CM総合研究所は、2024年度(2023年11月度~2024年10月度)のCM好感度ナンバーワンブランド「BRAND OF THE YEAR 2024」を発表した。
2024年度CM好感度の年間No.1ブランドは日清食品『チキンラーメン』!
2024年度CM好感度の年間No.1ブランドに輝いたのは、日清食品『チキンラーメン』。19年ぶりに、携帯キャリアのトップを塗り替え、食品業類の1位はCM総合研究所の調査で初となる快挙となった。さらに、3位には同社の『カップヌードル』がランクインするなど、本年度の上位には「食」にまつわるブランドが多くランクインした。
■2024年度 銘柄別CM好感度トップ10(全6,573銘柄)
【CM総合研究所のコメント】
・「チキンラーメン」が初のCM好感度総合1位!コミカルなクリエイティブで大躍進
日清食品『チキンラーメン』が、CM好感度において初の年間総合1位に輝きました。本年度はキャラクターの“ひよこあにき”が登場するCMを中心に展開し軽快なパロディーやポップな音楽に合わせたダンスで話題を呼び、小中高生を筆頭に幅広い層から支持を集めました。お笑い芸人・永井佑一郎のネタをパロディーとした「♪ポン ポン スポポン」の歌詞とダンスが特徴のCMや、RADIO FISHの『PERFECT HUMAN』のパロディーを用いたCMをオンエアし、いずれも視覚的なインパクトと「たまごポケット」の訴求が印象に残る構成となっています。親しみやすさと懐かしさを兼ね備えたアプローチが評価され、世代を超え共感を獲得しました。加えて、3位には同社の『カップヌードル』もランクインしており、コミカルなCM展開が高い評価を受けています
・食品やビールCMが本年度をリード。Uber Eats、丸亀製麺などがランクイン
2位はヘビーユーザーである中尾明慶・仲里依紗夫妻を起用したUber Eats Japan『Uber Eats』が登場。「やっぱり Uber Eats で、いーんじゃない?」というコピーのもと、コメディタッチのストーリーで、サービスの利便性や料理に加え食材やスイーツの配達といった多様なデリバリーに対応するサービスを訴求しています。
4位にはキリンビールの『晴れ風』がランクイン。同社として17年ぶりとなるスタンダードビールの新商品のプロモーションに、内村光良、天海祐希、今田美桜、目黒蓮の豪華キャストを起用。製品の品質とおいしさに加え、日本の風物詩の保全・継承を支援する社会貢献活動『晴れ風ACTION』をアピール。多くの消費者の好感を獲得しています。
酒税法改正に向けて各社のCM攻勢が活況のビール業界では、10位にランクインしたアサヒビール『スーパードライ』も好調でした。BGMにドラゴンクエストの『ロトのテーマ』を採用した『生ジョッキ缶』のCMでは、「缶パカパーン!」と開栓するシーンを通じて「生ジョッキ缶を飲みたくなる瞬間=開放感ある瞬間」であることを表現。音楽によって商品がもたらす高揚感とキャッチーなコピーが消費者の心を動かしました。9位のトリドールホールディングス『丸亀製麺』は前年度に好評を博した『丸亀シェイクうどん』に続き、本年度は『丸亀うどーなつ』を訴求するCMなどを展開。間食という新たなチャレンジも消費者から高い評価を得ました。
近年、賃金水準の停滞、物価高などを背景にした生活防衛意識の高まりとともに、当社が「CMを好きな理由」として調査しているCM好感要因(全15項目)のうち「商品にひかれた」のポイントが増加傾向にあります。食品ブランドを中心に商品そのものの魅力や使用時の満足感を分かりやすく表現したCMが上位を占めたことは、消費者が具体的で実感しやすい価値を求める現代社会を映し出しているといえるでしょう。これまでCM好感度の1位常連だった携帯キャリアから食品系ブランドへの転換は、新しい時代の幕開けとなるのか?来年度はどのような顔ぶれがランキングを飾り、どのようなテーマが注目されるのか、引き続き注視してまいります。
【調査概要】
2024年度のCM展開(東京キー5局):2,570社/6,573銘柄/14,003作品
集計期間:2023年11月度~2024年10月度(2023年10月20日~2024年10月19日)
関東1都6県在住の一般モニター 男女3,000人の「月例CM好感度調査」の12カ月分より集計
※企業・銘柄・作品名はCM総合研究所のデータベースの登録名称であり、正式名称と異なる場合がある。
関連情報
https://www.cmdb.jp/news/release20241217_2024top10/
構成/立原尚子