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2024年のAndroidスマホ高級モデルNo.1はどれ?「Galaxy S24 Ultra」「Google Pixel 9 Pro」「AQUOS R9 pro」のカメラ機能を徹底比較

2024.12.30

2024年もさまざまなスマホが国内外で登場した。売れ筋である低価格帯からミッドクラスの端末は、コストと価格のバランスを各メーカーが追求した結果、個性を出すのが難しくなってきている印象もある一方、ハイエンド、フラッグシップモデルには、メーカーの特徴を色濃く出した、個性的な端末が揃っている。

スマホに搭載されている機能中でも、スペック、チューニングにメーカーの特色が強く出るのがカメラ機能。本記事では、いずれもカメラ性能に強みを持つ端末として、Galaxy S24 Ultra、Pixel 9 Pro、AQUOS R9 proの3機種で比較していく。

Galaxy S24 Ultra、Pixel 9 Pro、AQUOS R9 proでカメラ比較

今回は各端末の特徴を比較するため、掲載するすべての写真に編集は加えず、サイズの調整のみを行った状態とする。

■3端末のカメラスペックをチェック

まずは今回使用する3端末に搭載されているカメラのスペックについて見ていこう。

Galaxy S24 Ultraは約2億万画素広角、約1200万画素超広角、約5000万画素望遠(光学5倍)、約1000万画素望遠(光学3倍)の4眼構成。焦点距離の違う2つの望遠カメラを搭載しているのが特徴だろう。

画像処理にはAIによる色味の最適化、ノイズの低減といった処理が強く出る。画素数の高い広角カメラ、優秀な超広角カメラと望遠カメラで、さまざまなシーンでサッと撮影できるのが強みだ。

Pixel 9 Proは、5000万画素の広角、4800万画素超広角、4800万画素望(光学5倍)の3眼構成。Galaxyと同じく、AIによる補正を強く行うのが特徴の端末だ。色味の調節はもちろんだが、撮影後にGoogleフォトアプリを使い、一緒に写る機能、ベストテイク機能、ピンボケを除去する機能などが利用できるのも、グーグルらしい特徴だろう。

AQUOS R9 proは、ライカとの協業したカメラ機能を特徴とする端末。ここ数年は大型センサーを搭載したメインカメラのみを搭載してきたが、今回は約5030万画素の標準カメラに加え、約5030万画素超広角、約5030万画素望遠と3つのカメラを備え、多数の撮影パターンに対応できるようになっている。

強みである標準カメラは1/0.98とさらに大型化したセンサーを搭載している。また、本体側面にデジカメのパーツをそのまま使ったシャッターキーを搭載しており、より“カメラフォン”としての完成度を高めている。

■標準カメラは色表現と精細さの違いに注目

スペックを確認した通り、Galaxy S24 Ultraは高い画素数とAI補正、Pixel 9 Proはより色濃いAI補正、AQUOS R9 proは大型センサーの精細さといった形で、メインカメラ(広角カメラ)のコンセプトに違いがある。スマホカメラの中でも、おそらく最も頻繁に使うカメラなので、じっくり違いを見ていこう。

Galaxy S24 Ultraは、高い画素数を活かし、サッと撮影するだけで精細な写真が撮影できる。建物のパキパキとした質感に加え、空の青みははっきりと強調されているように、AIによって各ポイントを強く補正しているのがわかる。色味のコントラストが強く出るのが特徴だ。

Galaxy S24 Ultra

Pixel 9 ProもAIによる補正の強い端末だが、全体的な色味はGalaxy S24 Ultraよりも明るく、白味が強くなる。色表現としては、より目で見たもののリアルさを保ちながら、それぞれを強調しているようなイメージだろう。

Pixel 9 Pro

AQUOS R9 proはよりリアルな色調が表現できる。大型センサーで光をしっかりと取り込み、よるデジカメライクなきめ細やかさを表現できる。撮影した写真をズームするとよくわかるが、建物の輪郭といった細かい部分も、潰れることなく写し出せている。しっかりとカメラを構えて撮影をした際に出来上がる写真は、他のスマホではなかなか見られない仕上がりだ。

AQUOS R9 pro

■ポートレート撮影はコンセプトの違いがはっきりと現れる

続いてポートレート撮影で、3端末の違いを見ていこう。

Galaxy S24 Ultraは、被写体の顔にバチっとピントを合わせ、周辺を強くぼかした撮影ができる。3機種の中では最もボケ感が強く、くっきりと被写体が浮かび上がるような写真に仕上がった。毛並みのツヤっとした表現も特徴だが、ボケ感と色補正の強さから、若干作り物のようにも見える。好みの問題だが、個人的には「ちょっとやりすぎかも」と感じている。

Galaxy S24 Ultra

一方、Pixel 9 Proはボケ感がかなり弱めで、全体的に柔らかい仕上がりになる印象。拡大すれば、被写体にピントを合わせ、周辺をふわっとぼかした写真になる、いい意味で癖のない、扱いやすいポートレートモードだと感じる。

Pixel 9 Pro

AQUOS R9 proは光を強く取り込む関係か、仕上がりはパキッとしたものになる。ポートレートモードでの撮影時には、ボケの強さ、美肌効果をわかりやすく調節できるので、好みの写真を撮りやすいのが特徴だろう。

AQUOS R9 pro

ポートレート撮影をしていて気になるのは、Galaxy S24 Ultra、Pixel 9 Proがサクサクと撮影できるのに対し、AQUOS R9 proは1枚ごとの処理に時間がかかる点。処理中は次の写真が撮影できなかったり、シャッターラグも見られるため、連続した写真の撮影には向かない。フォーカスを合わせるのにもたつくシーンも見られた。Galaxy S24 Ultra、Pixel 9 Proでも写真の処理は行われているが、バックグラウンドで行われているため、ラグを体感しなくて済む。いずれも各メーカーのハイエンドモデルであるだけに、サクサクとした動きを望みたいところだ。

