初登場、真空管アンプ的な響きNIPO「N2」
ライポ深圳テクノロジーから初出展されたハイエンドDAPがNIPO「N2」である。厚みのあるボディは重量348g、DACはESS ES9039 Proでバランス接続対応、内蔵メモリーは128GB、2TBまでのSDカードに対応する。その音は粒立ちがよくフワッとした空間が広がる。女性ボーカルの柔らかい質感の声が再現され、真空管アンプのような響きが楽しめた。国内での販売店はまだ決まっていないが、もし決まれば来年の頭には発売したいとのこと。日本での価格は40~45万円ぐらいになると在日海外営業担当のチン・イロン氏は語った。
フロントパネルはタッチ操作対応でオリジナルのプレーヤーアプリはない
サイドにボタンとダイヤルが並ぶ。金と黒のコントラストが強烈だ
OJI Specialからヘッドフォンコントロールアンプ「EVOLVE」
国産ハイエンドヘッドホンアンプメーカーのOJI Specialからバランス入出力アンプを搭載してプリアンプとしても使えるヘッドホンアンプ「EVOLVE」が登場した。
幅23cm、高さ8.8cm、奥行き33cmとデスクトップに収まりそうなサイズ感と78万1000円という価格も魅力的だ。バランス入力に加えてアンバランス入力もあり、それぞれが専用アンプで駆動される。東京高音電波製の高品質アッテネータを採用。これを活かしてバランス仕様のプリアンプとしても使える。また、ラインアウトも搭載され現行のシステムに加えることも容易だ。外部電源に対応して、将来的に音質向上も狙える。
ヘッドホンで聴くと情報量が多く、広い空間が感じられる。ボーカルはハッとするほど鮮明でいて、あくまでもなめらかだ。カスタムIEMの「FitEar Air2」を接続すると中低域に厚みがあって、ボーカルはややウエット、日本的な音色を奏でてくれる。アンバランス接続にすると、こちらも押しの強い音で馬力があって、ボーカルの透明感も伝わってくる。最後にライン出力の音も聴いたが、こちらは足し引きなしのそのままの音が再生された。ハイエンドモデルでφ4.4mmのバランス端子があるのも貴重な存在といえる。
幅23cmとスリムになった新型筐体を採用。専用外部電源「PS2」も開発中である
ボディ背面の右に見えるのが外部電源接続端子で専用ケーブルを使って接続する。入力はアンバランスとバランス、ライン出力はバランスのみとなる
beyerdynamicから「DT 1990 PRO MK II」と「DT 1770 PRO MK II」登場
beyerdynamicのスタジオモニターのフラッグシップがモデルチェンジした。1990がオープンで1770が密閉型である。どちらもドイツ製で「TESLA.45」ドライバーを搭載したのが最大の進化点だ。これにより密閉型の1770は高域のヌケが向上して、従来の渋めの音がやや明るくなったように感じられた。もちろん、いい意味で聴きやすい。1990はより細かい音が鮮明で空間の広さが感じられる。ボーカルは1770より魅力的だ。自室で使うなら1990、屋外も含めオールマイティーに使える1770だろうか。どちらも2種類のイヤーパッドとケーブルが付属して専用ケース付き。モニターヘッドホンの新定番としてこれから定着していくに違いない。
beyerdynamicの兄弟モデル。オープンか密閉か、それが問題だ
同社のTWSのフラッグシップモデル「AMIRON 300」。重さ4.4gでaptX Lossless、aptX Adaptive、LE Audioなどの高音質コーデックに対応
ワイヤレスモデルの「AVENTHO 300」は解像度が高く低音の量感もあって、サラウンド感も楽しめた