
ウェザーニューズから桜の季節に向けて「第一回桜開花予想」が発表された。同社によれば、2025年の桜の開花は西〜東日本で平年並、北日本で平年より早まる予想となっている。
本稿では同社発表リリースを元に、その概要をお伝えする。
断続的な冬型の気圧配置が桜の花芽の休眠打破を促進
今冬前半は断続的に冬型の気圧配置となったため、桜の花芽の休眠打破はしっかり行なわれているとみられる。これまで寒気の影響が長続きしなかった近畿や九州の南部では休眠打破が鈍い可能性があるものの、1月後半は冷え込みが強まるため、休眠打破が進む見込みだという。
北日本の4月の気温は平年より高くなり、桜の開花は平年よりも早くなりそうだ。
全国1100か所以上のお花見名所の開花予想は、2月中旬以降、ウェザーニュースのアプリやウェブサイトの「さくら開花情報」からチェックできる。なお、第二回桜開花予想は1月下旬に発表予定となっている。
2025年「第一回桜開花予想」:開花スタートは東京で3月21日
■西〜東日本で平年並、北日本は平年より早い予想
各都市の桜開花予想
2025年の桜の開花は、西日本や東日本で平年並のところが多くなる予想。昨年は平年と比べて開花の遅かった関東南部も平年並の開花となりそうだ。北日本は平年より早く、北海道は1週間前後早くなる見込み。
開花スタートは3月21日の東京で、22日に高知と横浜が続く。3月下旬にかけて、西日本から東日本の各地で続々と開花を迎えそうだ。4月上旬からは東北で咲き始め、4月下旬に北海道に桜前線が上陸。北海道の開花は4月22日の函館から始まり、5月上旬にかけて道内各地で開花する予想となっている。
■1月の冷え込みで休眠打破 北日本では春の高温傾向で開花が早まる
名所の桜開花予想
この冬前半(12月〜1月上旬)は断続的に冬型の気圧配置となった。各地で桜の花芽の休眠打破に必要な気温低下があったため、休眠打破は行われたとみられる。
これまで寒気の影響が長続きしなかった近畿や九州の南部では休眠打破が鈍い可能性があるものの、1月後半は冷え込みが強まるため、休眠打破が進む見込みだ。
3月の気温は西日本で平年並、東日本で高くなる予想です。東日本では3月中旬に曇りの日が多くなり、桜の生長はやや足踏みする見込み。このため、開花は平年並のところが多くなる。
4月の気温は北日本で平年より高くなる予想。寒気の影響を受ける日もありますが、晴れる日が多くなることで桜の開花は平年よりも早くなる見込みだ。
平年:1991〜2020年の平均値
非常に早い :基準より7日以上早い
早い :基準より5〜6日早い
やや早い :基準より3〜4日早い
並 :基準との差が2日以内
やや遅い :基準より3〜4日遅い
遅い :基準より5〜6日遅い
非常に遅い :基準より7日以上遅い
■気温の推移と開花への影響
桜の花芽(生長すると花になる芽)は気温の高い夏から秋にかけて作られ、冬になると休眠して一旦生長が止まる。その後、真冬の厳しい寒さに一定期間さらされると、花芽が休眠から目覚め(休眠打破)、開花に向けて再び生長を始める。桜の開花には、春の暖かさだけでなく、冬の寒さも必要なのだ。
関連情報
https://jp.weathernews.com/news/50504/
構成/清水眞希