140円。しかもこれは、サーチャージと預入荷物(23kg×2)が含まれた料金である。や、安い!

中国東方航空は、以前から「格安レガシーキャリア」として定評があった。機内食はちゃんと用意されるが、これももちろん料金の中に含まれている。オプションではない!

LCCは「格安」ではなくなった?

しかしこれは、見る角度を変えると「LCCが安いキャリアではなくなった理由」が映し出されている。

LCCはあらゆるモノやコトをオプション化してしまい、しかもそのオプションを割高に設定したために安くなくなったのだ。

LCCに最安値で乗ろうと思うのなら、荷物は7kgまでの手荷物に集約しなければならない。が、海外旅行で7kgの手荷物しか持っていかないという人は殆どいないだろう。多くの利用者は、LCCがオプションとして提供している預け入れ荷物枠を購入しなければならないのだ。

その上で、LCCはバカンスシーズンにはかなり強気の価格を提示してくる。日本の場合は8月と年末年始、つまり「盆暮れ正月」がLCCの高騰シーズンである。筆者はこの時期にLCCを利用したことは一度もない。それだけ筆者は貧乏ということもあるが、正直に言ってバカンスシーズンのLCCは「格安航空会社」では全くない。

これらの原理原則を理解していると、今までよりも賢い航空券選びができるようになるはずだ。

最安チケットの「不便さ」

ただし、レガシーキャリアでもLCCでも「最安値の航空券」には必ずどこかに不便さがあると考えたほうがいいだろう。

たとえば、筆者が今回買った中国東方航空の航空券は、もちろんバンコクへの直行ではなく上海経由。そして、往路のバンコク着が何と午前4時だった。ホテルへのチェックインは、多くの場合午後1時以降。午前中、それも朝ホテルに訪れても「あと数時間お待ち下さい」と言われるのみである。

このように、不便な時間帯での到着もしくは出発を強いられるのは「最安値あるある」だ。

復路便でも、そのような苦労は必ずどこかにある。フライト時刻が深夜早朝か、経由地で長時間の待機を強いられるかという具合だ。最悪、経由地で一泊ということもある。

また、安い航空券は結局のところ「取り合い」になってしまう。のちほど航空会社がより安い航空券を出してくれることもあるが、大抵は早く買わないと最安値を逃してしまう結果に……。

やっぱり機内食は正義だ!

それでも、機内食のあるレガシーキャリアは快適さで言えばLCCを大きく上回る。

「LCCでの機内食はオプション」ということは先述したが、LCCは乗客が機内に飲食物を持ち込むことに対して非常に厳しい態度を見せる。500mlのコーラですらも「申し訳ございませんが、機内への持ち込みはご遠慮いただいております」と言われてしまう。そうしなければ、オプションの機内食を買う者など現れないからだ。

が、レガシーキャリアであればそうした煩わしさはない。そういう意味で、フルサービスの航空会社は肩が凝らないのだ。LCCとレガシーキャリア、預け入れ荷物込の価格が拮抗しているのであれば、わざわざLCCを選ぶ理由は少ない。

2012年に我々が夢想していた「LCCで世界中を格安旅行できる」という近未来は、結局は訪れなかった。代わりに、LCCに価格で対抗し得るレガシーキャリアが存在感を発揮するようになったのだ。

なお、中国東方航空は2008年から日本航空とマイレージ提携を交わしているため、JALマイレージバンクの対象キャリアになっている。そうした点からも、レガシーキャリアは広域的な視点から見ればLCCよりもお得な航空会社と言えるのだ。

取材・文/澤田真一

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