一般的に所帯持ちよりも支出が少ないため、お金をためやすいとされる未婚者。では、自分の生活や将来、老後のために、こうしたおひとりさまたちは、どれくらいのお金を貯めているのだろうか?
ジブラルタ生命保険はこのほど、20歳~69歳の未婚男女4,700名(男性2,350名 女性2,350名)を対象に、「おひとりさまに関する調査2024」をインターネットリサーチで実施し、その結果を発表した。ここでは「マネー事情」に関する調査結果を抜粋し、紹介する。
おひとりさまの現在の貯蓄額 「ない」は4人に1人
貯蓄や支出などマネー事情について質問した。
まず、全回答者(4,700名)に、現在の貯蓄額を聞いたところ、「0万円(ない)」(25.3%)に最も多くの回答が集まったほか、「50万円未満」(16.2%)や「100万円~200万円未満」(13.0%)、「500万円~1,000万円未満」(10.9%)と続き、平均は677万円となった。
男女別にみると、現在の貯蓄額の平均は、男性では729万円、女性では625万円だった。
前回の調査結果と比較すると、現在の貯蓄額の平均は、全体では30万円の減少(2022年707万円→2024年677万円)、男性では6万円の減少(2022年735万円→2024年729万円)、女性では55万円の減少(2022年680万円→2024年625万円)となった。止まらない物価上昇などにより生活コストが増えたことで、家計の貯蓄余力が低下しているのではないだろうか。
男女・年代別にみると、現在の貯蓄額の平均は、男性では60代(2022年1,668万円→2024年1,426万円で242万円減少)、女性では40代(2022年707万円→2024年525万円で182万円減少)で減少幅が大きくなった。
また、中央値は、60代男性では2022年400万円→2024年200万円、50代女性では2022年200万円→2024年100万円、60代女性では2022年300万円→2024年200万円と、大きく変化した。
都道府県別にみると、現在の貯蓄額の平均は、1位は神奈川県(1,085万円)、2位は岐阜県(1,081万円)、3位は兵庫県(1,073万円)、4位は東京都(1,065万円)、5位は島根県(1,043万円)となり、男女別では男性1位が富山県(1,542万円)、女性1位が大阪府(1,422万円)となった。
また、中央値を前回の調査結果と比較すると、2022年は最も高い金額(東京都375万円)と最も低い金額(山梨県と沖縄県50万円)に325万円の開きがあったのに対し、2024年は最も高い金額(兵庫県185万円)と最も低い金額(青森県8万円)の差は177万円となった。
老後に備えてリタイアまでに準備したいお金 全体の平均は2,196万円、男性では2,375万円、女性では2,017万円
また、老後に備えてリタイアまでに準備したいお金を聞いたところ、「100万円未満」(21.5%)や「1,000万円~2,000万円未満」(20.5%)、「2,000万円~3,000万円未満」(17.6%)に回答が分かれ、平均は2,196万円となった。
男女別にみると、老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均は、男性2,375万円、女性2,017万円となった。
男女・年代別にみると、老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均は、男性・女性ともに20代(男性2022年2,180万円→2024年1,950万円で230万円減少、女性2022年2,014万円→2024年1,723万円で291万円減少)で減少幅が大きくなった。
また、中央値は、30代男性では2022年2,000万円→2024万円1,000万円、40代男性では2022年1,500万円→2024年1,000万円、30代女性では2022年1,500万円→2024年1,000万円と、大きく変化した。
都道府県別にみると、老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均は、1位は神奈川県(4,040万円)、2位は東京都(3,127万円)、3位は茨城県(3,075万円)、4位は沖縄県(2,984万円)、5位は福岡県(2,881万円)となり、男女別では男性1位が東京都(4,000万円)、女性1位が神奈川県(4,727万円)となった。
ここで、“老後に備えてリタイアまでに準備したいお金”と“現在の貯蓄額”の差をみると、平均と中央値のいずれも神奈川県(平均2,955万円、中央値995万円)が最も大きくなり、平均では沖縄県(2,427万円)、福岡県(2,406万円)、中央値では滋賀県(985万円)、鳥取県(960万円)が続いた。
<調査概要>
調査タイトル :おひとりさまに関する調査2024
調査対象 :ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20歳~69歳の未婚男女
調査期間 :2024年11月1日~11月22日
調査方法 :インターネット調査
調査地域 :全国
有効回答数 :4,700名(有効回答から、各都道府県で男女・年代が均等になるように抽出)
調査協力会社 :ネットエイジア株式会社
出典元:ジブラルタ生命調べ
構成/こじへい