小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

チームスポーツが子どもの脳に大きな効果をもたらす可能性

2025.01.08

子どもの脳の成長に、チームスポーツが大きな効果をもたらすという研究結果が発表されました。サッカーやバレーボールをする子どもは、実行機能と呼ばれる思考スキルが高く、状況判断や情報処理能力に優れていることが分かりました。

チームスポーツは子どもの脳に大きな効果をもたらす

小児期のチームスポーツへの参加には、子どもの頭脳に明晰さをもたらす特別な力があるかもしれない。サッカーやバレーボールのチームに所属している子どもは、スポーツをしない子どもや個人スポーツしかしない子どもに比べて、実行機能のテストスコアが高いことが新たな研究で示された。

実行機能とは、組織化や物事の記憶、決断、集中力の維持に必要な思考スキルのことをいう。フローニンゲン大学医療センター(オランダ)のLu Yang氏らによるこの研究の詳細は、「JAMA Network Open」に12月17日掲載された。

米ウィスコンシン大学マディソン校整形外科学教授のAlison Brooks氏は、今回の研究に関する付随論評の中で、「科学的データは、サッカーなどのチームスポーツをすることが、最も重要な生きる力の一つである実行機能を向上させることを示している」と述べている。

Yang氏らは今回、880人の子ども(女子470人、実行機能測定時の平均年齢11.1歳)を2006年4月から2017年12月まで追跡したデータを調べた。子どもは5~6歳に身体機能、10~11歳に実行機能の評価を受けていた。子どもが定期的に行っていたチームスポーツは、サッカーやバレーボールなど、個人スポーツは武術やスイミング、体操などであった。

その結果、5~6歳時の中高強度の身体活動は、10~11歳時の実行機能に有意な影響を与えないことが示された。しかし、10~11歳時にチームスポーツを行っていた子どもでは、個人スポーツを行っていた子どもに比べて全体的な実行機能(スコアの平均群間差−3.03)、行動調整機能(同−3.39)、およびメタ認知能力(同−2.55)が優れていることが示された。また、個人スポーツのみを行っていた子どもに比べて、個人スポーツとチームスポーツの両方を行っていた子どもは、実行機能のスコアがより高かった(同−2.66)。

では、チームスポーツを行うことは、どのように子どもの意思決定や組織化などの能力を高め得るのだろうか。Yang氏らは、「チームスポーツでは、チームメイトや対戦相手と予測のつかないやりとりが発生するため、子どもに高い認知的要求を課すことになる」と話す。これにより、選手には素早く柔軟な対応を取る必要性が生じ、それが実行機能を高める練習の場となっている可能性があると推測している。

一方、Brooks氏は付随論評の中で、オランダの子どもはチームスポーツへの参加率が高く、この研究の対象となった子どものうち、全くスポーツに参加していなかった子どもの割合はわずか6.3%であったことを指摘している。ただし、米国の子どももチームスポーツから同じような認知面への恩恵を受けられるとBrooks氏は考えている。同氏は、2019年に米国小児科学会(AAP)が発表した、子どもの組織化されたスポーツの価値に関する報告書を紹介している。この報告書ではチームスポーツが、「前向きな自尊心と仲間との関係、不安や抑うつの軽減、良好な骨の健康状態」に加え、「より健康的な心臓や肥満度の低下」、「認知能力と学業成績の向上」にも効果のあることが明らかにされているという。

残念ながら、このようなメリットを享受できる米国の子どもは極めて少ない。Brooks氏はその理由を、「2022年の全米小児健康調査によると、6~17歳の小児のうち、スポーツチームに参加しているのは53.8%に過ぎないからだ」と述べている。同調査のデータからは、米国では13歳になると、スポーツを全くしない子どもの割合は70%に上ることも明らかにされている。

また、この数値は貧困層の家庭やマイノリティーの家庭の子どもではさらに高いことが示されており、スポーツに参加するための費用が大きな要因となっている可能性があるとBrooks氏は指摘している。さらに、青少年のスポーツの「プロ化」を求める圧力が強まりつつあり、スポーツへの参加が魅力を失いつつある。Brooks氏は、「スポーツを始めること、また継続的にスポーツに参加することを阻む障壁を設けることで、われわれは子どもから、人間が持つ本来の潜在能力を発揮する機会を奪ってしまっているのかもしれない」と述べている。(HealthDay News 2024年12月17日)

https://www.healthday.com/health-news/child-health/team-sports-score-big-points-for-your-childs-brain-study-finds

Copyright (C) 2024 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2828117

構成/DIME編集部

1歳半までにケガを経験した子どもは再発リスクが高くなる、岡山大学研究チーム報告

1歳半までにケガをした経験がある子どもは、7歳になるまでに再びケガをするリスクが高いことが、岡山大学などの研究で分かりました。家庭内での転倒や誤飲など、よくある...

