「新NISA元年」の2024年が終わった。投資家にとって、昨年一年はどのような投資運用結果となり、また2025年にはどのような展望を描いているのだろうか?
Global X Japanはこのほど、全国の投資初心者から上級者の男女331名を対象に「2024年の投資結果の振り返りと2025年の展望」に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。
本調査では、回答者に自身の投資経験を投資初心者・中級者・上級者の中から選択してもらい集計したものだ。
2024年の投資は買付志向が強かった傾向。上級者の9割以上が買付志向に
2024年の投資行動について、投資経験に関わらず「買付のみ」「売却より買付のほうが多い」と回答した人の割合が、「売却のみ」「買付より売却のほうが多い」と回答した人よりも多く、全体的に買付をした人の割合が高かったことがわかった。
特に上級者では9割以上が買付>売却の結果となった。(図1)
2024年の投資の自己採点。投資中・上級者はやや高評価、初心者は中間的な評価が最多に
2024年の投資運用状況の自己採点は、投資中・上級者はやや高評価となる「60点~80点未満」を選んだ人の割合が最も多く、一方で投資初心者は「40点~60点未満」を選んだ人が最も多い結果となり、投資経験の差が回答に反映された。(図2)
自己採点の理由について聞くと、40点以上と回答した人から最も多く挙げられたのは、投資中・上級者ともに「保有商品の評価額の上昇」となった。また、投資初心者は「積み立て投資を実行できた」と回答した人が最も多く、コツコツ投資を続けられたことを評価する結果となった。一方、低評価となる40点未満と回答した人は投資経験を問わず「投資判断が悪かった」の回答が最も多くなった。(図3)
2024年に保有した投資商品のテーマ、人気は「高配当」「半導体」
2024 年に保有した投資商品のテーマは、いずれの投資経験者も「高配当」「半導体」の回答が多い結果となった。一方、投資初心者は「テーマ投資はしていない」を選択した人が45.0%と高く、次の投資ステージへのステップアップの余地があることもわかった。(図4)
2024年好調だった投資商品、上級者は「日本株式」、初心者・中級者は「投資信託」
2024年に保有した投資商品の中で好調だったものとして、投資上級者からは「日本株式」が、投資初心者・中級者からは「投資信託」が最も多く回答された。(図5)
2025年も引き続き買付志向。一方、投資初心者の3割弱は未検討
2025年の投資方針については、投資上級者は「買付のみの予定」「売却よりも買付を多くする予定」を選んだ人が約8割、中級者は約6割、初心者は約5割となり、全体的に来年も引き続き買付志向であることがわかった。
一方、「何も考えていない」との回答は投資初心者では3割弱にのぼったが、投資上級者では1%未満であり、投資経験の差が際立つ結果となった。(図6)
<調査概要>
調査方法: インターネット調査
調査期間: 2024年12月2日~4日
調査対象: 全国の投資運用に取り組む男女
有効回答: 331名(投資上級者 111名、投資中級者111名、投資初心者109名)
※回答者に自身の投資経験を投資初心者・中級者・上級者の中から選択いただき集計
構成/こじへい