世界最大規模の世論調査会社であるイプソスは、日本を含む世界33か国2万3721人を対象に2025年の見通しに関する意識調査を実施。その結果をまとめたイプソス「2025年予測レポート」を発表した。
本稿では同社リリースを元に、その概要をお伝えする。
日本は「来年は今年よりも良い年になると楽観している人」の割合が33か国中最下位
「2025年は2024年よりも自分にとって良い年になるだろうと楽観している」に「当てはまる」と回答した日本人は38%と、33か国中最下位だった。32位のフランスとは12ポイントの差があり、日本人はグローバル各国と比べても、明るい未来を期待できず、悲観的に考えている人が多いことがわかる。
また2017年からの比較でみても、新年への前向きな期待は、コロナ禍以前のレベルには戻っていない。
■2024年は「日本にとって悪い年だったと」感じている日本人は63%で半数超
「2024年は自国にとって悪い年だった」という問いに「当てはまる」と回答した日本人は半数以上の63%だった。昨年からはわずかではあるものの増加し、改善の予兆は見られなかった。
■「世界経済は2025年の方が良くなる」と期待する日本人は28%
世界経済について、2024年よりも2025年の方が良くなると回答した日本人は28%と、フランス、ベルギーに次いで31位という期待度の低さとなった。日本人は世界経済についてもあまり期待はできない、と感じているようだ。
調査結果について
今回の調査結果について、イプソス株式会社代表取締役社長の内田俊一氏は以下のように述べている。
「今回の調査では、世界の中でも特に日本人は、来年への明るい期待感を持てていないことがわかりました。2024年の自国についても、また来年の世界経済への見通しについても同様です。自身の生活の実態と、政治への不信感、物価高などによる経済的な懸念、世界の紛争などを背景に、改善される見込みがないと感じているのではないでしょうか。
政策により少しでも明るい兆しが見えてくることを期待します。本調査は今後も継続的に実施していきますので、どのような変化が見られるのかはまたお知らせしていきます」
調査概要
調査方法/イプソス グローバルアドバイザー調査プラットフォーム 、IndiaBus プラットフォームを使用したオンライン調査
調査対象/世界33か国2万3721人(日本人約1000人)
・インドでは18歳以上、カナダ、アイルランド共和国、マレーシア、フィリピン、南アフリカ、トルコ、アメリカでは18~74歳、タイでは20~74歳、インドネシアとシンガポールでは21~74歳、その他すべての国では16~74歳
実施日/ 2024年10月25日~11月8日
調査機関/イプソス
関連情報
https://www.ipsos.com/sites/default/files/ct/news/documents/2024-12/Ipsos%20Predictions%202025%20Report-ja.pdf
https://www.ipsos.com/ja-jp
構成/清水眞希