スタンフォードでAIを学ぶ医師が開発!1か月で図形問題が得意になる小学生向け算数ドリルが登場

 いよいよ、受験シーズンがやってくる。年が明けてまもなく始まるのが中学受験だ。ところで、小学校の勉強科目で、好き嫌いや得意・不得意が一番はっきりしているのが算数。特に図形問題については、苦手としている子どもが非常に多い。中でも立体図形問題は苦手意識をもっている小学生が多いといわれている。ところが、平面図形を正確にイメージする力が身につき、図形の性質を正確に理解する作図力が上達するようになるという小学生向けの図形計算ドリル「AI脳が身につく最強の図形ドリル」(小学館)が登場。

 さらに、平行・対称・回転の3つの平面感覚を養うことができるほか、立体図形を俯瞰・展開する力を高めることができるという。この画期的な小学生向けの算数ドリルを開発したのは、現在、スタンフォード大学大学院のAI専攻コースでAIを学び続けている岩波邦明医師だ。岩波氏によると、このドリルをマスターすることで「AI脳」が身につくという。早速、岩波氏に話を聞いてみた。

岩波邦明さん
医師。AI研究者。現在、スタンフォード大学大学院コースでAIを専攻。1987年生まれ。東京大学医学部卒。MENSA会員。在学中に暗算法「岩波メソッド ゴースト暗算」を開発。著書は66万部を超えるベストセラーに。AI資格「Stanford AI Graduate & Professional Certificate」を取得。

 突然ですが、みなさんは算数の図形問題が得意でしょうか?
「小学生時代は苦手だった」「図形問題のせいで算数が嫌いになった」 という方も少なくないはずです。 みなさんが小学生だった頃と同じように、 図形問題を苦手とする子どもたちは今でもたくさんいます。そして、当時と同じように、図形問題は中学入試を目指す子どもたちが乗り越えるべき算数の最重要分野であるといわれています。大人たちがどれだけ理路整然と理論を並べ立てたところで納得できなければ、子どもたちは頭を縦に振りません。また、図形問題をたくさん解くことは、
解き方の引き出しを増やす(ひらめきを得る)ために必要ですが、図形問題が得意になる前に“苦手意識”が芽生えてしまっては本末転倒です。ではどうして図形問題につまずいてしまうのでしょうか。それは図形センスの習得を疎かにしているからだと私は考えます。

 本書は、中学入試の算数の図形問題を解くために必要となる(平面図形のイメージ力、立体図形の把握力、 作図力など)のトレーニングを目的にしています。算数の知識のいらないパズル問題を数多く収録しているので未就学の子どもたちでも、楽しく図形センスを磨くことができます。また、本書はもうひとつ重要な力が身につくことを目的にしています。みなさんは「生成AI」という言葉を見聞きした覚えはないでしょうか。新聞などで盛んに報道されている通り、現在、AIは進化の渦中にあります。その飛躍はすさまじく、ゆくゆくは人間社会の在り方を大きく変えるだろうと予測されています。

 AIが人間の仕事を奪うのではないかといった危惧を目にすることもありますがどのような形であれ、来るべきAI時代に向けて備えておくべき能力があります。それが「AI脳」=AIを使いこなす力です。私がスタンフォード大学でAIについて学ぶ中で、気づきを得たことが2つあります。ひとつはAIの開発・研究において、数学の習熟が不可欠であること。もうひとつがAIを使いこなす上で基本的な仕組みをイメージとして認識・理解できる力が必要であることです。それこそが「図形センス」なのです。図形センスとは、複雑な物事を頭の中でシンプルな図へと変換できる力であるとも言い換えることができます。例えば、図のようなAI の仕組みをホワイトボードに書いてわかりやすく伝えられる人は、図形イメージ力が高く、
AIを使いこなしている人といえるでしょう。本書が、子どもたちが図形問題を好きになるきっかけとなり、AI時代を賢く生き抜く一助となることを願っています。

 この図形ドリルには、図形計算が得意になる8つのテクニックが網羅されている。著者の岩波邦明医師は、2011年に独自の暗算方をまとめた小学生向けドリル「岩波メソッド ゴースト暗算」を刊行し、シリーズ累計66万部の大ヒットを記録。2023年にはこのメソッドをバージョンアップさせた「小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル」を出版。こちらもたちまち重版になっている。現在は、米スタンフォード大学大学院コースでAIを専攻し、最高評価の成績を収めたというまさに数学のプロ。その岩波氏が、今回、中学入試までの1か月で図形問題が得意になるというドリルを監修した。岩波氏が「問題集でも参考書でもない、画期的なワークブックです」というように、内容もとてもユニークなものとなっている。算数、とくに図形問題が苦手だというお子さんにプレゼントしてみてはいかがだろう。

「AI脳が身につく最強の図形ドリル」

【Amazonで予約する】

【楽天ブックスで予約する】

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年12月16日(月) 発売

DIME最新号は、「大谷翔平研究!」。今年を象徴するDIMEトレンド大賞の発表や、Aぇ!group、こっちのけんと他豪華インタビューも満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。