一人で食事や旅行、イベントを楽しむ「おひとりさま」。他人に左右されず自由に人生を楽しんでいるように見えるが、実際の生活満足度や貯金額はどうなっているのだろうか。
ジブラルタ生命は、20歳~69歳の未婚男女4,700名(男性2,350名 女性2,350名)を対象に、「おひとりさまに関する調査2024」をインターネットリサーチで実施し、集計結果を公開したので、注目のポイントをピックアップしてお伝えしよう。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
おひとりさまの生活満足度、「満足している」は44.8%、「満足していない」は55.2%
現在の生活に満足しているかを聞くと、「満足している」は44.8%、「満足していない」は55.2%。不満足層が満足層を上回る結果に。
前回の2022年調査と比較すると、満足している人の割合は、2022年52.0%→2024年44.8%と、7.2ポイント下降した。
おひとりさまの現在の貯蓄額 「ない」は4人に1人
現在の貯蓄額を聞くと、平均は677万円。また、貯蓄額がない人の割合は25.3%であった。
前回の2022年調査と比較すると、現在の貯蓄額の平均は、全体では30万円の減少(2022年707万円→2024年677万円)という結果に。止まらない物価上昇などにより生活コストが増えたことで、家計の貯蓄余力が低下しているようだ。
おひとりさま(独身)でいてほしかったと思う芸能人、男性回答1位は「新垣結衣さん」、女性回答1位は「福山雅治さん」
おひとりさま(独身)でいてほしかったと思う芸能人を聞くと、「福山雅治さん」が総合および全年代でトップであった。
また、男性回答では1位「新垣結衣さん」、2位「岡村隆史さん」、3位は「福山雅治さん」、女性回答では1位「福山雅治さん」、2位「木村拓哉さん」、3位「新垣結衣さん」「佐々木蔵之介さん」「堂本剛さん」「二宮和也さん」という結果に。
理由をみると、男性回答1位の新垣結衣さんでは「独身の希望になってほしかった」や「推しの芸能人なので」、女性回答1位の福山雅治さんでは「永遠の憧れでいてほしかった」や「素敵な男性だから」といった回答が寄せられた。
“独身でいることの良さ”を実感したエピソード
全回答者(4,700名)に、“独身でいることの良さ”を実感したエピソードを聞いたところ、<普段の生活・趣味に関すること>では「推しのライブに気兼ねなく行くことができたときは独身で良かったと思った」や「スポーツ観戦や旅行で世界中を時間にとらわれず回れる。パリオリンピックにも1カ月位観戦旅行できた」といったエピソードがあった。
パートナーや家族に気を遣わず自由に行動できたとき、独身で良かったと感じた人が多いのではないだろうか。
また、「元々一人が好きで、一人で静かな空間にいると、一人っていいな、一人って素晴らしいとしみじみ思う」など、一人でいること自体が好きという回答もみられた。
<お金・仕事に関すること>では「自分一人の生活なら給料で充分。欲しい物もたいてい買えたし海外旅行にも行けたのは良かった」や「転職、現役引退などを自分の都合だけで判断することができたのは良かった」、「仕事がハードで家事などに時間が割けない。家族がいたら自分の望む仕事や経済的な余裕ができなかったと思う」といったエピソードが挙がっていた。
働き方を主体的に決められたことや金銭的な余裕を持てたことにメリットを感じた人が多いようだ。
<婚姻関係に関すること>では「職場の人からパートナーに対する愚痴等を聞くと独身で良かったと思う」や「結婚している人が、家族や旦那、ママ友同士の付き合いで大変だと愚痴っているのを聞き独身で良かったと思った」、「結婚している友人たちが舅や姑の世話などで苦労をしているという話を聞くと、結婚しなくて良かったと思う」といったエピソードが寄せられた。
“独身ならではの苦労”を実感したエピソード
反対に、“独身ならではの苦労”を実感したエピソードを聞いたところ、<病気や怪我のときの支え>では「インフルエンザに感染した際、食料を買いに出かけられなかった」や「体調不良で寝込んでいるとき、このまま死んでしまったらどうしようと思った」、「体調不良時でも一人で何でもやらなければならなかった」といったエピソードが多数あった。
体調が悪く心身ともにつらい状態なのに、身近に助けてくれる人がいなくて困った経験のある人が多いのではないだろうか。
<外出先に関すること>では「イベント時に外出すると家族連ればかりで居づらく感じた」や「一人だと入りにくい店に行きづらい」、<人間関係に関すること>では「友人の子どもの話や夫婦の話についていけなかった」や「親戚などから会うたびに結婚しろとうるさく言われる」、「結婚しているのかとか、子どもはいるのか、など人から聞かれるのが苦痛」、「楽しさ、嬉しさという感情の共有ができないときは寂しいと感じる」といったエピソードが挙がっていた。
周囲の状況や周りの人の言動に対し、居心地の悪さや苦痛、寂しさを感じることがあるようだ。
<仕事に関すること>では「残業は独身がやればいいと言われた」や「職場で業務外の役割を押し付けられた」、「教員をしているとき、保護者に『子どもがいないお前に何がわかる』などと罵詈雑言を吐かれた」など、独身であることで理不尽な経験をしたエピソードがみられた。
調査概要
調査タイトル:おひとりさまに関する調査2024
調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20歳~69歳の未婚男女
調査期間:2024年11月1日~11月22日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:4,700名(有効回答から、各都道府県で男女・年代が均等になるように抽出)
調査協力会社:ネットエイジア株式会社
※ジブラルタ生命調べ
関連情報
https://www.gib-life.co.jp/
構成/Ara