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教えてかなえ先生!「ルッキズム」に悩む人への処方箋

2025.02.14

過酷な環境に晒されているビジネスパーソンの悩みは深い。だが、日々の課題の中にこそ人生を豊かにするためのヒントが詰まっている。異色の経歴を持つVTuberが、今回は「ルッキズムとその影響」について答えます!

ルッキズムへの処方箋

大学生です。最近、周囲で整形が流行ってます。同級生に「モテたい」と話したら「整形したらいいじゃん!」と言われて……暗に「整形が必要なくらいブサイク」って言われた気がします。これってルッキズムじゃないんでしょうか。ちなみに将来的な影響から整形したくないです。

【結論】たしかに整形は流行っているけども……価値観は人それぞれなので難しいところ

そもそもそれってルッキズムなのだろうか?

 まず、「ルッキズム(Lookism)」という言葉を知らない読者様のために簡単に説明すると「外見や容姿に基づいて他者を差別または偏見を持つこと」を指します。この概念は、美しさや外見的な魅力が社会的な成功や地位、あるいは個人の価値を決定づける要素として過度に重視される現象を指します。

 イメージしやすい例だと、就職活動における「顔採用」でしょうか。実はルッキズムは社会的、文化的、そして個人的なレベルで存在し、心理的な影響を与える可能性があることが指摘されており、その判断基準の公平性の欠如と個人の内面的な価値を軽視する傾向に対する批判で持ち出されることが多い概念でもあります。

 個人的には、ある程度は容姿等で差がついてしまうのは仕方ないと受け入れている一方で、過度にルッキズムが進んでしまうことはやはり多くの人に不利益になるので、これもあまりよくないことだと思っています。その上で、いろいろとアナタのお悩みに寄り添っていこうと思います。

整形をするかしないかの判断は人それぞれ

 さて、先ほどのルッキズムの解説を照らすなら、アナタが「整形すればいいじゃん」と言われたこと自体はルッキズムに該当しない可能性があります。なぜなら、アナタの容姿を理由にアナタが差別されたわけではないからです。もちろん、一般論としてアナタのモテたいという悩みに「整形」を持ち出す友人は少しデリカシーがないように思いますが……価値観の違いということで受け止めましょう。

 ここで整理したいのは、整形する人はすればいいし、整形しない人はそれでいいわけで、結局アナタは「今の問題を解決すること」による「将来の悪影響」を懸念して整形しないという判断をしているわけですよね?

 それなら、誰からどう言われても自分の信念を貫けば良いと思います。私も将来への影響から整形については否定的な立場をとっているので、アナタの思いにすごく共感しました。

顔以外で差をつけよう!清潔感の源は振る舞いの安心感

 ただ、ここで付け加えておきたいのが「清潔感」に関する考え方です。

 女性が男性に求めるものとしてよく挙げる「清潔感」は必ずしも容姿から感じ取れる清潔感を指しているわけではありません。

 例えば、飲み会やデートなどの人と会う場面において、寝癖がそのままの状態だったり、シャツの肩にフケが大量についていたり、シワだらけの洋服だったり、ひげも全く剃っていない状態で現われたら相手はどう思うでしょうか? おそらく、多くの人は好印象を抱くことはないでしょう。

 理由は簡単です。場面や状況に応じた振る舞いができない人なのか、周囲への配慮のできない人なのか、それともそういった社会経験がない人なのか……どれかの理由で相手が不安を覚えるからです。

 非常に厳しい話をすると「外見で人を選ぶな! 内面を重視しろ!」という心までブスな人に対して、私は「じゃあどうやって初対面の人を判断するのか」と疑問が浮かびます。

 読心術でもないかぎり、いきなりその人の内面(性格など)を見ることは不可能です。整った顔立ちをしていても、寝癖まみれだったり、シャツがシワだらけの服で現われたら、多くの人はガッカリすることでしょう。他方で顔が不細工だったとしても、髪型を整えて、しっかりと自分や状況にマッチする服装で現れたら、それは相手に安心感を与えることにつながり、それがアナタへの社会的な信頼につながるわけです。この社会的な信頼が人間としてのモテることにつながる。性的な魅力に溢れてモテているのとは違うかもしれませんが、老若男女問わずに支持されるアナタの内面の評価につながる第一歩になるわけです。

 実は顔や容姿だけではなく、まずはアナタの内面の魅力を表に出すところから始めてみると良いかもしれません。整形までする必要はありません。パーマを当ててみるとか、眉毛サロンに通うとか、あとは服装も少しトレンドを意識して揃えてみるとか……色々とアナタ自身のモテ度をあげる方法はたくさんありますよ。

ルッキズム簡単にいえば、外見が原因で「不当な扱い」を受けるのがルッキズム。あなたの抱えるその悩みは本当に「不当」なのか……? もしかすると原因は外見じゃないのかも。

犯罪学教室のかなえ先生
犯罪学教室のかなえ先生
元少年院の先生で、犯罪心理学や教育犯罪学の知見からニュースなどを解説するVTuber。近著に『もしキミが、人を傷つけたなら、傷つけられたなら』。

Youtubeはコチラから

©夢乃とわ SDイラスト/紀羅わたり

※「教えてかなえ先生」は、雑誌「DIME」で好評連載中。本記事は、DIME2・3月号に掲載されたものです。

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