■明るさに違いが出るナイトモード

Galaxy S24 Ultraは、ナイトモードでもはっきりとした色表現をする。空の青み、街灯の光を強く表現するため、パキパキとした、見どころのある写真に仕上がる。処理スピードも早く、スマホカメラらしい綺麗な写真が簡単に撮れるのも、Galaxyらしさといえるだろう。

Pixel 9 Proは、標準カメラの項目でも触れた通り、現実的な色味に忠実なまま、補正をかけるようなイメージ。白味が強くなるのも共通している。空は青というより、白黒に近い色になっている。手前側の暖色系の色、奥側の寒色系の色がそれぞれ表現されているのも特徴だろう。

AQUOS R9 proは、色補正の強さでいうと、3端末の中間という印象。特徴的なのが明暗のコントラストで、建物の屋根の黒、窓から漏れる光といった細かな描写が印象的だ。

ナイトモードでの撮影は、ほとんどのスマホで、光を取り込む時間をかけるため、数秒間端末を固定した状態を維持することが求められる。つまり、手ブレの影響が出やすい撮影シーンではあるが、AQUOS R9 proは、仕上がった写真がブレていることがダントツで多く、スマホカメラらしい、サッと撮影したいシーンでは使いにくい印象。光学式手ブレ補正が搭載されているが、ソフトウエアのチューニングがまだまだ不完全である部分が散見される。ライカとの協業を始めてから、アップデートによる対応を繰り返し、使いやすいカメラに進化させてきたシャープだけに、今後の対応には期待したいと感じる。

■いずれも歪みの少ない仕上がりになる超広角撮影

Galaxy S24 Ultra

Pixel 9 Pro

AQUOS R9 pro

超広角カメラでの撮影は、いずれも歪みが少なく、どれも満足のいく仕上がりだと感じる。AQUOS R9 proは旧モデルと異なり、新たに搭載した超広角カメラを搭載していることからか、標準カメラとの色味に、違いがあるようにも見える。

色補正の強い順で並べると、Galaxy S24 Ultra、Pixel 9 Pro、AQUOS R9 proの順になるだろう。今回さまざまなシーンで撮影をしているが、超広角カメラに関しては、もはや好みの問題でしかないというのが、正直な感想だ。

■スペックとソフトウエア処理で差がつく望遠カメラ

望遠カメラは、スペック上ではGalaxy S24 Ultraが圧倒的。焦点距離の違う2つの望遠カメラを搭載し、デジタルズームは最大100倍まで可能。最大までズームした際の画質の劣化はもちろん見られるが、AIによる補正がかけられ、何を撮影しているのか程度であればはっきりとわかる。

Galaxy S24 Ultra(3倍)

Galaxy S24 Ultra(5倍)

Galaxy S24 Ultra(100倍)

Pixel 9 Proは光学5倍ズーム、デジタルズームが最大30倍となる。デジタルズームを「超解像度ズーム」と表現しているように、AIで画質の劣化をかなり抑えられる印象だ。

Pixel 9 Pro(5倍)

Pixel 9 Pro(30倍)

AQUOS R9 proの望遠カメラは光学2.8倍、デジタルズームは最大20倍となる。1/1.56インチと、望遠カメラとしては大きなセンサーを搭載しているのも特徴で、標準カメラのコンセプトを守るように、パキッとした精細な写真が撮影できる。望遠カメラ搭載は久しぶりということもあり、最大までズームした際の処理は、他2機種と比べると若干弱い印象もある。

AQUOS R9 pro(3倍)

AQUOS R9 pro(20倍)

光学ズームに関しては、利用シーンによって何倍が適切か変わるため、評価が難しいところ。いずれも光学ズームはパキッとした綺麗な写真に仕上がるが、2つの望遠カメラで撮影パターンを増やすGalaxy S24 Ultra、AI補正の強さでデジタルズーム部分をカバーするPixel 9 Pro、新しい望遠レンズを含め、イメージセンサーの大きさで精細な表現をするAQUOS R9 proと、三者三様の様相を見せているのが面白い。

■扱いやすさと目新しさで変わる評価

AI補正が強く出るGalaxy S24 UltraとPixel 9 Pro。大型センサーで精細さを極めるAQUOS R9 proと、コンセプトの違いは、普通に写真を撮るだけでも存分に感じられる。

Galaxy S24 UltraとPixel 9 Proは、いずれもサッとポケットから取り出し、撮りたいシーンを簡単に撮影できる、スマホカメラらしい使い勝手が魅力。カメラのみで端末を選ぶのであれば、色味の違いから、どちらが好みかを判断してもらえればいいだろう。

AQUOS R9 proは大型センサーに加え、超広角カメラと望遠カメラを併用する新しいアプローチの途中ということもあり、ソフトウエア面でのもたつきが目につくシーンが多い。しっかりと構え、時間をかけて撮影をすると、抜群に綺麗な写真が撮影できるだけに、手軽さがもう少し欲しいと感じている。

とはいえ、文中でも触れた通り、シャープはライカとの協業を積み重ねながら、ソフトウエアアップデートによる改善を続けてきたメーカーでもある。次世代機はもちろんだが、AQUOS R9 pro自体もアップデートでより使いやすくなる可能性は否めないだろう。ライカ協業の初号機であるAQUOS R6以来の、久しぶりのじゃじゃ馬端末とも感じるので、目新しいスマホカメラの使い方や、進化の過程を楽しみたいという人には、ぜひ試してほしい。

取材・文/佐藤文彦

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