共に家事や育児などをこなし、お互いを支え合うことで育まれていく夫婦の絆。では、地域別に見た時に、夫婦関係の満足度がもっとも高い都道府県と、逆にもっとも低い都道府県はいったいどこか?
アンファーはこのほど、全都道府県の既婚者2,250人を対象に夫婦関係の満足度に関する調査を実施し、その結果をもとに「都道府県別 夫婦関係満足度ランキング」を発表した。
「夫婦関係について、「満足している」「まあ満足している」の合計は全体の75.1%
全国2,250名の既婚者を対象に「夫婦関係について全体として満足していますか」と質問した結果、「満足している」は全体の24.7%、「まあ満足している」は50.4%、「あまり満足していない」は14.6%、「満足していない」は10.4%となり、「満足している」「まあ満足している」の合計は全体の75.1%となった。
また、「満足している」「まあ満足している」を合算した回答者比率(以下、「夫婦満足度」)を都道府県別ランキングでみると、夫婦満足度として最も回答比率が高かった都道府県は東京都(86.8%)、次いで埼玉県(85.4%)となり、首都エリアが上位を占める結果となった。一方で最も回答比率は低かったのは、栃木県(65.0%)となった。
東京都の「夫婦満足度」ランキングが高い要因には、有休取得状況の違いが考えられる。「年間有休取得日数」に関する調査では、東京都では16日以上の有休を取得している人が約26%に達しており、夫婦間の時間を確保しやすい傾向がある。
一方、栃木県ではその割合が8%と低く、夫婦間で過ごす時間が不足しがちだ。また、「月の出勤日数」に関する調査でも、東京都は「21~30日出勤」が約30%であるのに対し、栃木県は約40%と出勤日数が多く、東京都のほうが仕事と家庭のバランスが取りやすい環境にあると考えられる。こうした要因が総合的に東京都の夫婦満足度を高めている可能性が示唆される。
男女別で見た結果、男性の夫婦満足度が76.4%、女性が73.9%と男性のほうがやや高めとなり、年代別では、20代が約84%で最も高く、40代が約70%で最も低くなっている。子どもの有無別にみると、子どもがいる夫婦の満足度が73.0%、いない夫婦が82.2%となり、子どもがいない夫婦の満足度が約10ポイント高い結果となった。
家事・育児の役割分担における満足度、男性と女性で20ポイントの差
「夫婦間の家事・育児の役割分担」に関する満足度を質問した結果、「まあ満足している」が約54%と最も高い結果となった。次に「満足している」「まあ満足している」を合算した回答者比率(以下、「家事・育児役割分担満足度」)を男女別でみると、男性が約85%、女性が65%と、20ポイントの差があることがわかった。
男女別・子どもの有無別にみると、男性では子どもの有無で満足度に差はなかったが、女性では子どもがいない場合(77.2%)に比べて、子どもがいる場合(61.1%)の満足度が約16ポイント低く、家事・育児における女性の負担が大きいことが示唆される結果となった。
なお、都道府県別ランキングでは、家事・育児役割分担満足度の1位は埼玉県(夫婦満足度で2位)、東京都は11位となった。一方、夫婦満足度が最も低かった栃木県は42位と、家事・育児役割分担満足度も低い結果となった。
パートナーと協力して妊活に取り組めている都道府県ランキング第1位は「香川県」
育児より前の“妊活”についても調査している。「パートナーと協力して妊活に取り組めていると思いますか」という問いに対して「取り組めている・まあ取り組めている」と回答した割合が一番高い都道府県は香川県となった。
2位が徳島県、3位が高知県であり、四国地方が上位を独占する結果となっている。1位の香川県では「将来の子供希望で子どもを欲しいと思っていない」と答えた割合が47都道府県で46位と、いつかは子どもがほしいと考える人が多く、「男性不妊」への罹患不安を持つ男性の割合が47都道府県で最も多いという結果から、男性側の妊活に対する意識が高いことが考えられる。
現在の日本では男性不妊・男性側の妊活への意識はまだまだ低く、妊活を自分事化できていない男性側のリテラシー向上が不可欠であり、「妊活を女性だけのものにしない」という精神が大切だと考えられる。
出典:アンファー株式会社
構成/こじへい