ほとんどの人にとって住まいは一生に一度あるかないかの大きな買い物だ。では、新築/中古、一戸建て/マンションという、それぞれの住宅形態において、どれくらいの人が住み替えを前提に購入しているのだろうか?
不動産情報サービスのアットホームは、過去2年以内に自己居住用の住宅を購入した全国の21~49歳の男女に、購入した住宅の基本情報や購入した住宅を選んだポイントなどについての調査「住宅購入のプロセス&マインド」を2013年より定期的に実施している。今回は2024年度調査の結果の中から、主な結果を紹介する。
マンション購入者の半数以上が住替え前提
新築・中古ともに、マンションは「時期はわからないが、住替えをする前提で購入した」、一戸建ては「今後住替えはしない前提で購入した(永住予定)」が最多となった。マンションは半数以上が住替え前提で購入しており、一戸建てに比べ住替え意向が強いようだ。住替え予定の主な理由としては、「子どもの独立など、ライフスタイルの変化」「資産としての購入」「より良い物件に住みたい」などが上がった。
購入時にイメージした生活は「配偶者・パートナーと1~2人の子ども」が約半数
全ての住居タイプにおいて【配偶者・パートナーと1~2人の子ども】をイメージして購入した人が最多となった。特に新築一戸建てでは約6割と高い傾向にあった。また、マンションは【単身(一人暮らし)】の割合も高く約2割となった。
「配偶者・パートナーと1~2人の子ども」との生活で住まいに求めるものは「家族みんなでくつろげる空間があること」が39.0%
今回購入した住まいに求めたことは、【単身(一人暮らし)】では「プライベート空間で一人の時間を満喫できること」、【配偶者・パートナーと子ども】【子どもが独立し、配偶者・パートナーと2人】では「家族みんなでくつろげる場所があること」、【配偶者・パートナーと2人】【二世帯以上】では「広いキッチンで料理を楽しめること」が最多となった。
【子どもが独立し、配偶者・パートナーと2人】については、「防音効果のある部屋で気兼ねなく音楽や映画・ドラマ鑑賞を楽しめること」が約4割となった。また、【二世帯以上】では「間仕切り部屋があり部屋数を調整できること」の割合も2番目に高く、自由に間取りを変えたいというニーズがあるようだ。
住宅の平均購入価格(全国)、新築マンションは4,833万円、新築一戸建ては4,289万円
住宅の購入価格は、最も高額なのは新築マンションで4,833万円、次いで新築一戸建てが4,289万円となった。また、新築マンション・中古マンション・新築一戸建ては購入価格が予算を上回った。
重視した仕様・設備、新築・中古マンションは「宅配ボックス」、新築一戸建ては「シューズインクローゼット・大きい靴箱」を重視
新築マンション・中古マンションは「宅配ボックス」、新築一戸建ては「シューズインクローゼット・大きい靴箱」、中古一戸建ては「追焚き機能付バス」がそれぞれ最多となった。「シューズインクローゼット・大きい靴箱」がどの住宅タイプでも4位までに入っており、重視する人が多いようだ。また、新築・中古ともに、マンションは「二重施錠」「浴室乾燥機能・浴室暖房」が5位まで、一戸建ては「トイレ2カ所」が3位にランクインした。
中古一戸建て購入者の48.8%が購入時にリノベーション・リフォームを実施
中古マンション購入者のうち、44.0%が購入時にリノベーション・リフォームを実施、35.1%がフルリノベーション・リフォームされた物件を購入していた。また、中古一戸建てでは48.8%が購入時にリノベーション・リフォームを実施、26.4%がフルリノベーション・リフォームされた物件を購入していた。
出典元:アットホーム株式会社
構成/こじへい