リサーチ・アンド・イノベーションは、運営する「レシートがお金にかわるアプリCODE」で収集した購買データから、年末年始に向けてどんな食品をどんなタイミングで買っているかを分析した。
年末年始には「酢だこ」や「蒲鉾」などおせち料理に使われる食品の購入が急増
「年末年始にはどんな食品が買われているのか?」、そんな疑問に応えるべく、リサーチ・アンド・イノベーションでは、2023年の年末年始に購入が増えた食品カテゴリーのトップ20を公開した。
注目なのは、「酢だこ」や「蒲鉾(かまぼこ)」、「数の子」など、おせち料理に使われる食品。「酢だこ」は年末期間に21.4倍もの伸長率が見られ、地域によってはおせち料理に欠かせない食材として多く購入されているようだ。「蒲鉾」や「数の子」もおせち料理の定番で、多くの人に購入されている。
また、「かに丸物」、「いくら」なども、年末年始の特別な期間に、家族や親しい人々と過ごす時間に華を添えるための食品として選ばれていると想像される。さらに、手軽に賑やかな食卓を演出できる「オードブル」も人気のようだ。
Data:CODE「買いログ」/全国15~79歳男女/2023年11月28日~12月31日/100万人あたり金額(期間中毎日データが出現している食品カテゴリーからランク付け)
・値段の変動もあるなかで、計画的に購入する人が目立つ
また、同社では、いくつかの特徴的な食品について、日別の購入金額の推移を調査。その結果、年末年始に備えた食品の中でも、保存がきくものは12月後半から購入が徐々に増える傾向があることがわかった。
例えば、「包装餅(鏡餅を含む)」や「数の子」、「煮豆」、「れんこん」などで、CODEユーザーの口コミでは、「お正月用に安いうちに買い置き」「忘れそうなので早めに購入」「正月前になると値上がりする」「価格が上がる前に買った」などの声があり、値段の変動もあるなかで、計画的に購入する人が目立つ。
こうした購入実態や意識から、年末の忙しい時期を見越し、効率的に準備を進める消費者が多いことがうかがえる。特に包装餅は、年末年始に欠かせないものとして早い時期から用意しているようだ。
Data:CODE「買いログ」/全国15~79歳男女/2023年12月4日~2024年1月3日/100万人あたり金額(千円)
Data:CODE「買いログ」(アプリユーザーが投稿した口コミから抜粋)
また、年末30日や31日には、鮮度が重視される食品の購入が急増する。例えば、「みつば」や「かに丸物」、「薄切り 和牛・銘柄牛」、「ローストビーフ」などだ。これらは新鮮な状態で手に入れたいというニーズから、年始直前に購入される傾向があると考えられる。
みつばについての口コミからは、「雑煮のトッピング用に。一気に見た目が華やかになります」、「お正月のお吸い物に買いました。とても新鮮で良かったです」といった声が寄せられている。
また、かに丸物では「年末のご馳走」という声や、薄切り 和牛・銘柄牛では「お正月なので奮発」といった声も見られる。これらの食品は、先程の“保存ができるので安いうちに計画的に買われている食品”とは変わり、値段が高くても新鮮で良いものを買って楽しんでいる人も多いことがうかがえる。
なお、ローストビーフはクリスマスにも多く購入されているが、年末年始にそれ以上購入されており、“おせちにローストビーフ”という洋風スタイルも定着しているようだ。
Data:CODE「買いログ」/全国15~79歳男女/2023年12月4日~2024年1月3日/100万人あたり金額(千円)
Data:CODE「買いログ」(アプリユーザーが投稿した口コミから抜粋)
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構成/立原尚子