小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

「CES2025」が閉幕、今年のハイライトと注目ポイントを解説

2025.01.16

全米民生技術協会(Consumer Technology Association、以下 CTA)から、米国ネバダ州ラスベガス時間の2025年1月10日に、CES2025閉幕に関するリリースが発表された。

世界的な課題に取り組み、未来を形作るイノベーションとテクノロジーのトレンドに焦点を当てたCES 2025では、世界中から14万1000人を超える参加者を迎え、1400のスタートアップを含む4,500以上の出展企業と、6000人以上のメディア関係者が参加したという。

未来を形作るイノベーションとテクノロジーに焦点を当てたCES 2025

CESを主催するCTAのCEO兼ヴァイスチェア Gary Shapiro氏は次のように述べている。

「CESは、イノベーションを実現する場です。大企業から先駆的なスタートアップまで、テクノロジー・エコシステム全体がCESに集結します。CESは、画期的な製品の発表、革新的なパートナーシップ、テクノロジーの未来を定義するビジネスチャンスが溢れています」

本稿では、そんなCES2025をCTA発表のリリースを元に振り返っていく。

次回CES 2026は2026年1月6日から9日までラスベガスで開催される予定だ。

数字で見るCES 2025

・1400のスタートアッを含む4500以上の出展企業
・14万1000人以上の参加者、うち40%は150以上の国や地域からの海外参加者
・6000人以上のグローバルメディア、コンテンツクリエーター、業界アナリストが参加
・フォーチュン500に選ばれている企業の60%以上が参加
・1200人以上のスピーカーによる300以上のカンファレンス・セッション
・2万7000以上のニュース記事とコンテンツ
※上記は事前調査を元にしたデータ

CTAの会長 Kinsey Fabrizio氏は次のように述べている。

「生活を向上させる画期的なイノベーションから、業界を再定義する変革的なアイデアまで、CESは可能性の芸術の祭典であり、テクノロジーがいかに私たちの世界を豊かにし、すべての人に明るい未来をもたらすかを紹介します。今年のCESはさらなる進化を見せ、先見性のある基調講演、示唆に富むカンファレンス・セッションと心を揺さぶる展示により、創造性、接続性、革新性を刺激するものとなりました」

また最も透明性の高い業界イベントの1つとして、CESはUFI(The Global Association of the Exhibition Industry)が定めた厳格な監査基準を遵守している。

報告書の誠実性を維持するため、CESは独立監査人を起用し、ステークホルダーからの信頼も得ている。

続けてKinsey Fabrizio氏は次のように話す。

「CESは、第三者機関から監査されたビジネスイベントとしてその地位を確立しています。CTAでは、監査はあれば良いものではなく、グローバル・ビジネス・イベントとして標準であるべきと考えています」

■CES 2025のハイライトとカンファレンスはこちらからチェック

https://www.youtube.com/channel/UCF1li8L8kClsAZd3r7zK7ZQ

https://www.ces.tech/ces-tech-talk/

CES 2025 ハイライト

■人工知能(AI)

CES 2025は、パワフルな展示とプログラミングを通じて、AIをより身近なものにした。AIを活用した生産性向上ツールから、医療分野における画期的な進歩まで、展示会場ではAIが単なる技術トレンドではなく、世界中の人々の生活を向上させる変革の力があることを示す製品やサービスが紹介された。
<主な出展企業>AMD、ハイセンス、LG、NVIDIA、クアルコム、Samsung、Siemens、TCL
https://www.ces.tech/topics/artificial-intelligence/

■デジタルヘルス

今年のCESではベネチアン会場が大きな活気を呈し、参加者は同分野がスマートな生活体験とシームレスに連携していることを見ることができた。CESは、ヘルスケア業界の主要なイベントとして確固たる地位を築いており、バイオテクノロジー、遠隔医療、患者のケアと長寿を向上させるウェルネスの進歩を探求する先駆者たちが一堂に会した。参加者は、特に健康とウェルネスにおいて、テクノロジーがいかに日常生活を変えつつあるかを強調する活気に満ちたダイナミックな空間であることを評価した。
<主な出展企業とスポンサー>AARP、Abbott、Eyebot、FlowBeams、Lumia Health、OnMed、パナソニック、ResMed、Withings
https://www.ces.tech/topics/digital-health/

