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資産格差がリテラシー格差を生む「金融格差スパイラル」が加速する?

2024.12.31

「お金はお金のある人のところに集まってくる」とよく言われる。一方で、資産が全くないという人も少なくない。こうした資本の格差は金融リテラシーの有無とどのように関係しているのだろうか?

ADKマーケティング・ソリューションズの「ADK金融カテゴリーチーム」はこのほど、23回目となる「ADK金融総合調査2024」の結果を発表した。

「お金」に対する価値を改めて実感する意識が向上

お金に対する価値観について聞いたところ、「多少お金がなくても幸せに生活することはできる」は60%、「お金よりも大切なものがある」は74%、「お金のことで誰かを頼りにしたくない」には80%が当てはまると回答したものの、いずれも昨年からは微減となった。

要因としては、景況悪化で生活に余裕を持てない層が増えた結果、「幸せに生活するにはお金が大切」という意識や、「お金のことで他人を頼らざるを得ないかもしれない」という懸念が広がっていることが考えられ、お金に対する価値の再実感が進んでいると言える。

金融資産が多い人ほど「将来に向けて貯蓄や資産を増やしたい」と考えている

お金と将来に関する回答を金融資産別に見たところ、金融資産が多いほど、「将来に備えて貯蓄や財産を増やしたい」と考えていることがわかった。全体で2022年、2023年と比較して減少していることに関しては、将来に備える気持ちの余裕がなくなり、意識が「今」に向いている層が拡大していることが理由と考えられる。金融資産が多い層は、手持ちのお金にも気持ちにも余裕があるため、将来への備えもできるものの、大多数はそうではないのが現状だ。

また、「現在の保有資産で十分暮らしていける」と回答した人は、ハイエンド層(H)が69%で最も多く、ローワー層(L)が26%、ローワーミドル層(LM)が27%、アッパーミドル(UM)が31%と比較すると2倍ほど多い結果となった。

金融リテラシーは年々上昇。お金や金融に関する知識習得意欲も約7割と高い

金融商品について聞いたところ、「金融商品は難しいので敬遠してしまう」と回答したのは、昨年より3%減少し、64%となった。また、「金融商品のリテラシー(お金に関する知識・商品の使いこなし度)は高いほうだ」は昨年より2%増加し、33%となったことから、金融リテラシーは年々少しずつ増加していることがわかる。また、今年から新たに回答項目を追加した「お金や金融に関する知識を増やしたい」に関しては67%と、約7割の人が当てはまると回答しており、全体的に知識学習意欲が高いことがわかった。

さらに、「お金や金融に関する知識を増やしたい」に関して、金融資産別、年代別に見たところ、学習意欲は、金融資産の多い層、また若年層ほど高い傾向となった。

これらの結果から、金融資産が3,000万円以上の層は、手元資金にも気持ちにも余裕があり、それらを活かして資産運用することで金融リテラシーが向上し、さらにお金にも気持ちにも余裕が生まれる、という好循環となる。

一方、金融資産が3,000万円未満だとお金にも気持ちにも余裕がなく、将来のことから目を逸らし、リテラシーも向上しない、という悪循環に陥る。このように金融資産によってリテラシー格差が生まれ、金融格差スパイラルとなっていることがわかった。

<―調査概要(2024年調査)―>
目的:生活者の「お金」や金融サービスに対する意識や行動を多面的に把握するため
対象エリア:全国
対象者条件:18~79歳男女
※金融・保険業、広告・調査業に本人または同居家族が従事している者は除外
※過去同調査協力者は除外
サンプル数:5,200名
調査手法:インターネット調査
調査期間:2024年6月13日(木)~6月15日(土)

出典元:ADK金融総合調査2024

構成/こじへい

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