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競走馬の90%以上が殺処分!?乗馬クラブで活躍する引退馬たちのセカンドキャリア

2024.12.22

今年4月からスタートした日本初の乗馬専門サイト「BURN CARAMAN(バーンキャラマン)」が好調だ。「乗馬のゴルフ化を目指したい」と言うサイト運営を担当している小湊由貴さん(Instagram:yk_komi21)は、乗馬に関連するさまざまな活動を行っている。今回はあまり知られていない、馬に関する保護活動について聞いてみた。

乗馬クラブと競走馬の現状について

――「BURN CARAMAN(バーンキャラマン)」で掲載されている乗馬クラブ数は増えているそうですね!

小湊さん そうですね!ほかのPRの仕事もしているため乗馬事業に関しては今なかなか着手しきれていない部分もありますが、通っているクラブ様などで掲載希望をされるところもあります。掲載料が完全無料なのと、純粋に乗り手が増えてほしいことを目的としているのでそういった意図がクラブ様側に伝わってくれているのかもしれません。

――今回は馬に関する保護活動について伺いたいのですが、最初に馬について教えてください。乗馬クラブにいる馬は、もとはJRAなどの競走馬だったのでしょうか?

小湊さん 引退馬と称される馬は、その名の通り競走馬から引退し、牧場やクラブに引き取られる子たちです。競走馬のセカンドキャリアとして乗馬は非常に注目されており、実は日本の乗用馬のおよそ7割が元競走馬だと言われています。

そして、残念ながら競走馬の90%以上が殺処分されています。競馬をされる方も馬主の方々もその厳しい現状については、皆さん把握はしているものの、なかなかすぐにどうにかできるかでいうと解決策がなく、そのうちのほんの一握りが乗用馬として引き取ってもらえているという現実なんですよね…。

もっと詳しく知りたい人は、日本乗馬普及協会が、引退馬の活用などについて詳しく紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。

――乗馬普及協会は乗馬の普及によって、競走馬を引退したサラブレッドの活用機会を増やす活動を行っているのですね。そもそも乗馬クラブで私たちを楽しませてくれる馬たちは、何歳で引退するのでしょうか?

小湊さん 馬の個体によってさまざまだと思います。私が乗らせてもらった子で最高年齢27歳の子もいましたね。背骨がへこんでいる子など、骨格の問題でなかなかクッションを敷いてもその上に蔵を乗せて人が乗るとなると、馬体に負担がかかることがあり、長時間のライドは厳しいかもしれません。年齢の問題というよりは、その子の体格と体力に大きく左右されるイメージですね。

――競走馬になると、引退年齢はもっと若そうですね?

小湊さん 私は競馬はやらないのでこの辺りはあまり詳しくないのですが、多くの競走馬は5歳前後で引退を迎えるようです。先程の乗馬普及協会のサイトでは、「サラブレッドの寿命は25~30年と言われているのに対し、多くの競走馬が5歳前後で引退を迎えます」と記載されています。

また、すべての競走馬がレースにデビューできるかというと、そうでもないようです。競走馬としての才能がたまたま開花しなかった子も、人を乗せて闊歩したり障害物をジャンプしたりする才能があることも多く、乗馬となるとどんな馬でも活躍するチャンスがあります。

最近ではウェディングフォトや結婚式場への派遣、映画の撮影など、生涯クラブや牧場で過ごす子もいれば外に出てメディアや公道での引馬(ひきうま)などで活躍することもありますよ。

ホースセラピーなどの新しい活躍場所も

――いろいろな活躍場所があるのですね!小湊さんご自身は馬の保護活動について、どうあるべきだと考えていますか?こんな保護施設があれば良いというようなご意見があれば教えてください。

小湊さん 実は少し前にゴルフ場と隣接している乗馬クラブなどに掛け合って、ゴルフ場のコンクリート道の上を闊歩して次のホールに向かうというサービスをやりたいと思っていたことがありました(笑)。カートじゃなく馬に乗って移動って楽しそうじゃないですか。

でも実際は雨の中滑ったりの危険性があったり、馬が暴走したときに道を外れて芝生の中に突っ込んでしまったときに芝生や最悪人を傷つけたり大変なことになるみたいで、あまりこのアイディアは現実的じゃないねって通っている埼玉の乗馬クラブのオーナーと話したことがあって…。

高齢であれば調教中の若い馬と違ってちょっとやそっとのことで動揺することが少ないので、いいかなと思ったんですが、安全を期するためには環境含めて細かい配慮と長期間の調教が必要になってくるので、スタッフや馬の負担を考えると既存のサービスに新しい要素を加えるというのは難しいかなと思います。

保護の話とは少しずれてしまったのですが、そうですね、立地によるのですが馬の保護施設で働いてくれそうな生活保護の方に向けてホースセラピーを組み合わせた事業などにも興味があります。そういったことが実現するときはまたご報告させてください。

ホースセラピーはメンタルヘルスケア分野でも注目されるようになってきた

馬と触れ合うデイケアなどの新しい社会福祉活動にも期待

――いろいろ計画されているようで、これからも楽しみです。小湊さん自身は全国の乗馬クラブをサイトで紹介されていますが、乗馬クラブでできる社会福祉活動にはどんなものがあると考えますか?

小湊さん 馬好きとしては企業をご引退された方や、先ほども述べましたが障害をお持ちの方の働き口だったり、ご高齢の方に向けたデイケアとして乗馬を利用するサービスの構築と拡大ができたらうれしいですね。

馬を育てるには体力も根気もかなりいる仕事なので、そういった一番手間が掛かる現実的な問題を、どう解決していくかが今後の課題です。

――デイケアとして馬と触れ合えたら、田舎で農耕馬を飼育していた高齢の母が、とても喜びそうです。こうした新しい活動がスタートできたら良いですね。最後に、@DIME読者のみなさんにメッセージをお願いいたします。

小湊さん @DIME読者の皆さんはゴルフによく行かれる層の方々だとお伺いしております。ゴルフの会員権を交際や社会ステータスにしているのと同様、乗馬クラブの会員権を社交の場や社会ステータスにできるよう、現在、他で行っているPR事業に絡めて実現できるように頑張るので、ぜひこの事業に少しでも興味のある方はInstagramのDMをいただけるとうれしいです。

――ありがとうございました。

小湊由貴(こみなとゆき)さん
Instagram: yk_komi21 / burncaraman
東京都神田生まれ上野育ち。大手広告代理店で営業を経験後、メディアに出演していた経験を活かしエンタメ企業にてキャスティングやPR全般を担当。大手IT企業でのWeb広告運用などの経験も活かし現在は独立してPR事業やコンサルティングを担当。
趣味は乗馬を含むアウトドアアクティビティ全般とワイン。

文/柿川鮎子

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