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無料で乗れるって本当?中国で運用が始まった「自動運転タクシー」に乗ってみた

2025.01.24

各国で自動運転の技術革新が進む中、アメリカ、中国、シンガポールなどでは一足先に自動運転タクシーの運行が始まっている。

日本でも高速道路で長距離を移動する自動運転トラックの実証実験がはじまり、トラブルなく進めば、数年以内により身近な存在になると囁かれている。

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この記事では中国の南の中心都市、広州で暮らすライターの大堀が、現地で普及しつつある自動運転タクシーを中心に紹介する。

中国広州の自動運転タクシー事情

広州では、萝卜快跑(luo bo kuai bao)、小马(PONY)、文远知行(WeRide Go)の自動運転タクシーが走っている。

小马(PONY)は、PONY.ai(小马智行)が運営し、車はトヨタ自動車となっている。PONY.ai(小马智行)は、2016年広州市を本拠地として設立された中国の自動運転タクシーベンチャー企業で、2024年11月27日に米国預託株式(ADS)によりPONY(ティッカ―シンボル)として、米ナスダックに上場した。

萝卜快跑は中国で検索エンジンを運営する百度(bai du)がアプリを運営し、車は主に北汽集团(BAIC)が提供している。

WeRide GOは、こちらも広州発祥の2018年設立ベンチャー企業、广州景骐科技(Gangzhou Jingqi Technology)が運営し、広州地元の自動車メーカー广汽集团(GAC)が車を提供している。

自動運転タクシーに乗ることができる地域

今のところ自動運転タクシーは、北京、上海、広州、深圳などの大都市で、かつその特定地域のみで乗ることができる。

広州市の自動運転タクシーは、萝卜快跑が黄埔区、PONYが南沙区、WeRide Go が黄埔区となっている。その区内なら様々な場所に行けるが、通常のタクシーのようにどこでも乗車降車できるわけではなく、場所が決まっている。

アプリでタクシーを呼ぶときは、通常のタクシーにように自由に場所を選ぶことはできず、指定の場所でなければならない。

また、まだ台数が少ないため、呼んでも30~1時間ほど待つこともある。したがって、中国広州市では、まだ交通の手段として普及したとは言い難いが、自動運転タクシーが運転可能地区ではよく見かけるため、利用者は多いようだ。

萝卜快跑、PONY、WeRide Go は無人の自動運転が可能となっているが、萝卜快跑は運転席に人がおりハンドルを握らない状態、PONYは完全無人で運転席に人が入らないようガードがしてあった。

実際に自動運転タクシーに乗ってみた

萝卜快跑は、まず、アプリをダウンロードして、電話番号を登録する。中国人ならIDカード、外国人はパスポートを登録する。登録後、審査があり、1営業日後に審査が完了し、タクシーを呼ぶことができる。一方、PONYとWeRide Goは本人確認なしで番号登録のみでタクシーを呼ぶことができた。

指定されている乗降可能な場所でタクシーを呼び、そこでタクシーを待つ。タクシーが来たら、萝卜快跑はドアにあるタッチキーに登録した電話番号の下4桁を入力した解錠して乗ることができる。PONYはアプリで解錠する。

乗車したら、タッチパネルに注意喚起が表示され、シートベルトを締めたら、出発となる。

自動運転タクシーでは、人が運転席にいた場合でもハンドルは全く握っていない。

中国は特に、原付バイクや歩行者が突然入り込んできたり、車が割り込んできたりと日本に比べるとはるかに危険な運転が多いため、自動運転タクシーに緊張しながら乗った。

走行中は、運転状況をタッチパネルで見ることができた。車の天井にあるカメラで、高いところから360度遠いところまで画像認識。歩行者や原付、車を検知し、突然割り込みしたときも止まるなど、臨機応変に運転していた。

遠くにある信号も検知し、青でもなかなか進まない場合は、乗客に「しばらくお待ちください」というメッセージが流れた。また、工事現場を検知し、他の車に注意しながら避けることができていた。

最初は緊張して乗っていたが、段々と自動運転技術に安心していった。

通常のタクシーだと、運転手のにおいや人の気配に気を使うが、無人の場合は、車内で気楽に過ごせるのも良い。スピードを出しすぎず一定速度で走るので、酔うこともなかった。

これから普及させていく段階であるためか、乗車料金は萝卜快跑では、無料だった。もし、中国に来ることがあれば、自動運転タクシーを体験してみるのはおすすめだ。

通常のタクシーに比べると自由な場所で乗降できないというデメリットはまだあるが、それも今後普及していけば、解消されていくだろう。

文/大堀貴子

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