会話を成功させるヒント「みかんていいな」
特に対話をする時は「ほどほどの言い方」が良く、大野先生はこのほどほどの言い方をするために、「みかんていいな」を提案してくれた。
み→見る
かん→感じる
てい→提案する
いな→否と否定された時には代案を出す
を会話で心掛けると上手く行くと教えてくれた。また、たとえ上手に話せなくても、聞き上手&相槌上手になるだけで、心のつながりは獲得できると励ましてくれた。
新刊書ではさらに大野先生の詳しい解説と、小学館の人気シリーズ「トラとミケ」の漫画家ねこまきさんの漫画で、より具体的な事例も紹介されている。毎日を楽しく過ごすためにも、日常に認知行動療法を取り入れたい。
大野裕(おおの ゆたか)先生
精神科医
(一社)認知行動療法研修開発センター理事長
ストレスマネジメントネットワーク(株)代表
1950年、愛媛県生まれ。
1978年、慶應義塾大学医学部卒業と同時に、同大学の精神神経学教室に入室。その後、コーネル大学医学部、ペンシルバニア大学医学部への留学を経て、慶應義塾大学教授(保健管理センター)、 独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター センター長を経た後、2015年4月より一般社団法人認知行動療法研修開発センター理事長に就任。
近年、精神医療の現場で注目されている認知療法の日本における第一人者で、国際的な学術団体Academy of Cognitive Therapy の公認スーパーバイザーであり、日本認知療法・認知行動療法学会理事長。(一社)認知行動療法研修開発センター理事長、日本ストレス学会理事長、日本ポジティブサイコロジー医学会理事長など、諸学会の要職を務める。
2001年からは、日本経済新聞にてコラム「こころの健康学」を連載中。著書に『こころが晴れるノート』(創元社)、『はじめての認知療法』(講談社現代新書)、『マンガでわかりやすいうつ病の認知行動療法』(きずな出版)など多数。
文/柿川鮎子