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今年売り上げが伸びた日用消費財ランキング、3位米、2位パック、1位は?

2024.12.19

インテージは、全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ「SRI+(全国小売店パネル調査)」をもとに、日用消費財のなかで何がより売れたかを、推定販売金額の伸びから振り返る「2024年、売れたものランキング」を発表した。

1位の靴クリーナーと2位のパックは両商品ともに2020年以降初のトップ10入り!

ポストコロナのなか、物価高や猛暑が直撃した2024年の日本。そのなかで1位となったのは靴クリーナー(153%)だった。なかでもスニーカー用のシートタイプは、年初から売れていたものの暑さが厳しかった6~9月は前年同月の2倍近くに迫るまで爆売れした。

また、2位に入ったパック(144%)は昨年15位から一気のジャンプアップ。大容量の商品などを中心に、韓国コスメの拡大、有名タレントによるブームけん引などもあり、コロナ前を大きく上回る販売金額となった。なお、両商品とも、新型コロナ発生後の2020年からの売れたものランキングで10位以内に入っていたことはなく、新たなトレンドとして躍進した。

・3位の米を中心に食品・飲料が15位までに過半数を占める

夏場に浮上した、もう1つの大きな社会トピックが米不足。スーパーの棚から米がなくなっていき、代わりにパックご飯が置かれる店も出るなか、米の店頭価格も瞬く間に上昇していった。その米が前年比130%で3位、10位にもパックご飯を中心とした米飯類(113%)がランクインした。

特に米が足りないと報道機関などで繰り返し報じられ、新米が出回る直前だった8月には、騒動とともに販売金額もピークとなり、前年同月比で172%まで上昇。また、店頭の米の商品数の推移をみると、近畿や首都圏などを中心に前年の半分程度まで落ち込み、価格も上昇すると以前の価格にはもどらない状態が続いている。

令和の米騒動と言われる動きの横で、食品を中心に値上げが続いたのも今年の特徴だった。その結果もあり、上位15位までに6商品が入っている。6位の玩具メーカー菓子(117%)は人気テレビアニメやゲームなどの関連商品がけん引し、9位の冷凍水産(113%)はプライベートブランドの伸長が目立ち、12位のキャンディ(113%)もグミの好調に加え、感染症関連でのど飴なども売れた。

さらに、飲料では、高騰したトマトの代替需要もあったトマトジュース(125%)が4位、無糖や甘さ控えめを訴求するヒット商品などもあった炭酸飲料(113%)が8位にランクイン。インバウンド需要も堅調で、5位の強心剤(118%)、7位のリップクリーム(116%)は訪日客の支持もプラスされ、販売金額を伸ばした。

・16~30位までを見ても、食品が6つランクイン

この食品の上位進出の動きは16位以下の順にも色濃く表れている。19位のパウチ入り食材(111%)はツナなど缶入りから移行したものが好調。20位の煮干し(111%)は値上げの影響が大きく、23位のもずく・めかぶ(110%)は猛暑もプラスに作用していたようだ。また、25位の冷凍農産(109%)は気候の厳しさが農作物の生産に直撃するなか、割安感もあり求められたと考えられる。

日用雑貨では洗剤系が15位の中性洗剤を筆頭に16位以降も複数ランクイン。値上げの影響も色濃いなか、洗濯用洗剤で使用が簡易な商品が人気を集めるなどの動きがあった。

・2020年以降、目まぐるしく変わる売れ筋

コロナ禍以降、毎年のように売れたものの傾向は大きく変わってきた。その変遷を見てみると、コロナ1年目の2020年はマスクなどの衛生系商品が爆発的に売れたが、2021年になると巣ごもり需要もあり「1位・オートミール、2位・麦芽飲料」と健康訴求した食品などが上位に。2022年になると「1位・検査薬、2位・オートミール、3位・鎮暈剤(酔い止めなど)」と、コロナ対策から旅行に使う乗り物酔い止めまでWithコロナとも言うべき多様な商品が入り、さらに昨年はインバウンド需要の復活で「1位・強心剤」やマスク要件の緩和などで「2位・口紅」などが上位に入った。

・販売が苦戦した商品、1位は検査薬、2位はマスク、3位はオートミール

今年販売が苦戦した商品としては、1位の検査薬(52%)、2位のマスク(75%)、3位のオートミール(79%)など、コロナ禍に大きく販売金額を伸ばしたものが上位に入った。なお、11位のプロテイン粉末(93%)なども同様だが、これらの商品はコロナ前の2019年に比べると販売金額は大きく上回っている状態。一方で生活様式の変化などで販売金額の減少が続いている商品もある。

関連情報
https://www.intage.co.jp/

構成/立原尚子

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