生活に便利な反面、住居費や物価が高いなどデメリットもある都会暮らし。そのため、昨今はリモートワークの普及が追い風となっていることもあり、地方への移住を考える人も多いことだろう。
では、移住先として特に人気の高い都道府県はいったいどこで、また、移住先でどんなことをしたいと考えている人が多いのだろうか?
AlbaLinkが運営する不動産の情報メディア「高く売る不動産」はこのほど、地方移住に興味がある306人を対象に「地方移住でしたいことに関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。
地方移住に興味をもったきっかけは「住居費・生活費の負担が大きい」
地方移住に興味をもったきっかけとしても最も多かった回答は、「住居費・生活費の負担が大きい(19.0%)」となった。2位「都会や人混みに疲れた(16.7%)」、3位「自然豊かな環境への憧れ(14.4%)」、4位「ゆったりとした生活への憧れ(11.8%)」と続く。
「生活にコストがかかる」「人が多い」「せかせかしている」といった都会特有の心理的・金銭的なストレスから解放されたいという気持ちが、地方移住に興味をもつきっかけになっていることがわかる。
またリモートワークの普及により、働き盛りの世代が都市部から地方へ移住することが現実的な選択肢となったことも、理由の一つと言えるだろう。
地方移住でしたいこと1位は「農作物の栽培」
地方移住でしたいことのダントツは「農作物の栽培(53.6%)」で、全体の半数以上を占めた。2位は「自然を満喫できる暮らし(8.2%)」、3位は「アウトドア活動(7.8%)」となっている。
自分で食べるものをできるだけ自分で作る「自給自足」や、自然に囲まれた暮らしなど、都会では実現が難しいライフスタイルを望んでいる人が多いことがうかがえる。
地方移住する際に譲れない条件1位は「買い物に不便がない」
「地方移住する際に譲れない条件」を聞いたところ、1位は「買い物に不便がない(33.3%)」となった。2位は「医療機関が充実・近い(19.6%)」、3位「教育施設が整っている(10.8%)」、4位「交通インフラが整っている(7.5%)」、5位「地域住民との程よい関わり(4.6%)」という結果になった。
買い物や医療機関、交通インフラなど、日常生活が不便にならない環境は最低限必要と考える人が多いとわかる。都会とは異なる環境を求めて地方移住を検討しているものの、生活の利便性を犠牲にすることは難しいと感じていることがうかがえる。
地方移住したい都道府県1位は「長野県」
具体的に移住したい都道府県を聞いたところ、1位は「長野県(18.0%)」、2位「沖縄県(11.1%)」、3位「静岡県(9.5%)」という結果になった。全体として、自然環境の良さと暮らしやすさが両立できるエリアがランクインしている。
1位の長野県は「移住支援金」などが充実していることも、移住先として選ばれる理由の一つと考えられる。また、沖縄県や静岡県などは温暖なことから、「気候がいい場所に移住したい」という方に人気だ。
自然を満喫できることに加え、快適な生活環境も移住先選びのポイントになっているようだ。
<調査概要>
調査対象:地方移住に興味がある人
調査期間:2024年11月8日~22日
調査機関:株式会社AlbaLinkの調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:306人(女性172人/男性134人)
回答者の年代:20代 18.3%/30代 30.4%/40代 25.8%/50代 18.3%/60代以上 7.2%
出典:株式会社AlbaLink
構成/こじへい