■エネルギー転換

AI、クラウド、その他のデータセンター・イノベーションのような電力需要の高いテクノロジーの成長に伴い、ゼロ・カーボンソースへのエネルギー転換がCES 2025で重要なトピックとなった。バッテリーやエネルギー貯蔵技術、グリーン水素のような新興エネルギー源、小型モジュール式原子炉などの実験的なエネルギー・ソリューションが展示された。
<主な出展企業>Eaton、Jackery、Otrera、SK、ソニー・ホンダモビリティ
https://www.ces.tech/videos/2025/january/challenges-solutions-in-the-energy-transition/

■モビリティ

モビリティにおけるイノベーションは、建設、農業、海洋技術、高度な空の旅におよぶ。CES 2025では、飛行機や船舶の自動運転技術や電子化技術が強化され、EV市場の成長に伴い世界中のOEMが新モデルの発表を行なった。建設と産業における自動化は安全性を高め、労働集約的な役割における労働力の格差是正に寄与する。
<主な出展企業>Aptera Motors、BMW、Bosch、Brunswick、Caterpillar、Daedong、Garmin、ホンダ、Invo Station、John Deere、クボタ、Mobileye、Oshkosh、Scout Motors、住友ゴム、Scout Motors、スズキ、Waymo、Xpeng AeroHT、Zeekr
https://www.ces.tech/topics/vehicle-tech-and-advanced-mobility/

■量子技術

CES 2025では量子技術の最新イノベーションが紹介され、未来を垣間見ることができた。量子技術は、量子力学の特性を利用して、ネットワーキング、コンピューティング、センシングの3つの分野を向上させる。CES 2025では、量子コンピューティングがAIと連携することで、金融、化学、素材、物流などの研究やコンピューティングに画期的な進歩をもたらすことが実証された。
<主な出展者企業>Quantum Photonic、IonQ、QSIMPLUS、Quandela、SK
https://www.ces.tech/schedule/quantum-is-here-computing-advancements-and-tangible-applications/

■サステナビリティ

サステナビリティは、特にエネルギー転換の文脈において、技術革新を形作る重要なトレンドだ。CESでは、新しいバッテリー技術、グラフェンなどの代替材料の開発、オフグリッド型の再生可能エネルギー・ソリューションなど、重要な進歩が紹介された。また、持続可能な建設を実現する合成微生物、バイオプラスチック、自己治癒コンクリートなどのイノベーションにも注目が集まった。
<主な出展企業>Hydrific、Lyten、Melliens、パナソニック
https://www.ces.tech/topics/sustainability/

■スタートアップ

Eureka Parkは今年も大盛況となり、日本、アフリカ、欧州連合(EU)、フランス、イタリア、イスラエル、韓国、オランダ、スイス、ウクライナなど各国のパビリオンを含む39か国から1400のスタートアップ企業が参加した。Eureka Parkでは、イノベーター、投資家、メディアが一堂に会し、アクセシビリティ、AI、デジタルヘルス、サステナビリティなどの主要分野において、私たちの未来を形作るテクノロジーに見たり、実際に触れることができた。
https://www.ces.tech/topics/startups/

基調講演

■NVIDIA

NVIDIAの創業者兼CEO Jense Huang氏は1月6日に登壇し、6300人の聴衆を魅了した。当日はRTX 4090を上回る性能を持つGeForce RTX 50を発表し、消費者のワークフローを効率化するリアルタイム・アシスタント、Agentic AIを紹介。また、Cosmos World Foundation Modelや、ロボティクス・ナビゲーションを進化させる生成AIツールも紹介された。AI主導のイノベーションを強調したHuang氏は、トヨタ自動車と提携し、安全認証を獲得したNVIDIA DriveOSを使用した次世代の自動運転車の開発を発表した。

■パナソニック ホールディングス株式会社

パナソニック ホールディングスグループCEO 楠見雄規氏は、サステナビリティ、AI、次世代の健康に対するパナソニックグループのビジョンを語った。基調講演は、DJでレコードプロデューサーのSteve Aoki氏によるパフォーマンスで幕を開け、楠見氏はマーベル俳優のAnthony Mackie氏やパナソニックグループのリーダーとともにステージに上がり、パナソニックの「Well Into the Future」メッセージを伝えた。現在のパナソニック・ウェルネス・ポートフォリオの延長として、パナソニックは包括的なデジタルファミリーウェルネスプラットフォームとコーチとなるUmiを発表した。

■SiriusXM

SiriusXMのCEO Jennifer Witz氏は、米国でNo.1の女性ポッドキャスターであり、大ヒットポッドキャスト「Crime Junkie」のホストであるAshley Flowers氏とともにC Spaceのステージに立ち、オーディオにおけるテクノロジー、創造性、ストーリーテリングの交差点について基調講演を行なった。対談では、信憑性の重要性、AIがクリエイティブな状況をどのように変化させるか、消費者の関心への適応などが取り上げられた。

■X社

X社のCEO Linda Yaccarino氏は、受賞歴のあるジャーナリスト、Catherine Herridge氏と、同社がデジタル・コミュニケーションの未来をどのように定義しているかについて対談した。対談では、「global newsroom in your pocket(ポケットにグローバル・ニュースルーム)」を作るというX社の変革に焦点が当てられた。Yaccarino氏は、メタ社がX社に倣い、コンテンツのモデレーションにコミュニティ・ノートのアプローチを採用すると発表したことの意義を強調した。

■デルタ航空

CES史上初となるSphereでの基調講演は、8000人を超える参加者に、シームレスな旅行、機内体験、そしてフライトの未来におけるデルタ航空のイノベーションにスポットライトを当てた没入型の体験を提供した。デルタ航空CEOのEd Bastian氏は、AirbusやDraftKings、Joby、Uber、YouTubeとのパートナーシップ、および、Delta Conciergeを発表。特別ゲストとして、女優のViola Davis氏、アメフト界のレジェンド、Tom Brady氏、そして、グラミー賞受賞アイコン、Lenny Kravitz氏が登場した。

■ボルボ・グループ

ボルボ・グループ社長兼CEOのMartin Lundstedt氏は、より安全で持続可能な、生産性の高い未来を築くという同社のコミットメントを強調する講演を行なった。また、政策立案者や業界リーダーに対し、ゼロ・エミッション車への移行を加速させるよう呼びかけ、より安全な自動運転車の開発を推進することを目的としたAurora社とのパートナーシップについて説明した。

■アクセンチュア

アクセンチュアの会長兼CEO Julie Sweet氏は、データ、AI、新しい働き方がどのように業界を変革し、世界的な課題解決に寄与するかについて、CNBCのシニアメディア&テック特派員のJulia Boorstin氏と議論を行なった。Sweet氏は、信頼が求められる社会でAIがますます自律的になる中、企業がAI技術に対する信頼を構築する必要性を強調。また、Sweet氏は、AIがユビキタスになったときにリーダーが取るべき道を探るアクセンチュアの第25回年次イベントTech Visionについても紹介した。

■Waymo

Waymoの共同CEO Tekedra Mawakana氏は、ブルームバーグ・テクノロジーのEd Ludlow氏と、同社の自動運転技術であるwaymo Driverの開発の進捗状況について語った。Mawakana氏は、安全性を強調し、自律走行によるライドヘイリングサービスを新しい都市に拡大する一方で、テクノロジーの進歩を紹介して、より安全で利用しやすい未来のビジョンを披露した。

関連情報
https://www.ces.tech/

構成/清水眞希

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年12月16日(月) 発売

DIME最新号は、「大谷翔平研究!」。今年を象徴するDIMEトレンド大賞の発表や、Aぇ!group、こっちのけんと他豪華インタビューも満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。